サステナブルであることは、全てに優先する


10月28日と29日に開催されている「世界経営者会議」に参加しています。2013年から毎年参加しており、今回が7回目の参加です。

世界のトップ自身が何を考えているかを自分の言葉で語る貴重な場。
リアルタイムに世界のビジネス状況がわかり、とても勉強になります。

今回のテーマは

「激動を味方にするリーダー像 (“Managing beyond the upheaval”)」

世界の経営者が登壇するイベントですが、今回、多くの経営者が語っていることがありました。それは

「サステナビリティ」

一日目の昨日、リーダーが語った言葉を集めてみました。

■ネスレ名誉会長 ピーター・ブラベック
「植物に比べCO2排出や水の消費が多い食肉の技術革新が必要だ」

■中村邦晴 住友商事会長
「社会課題と産業界の課題を同時に解決することが求められている」

■ブランズウィック・グループ会長 アラン・パーカー
「企業は社会貢献しないと、優秀な若い人を惹きつけられない時代だ」

■小宮山宏 三菱総合研究所理事長
「様々な社会課題が生まれている。(かつての経済学者の)ケインズが知らない世界だ。既存の技術を組み合わせ、知の再構築をする人をどれだけ集められるかが求められている」

■柳井正 ファーストリテーリング会長兼社長
「サステナブルであることはすべてに優先する」

■磯崎攻典 キリンホールディングス社長
「ビール会社であるキリンはCSV(コーポレート・シェアード・バリュー)との整合性が元々よくない(アルコール販売しているので健康を損なっているという声がある)。本業への危機感がある。そこで逆境を味方にする。CSVを根幹に据え、医と食を繋ぐ事業へ事業ポートフォリオの転換を進める。世界で見ても、M&Aでなく自社だけでこれができるアルコールメーカーは、協和発酵を持つキリンのみだ」

■日清食品ホールディングス 安藤宏基会長
「カップヌードルをサステナブルにする。バイオマス素材へシフトし、ゴミ発電を有効利用し、素材を植物性由来タンパク質に変えてCO2排出を抑え、培養肉へのシフトを図る」

日本国内だけに目を向けていると実感できませんが、既に世界では随分前からSDGs(持続的な開発目標)は、まさに企業の必達目標です。

ちょっと前に世界的に話題になったスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんが国連の「気候行動サミット」で行った怒りのスピーチも、この世界的なSDGsの流れの中で理解する必要があります。

今後は確実に、企業にとって「SDGs?知らないなぁ」では済まされないようになります。

 

■当コラムは、毎週メルマガでお届けしています。ご登録はこちへ。

Facebookページでも、色々な情報がご覧になれます。

 

 

2019-10-29 | カテゴリー : ビジネス | 投稿者 : takahisanagaicom