20年で価格性能比、数千倍


ITmediaの記事によると、50年間でHDDの記録密度は5000万倍になったそうです。

今やパソコンで数百GBは当り前の世界ですが、この記事をきっかけに、私が社会人になった約20年あまり前を思い出しました。

社会人になりたての当時、パソコンの記録メディアは5.25インチ・フロッピーディスクで、容量640KBでした。今なら大きめのJPEG画像も収まらない容量ですが、当時はこの中にワープロ文書やらマルチプラン文書やらを沢山保管していました。

先輩が8.1MBのハードディスク付パソコン(定価200万円)を使っているのを羨望の眼差しで見ていたのも、この頃。

ホスト上で作ったソフトのテストで、ライブラリーからコンピュータールームへやや旧式の着脱式ハードディスク(1個10Kg)を荷押し車に乗せてオフィスを移動していましたが、この容量が一個200MB。「スゴイ容量だなぁ」と思ったものです。

当時の最新式ホスト用ディスクの容量が8GB。確か数億円したような記憶があります。

今や8GBと言えば、コンパクトフラッシュ1個分。それこそ、おでこにひっつく程度の重さで、6-7万円で買えます。入出力速度もかなり向上しています。隔世の感がありますよねぇ。20年間で価格性能比が数千倍ということですね。

….私も、おじさんになったということでしょうか? (^^;

そう言えば、10年前に登場したカシオのデジカメQV10は約10万円で25万画素でした。今から考えると非常に低解像度でしたが、写真の未来を予感させるワクワク感があって、写真仲間の間では大きな話題になりました。

当時は、銀塩フィルムの画質を超えるのははるか未来のことと思われていましたが、昨年発売のCanon EOS Kissデジタルは同じ価格で800万画素。画素数と画質は必ずしも比例しませんが、この機種の場合、銀塩フィルムの画質を凌駕しています。

各種技術予測では、これらのハード系技術革新のペースは今後も続くことが予想されています。この技術革新を活用して、我々は10年後・20年後の世の中をどのように変えていくか? ….考えてみると楽しいですね。

20年で価格性能比、数千倍」への4件のフィードバック

  1. 技術も写真も私の関心領域です。ネットというお皿が、物理的なものをビット的なものに変換してどんどん持って行っちゃうことに恐れを抱く反面、暗室でしか表現出来なかった微妙なトーンをインクジェットプリンタでも再現出来るようになってきています。何にでもトレードオフはあると思いますが、選択肢が増えることはいいことだと思います。

  2. medillguyさん、コメントありがとうございます。
     
    世の中のモノがどこまでビット化されていくのか、というのは、大きな問題ですね。
     
    ビット化し易い形式知とは異なり、暗黙知はなかなかビット化しにくいと言われていますが、ある程度の量の閾値を超えると、質が変わってくる、というのは、ここでも起こっているように思います。ムーアの法則は、このような場面でも大きな意味を持ってくるのかもしれません。
     
    とは言え、銀塩フィルムの粒々感というのは、なかなか規則的なデジタルでは代替出来ないものだと思います。採算上の問題はありますが、medillguyさんもおっしゃるように、古い選択肢も、是非残して欲しいですね。

  3. ムーアの法則に従うと30年後の未来はとてつもないことになりますよね。それを考えているだけでワクワクしてたまりません。量子コンピュータに関しても決して夢物語ではないと思いますし、私が生きている間にコンシューマレベルで普及してほしいものです

  4. tkさん、
    30年後までムーアの法則が続くとスゴイことになりますね。ムーアの法則はシリコン上の世界の話でしたので、量子コンピュータの場合はまた別の形になるかもしれません。
    ある調査によると、昨年生産されたトランジスターの数は、米粒の数より多かったとか….。低廉化・小型化がますます進むと、コンピュータ以外の世界でも用途が拡がり、世の中を大きく変えていくでしょうね。

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