2007年12月26日の日刊工業新聞で「ネットの世界に新たな波 ウェブサイトM&A」という記事が掲載されています。
企業買収と同様、ウェブサイトをM&Aする動きが活発になってきた、という話です。
ベンチャーを経営している私の友人も、数年前に起業して人気サイトを立ち上げた後に売却した、という話をしていましたので、確かにこの動きはこの数年間で急拡大しているようです。
記事から一部を抜粋してみました。
・ある会社は赤字サイトを3000万円で買収、経費を徹底削減しSEO等で集客力を向上させ利益化、1年で買収額を上回る金額を回収し、その後5000万円で売却。
・別の会社は営業の一環としてホテル紹介・予約サイトを20万円で製作しサービスを提供していたが、サイトを3200万円(製作費160倍)で譲って欲しいとの打診があり売却。これがきっかけでサイトのM&Aを専門で扱うサイトを立ち上げ。
・案件は10万円程度から億単位まで。マージンは売却額の10-30%が相場。
・背景としては、「ビジネスによりスピードを求められるようになったから」(自分でサイトを立ち上げるよりも)「時間・費用面からも効率が良い」
・現状、価値の流動性が高いため、サイトの査定が難しい。常に価値が変わっていく。
・日本政策投資銀行はサイトを「知的財産の一つ」ととらえ、前向きに融資。9月にはサイトを担保にした初のシンジケートローンを主導。
実際に、サイトM&Aというサイト上にある売却案件一覧を見ると、売却金額は数十万円、月間PVは数千、月間売上高数万円のサイトが結構あります。
これらを見ると、個人でサイトを持っている我々にとっても、買う立場・売る立場双方で、実は非常に身近な市場であると実感できるのではないでしょうか?
まだこの市場自体、認知されはじめたばかりです。
今後の動きは要注目ですね。