昨晩、ライフネット生命の6周年セミナーに参加してきました。
2時間のセミナーでは、最初の45分は会長/CEOの出口さん、社長/COOの岩瀬さん、常務の中田さんが講演。残りの75分は、会場の参加者とのQ&Aでした。
会場にいる200-300名の参加者は、ほとんどが20代から30代の若い方々ばかり。私のようなライフネット生命加入者だけでなく、未加入者や、ライフネット生命に興味があるから参加したという方も多くおられました。
現在、若い人たちの保険加入率が低い状況が続いています。調査によると加入しない理由のトップは保険料金が高いこと。ある調査では、世帯当たり平均年41.6万円の負担になるそうです。
一方で家計節約を考える際に「保険料を見直す」という人はわずか1割。保険料の見直しで家計が節約できることは、まだあまり知られていません。
ネット専業のライフネット生命は、販売費などの間接費を削減して大手生保の半額の保険料を実現。さらに最近は保険料金の引き下げも行っておられます。
岩瀬さんが、「創業時、出口さんは『小さいがいい会社にしたい。競争を仕掛ければ業界は必ずよくなる。それが長年お世話になった生保業界への恩返しだ』と語っていた。実際、ライフネット生命が生まれて生保業界の競争は激化したが、それは消費者にとってよいことだ」とおっしゃっていたことが印象的でした。
開業6年が経過しライフネット生命の加入者は12万人になりました。一方で環境が変わり競争が激化することで、ライフネット生命は様々な新しいチャレンジに取り組んでいます。
たとえばスマホの対応。当初のライフネット生命はPC用画面が中心でしたが、最近はスマホユーザーが急激に伸びています。ネットと電話が主な顧客窓口であるライフネット生命にとって、スマホ対応は最重要課題。そこで2013年4月にスマホサイトを全面リニューアル。
この図の通り、スマホシフトの状況は一目瞭然です。
さらに保険外交員がいないので、申し込みは顧客自身が行わなければなりません。ともすると途中でわからなくなって挫折してしまうこともあるわけです。そこで「フォローアップ機能」としてメールや電話で申込サポートできるようにしました。
また、商品も多角化しています。終身医療保険を拡充し、女性専用商品も用意。
ライフネット生命のマニフェストは、「正直にわかりやすく、安くて、便利に。」です。このマニフェスト通り、このセミナーでも、どんな質問にも丁寧に答え、かつ会社の経営状況も透明にガラス張りしておられました。
「正直にわかりやすく」を会社の経営で徹底することは実に大変ですが、2時間のセミナーを通じて、これを着実に行われている様子がよくわかりました。
出口さんは、このように会社の経営に尽力しライフネット生命を立ち上げる一方で、「10人以上集まればどこにでも講演に行く。会社の宣伝になるから」と活発に講演活動をなさっており、加えて本も沢山読まれています。さらに、数多くの本を出版をなさっています。
セミナーが終わり、「すごいことだな」と改めて実感しつつ帰ろうとした時に、「永井さん」と声をかけられました。昔の知り合いがライフネット生命に転職していました。
「出口さん、社外であれだけ活動なさっているのに、すごいですね」と話したところ、その知人もライフネット生命に入社して出口さんの活動の活発さに驚かれたそうです。週末にオフィスへ出勤すると、出口さんもよく仕事をなさっているとのこと。
この日のQ&Aでも出口さんは、「朝起きると、『よし。今日も会社で暴れてやるぞ!』とオフィスに行くのが楽しみになるような会社にしたい」とおっしゃっていました。
会場の至る所で、セミナーをサポートしておられる社員の皆さんからも、その雰囲気は伝わってきました。
そして出口さんご自身、それを体現なさっていると感じました。
改めて、「ライフネット生命はまさに『直球勝負の会社』だ」と思った次第です。