時代とともに変わる、顧客満足度数値化の方法論


顧客中心主義を徹底するには、顧客満足度を定量化することが必要です。

 

一般的なのが、NSIという考え方。Net Satisfaction Indexの略で、顧客満足度指数という意味です。

これはたとえば、講演などのアンケートで、「大変よかった」「よかった」「まあまあ」「悪かった」「とても悪かった」の5段階で評価いただき、評価が高い順に100点/75点/50点/25点/0点と加重平均して、平均を出す方法です。

講演やプロジェクトなどで、常にこのNSIの推移を見ることで、参加者の満足度の変化を把握でき、対応策を立てられます。

 

一方で、この方法では「大変よかった」「よかった」「まあまあ」に評価が固まりがちです。

そこで3ヶ月ほど前に当ブログで「スタバのアンケートに、感動した」というエントリーで書きましたように、私は最近のアンケートでは、「感動した」「期待を上回った」「期待通りだった」「期待を下回った」「期待はずれだった」の5段階で評価をいただくように変えています。

「大変よかった」にはチェックしやすいですが、「感動した」はなかなかチェックしにくいので、固まりがちが評価をこれで分散できます。

 

2015年2月17日の日本経済新聞の記事「顧客のホンネ 把握するには 極端な意見尊重/仮説を持ち質問/ニーズを素早く」を読んでいたら、別の事例が紹介されていました。

 —(以下、引用)—

 アンケートの企画・運営を担当する(すかいらーくの)フィールドオペレーション本部の山拓也さん(37)は「真ん中に回答が集まりがち。両端に顧客の本音が出る」と解説する。同社では最上位の「大変満足している」と答えた人だけを、各項目の満足度と解釈する。あるサービスに対し「大変満足」との答えが20%だった場合、その満足度は20%となる。

—(以上、引用)—

この方法も「なるほど」と思いました。特に優れているのは、評価項目を変えていないので、過去のアンケート結果も新しい基準で評価できる点です。

 

顧客の期待値は、ますます上がっています。

高まっていく顧客の期待値に答えるためにも、「いかに顧客満足度の数値化を、時代に合わせてしていくか」は重要なテーマです。