「クラウド化の流れは近いうちに止まる」…それは事物がらせん的に発展しているから

日経ITProに「『クラウド化の流れは近いうちに止まる』、ガートナーがITの近未来を予想」という記事が掲載されています。

ガートナー ジャパン主催イベントの基調講演で、ガートナー フェローのスティーブ・プレンティス氏が「今後5年間でITに影響を与える最重要トレンド」と題して話した内容の一部です。

記事では以下のように書かれています。

—(以下、引用)—

「2014年までに、SaaSを利用する企業の30%がサービスレベルの低さを理由にオンプレミスに転換する」—。

プレンティス氏の予想では、これまで先進企業が積極的にけん引してきたクラウド化の流れが、近い将来に止まるという。重要なシステムは社内に置きなおすべきだと考える企業が増え、2014年までに、ITサービスベンダーのトップ100社中20%が市場から姿を消すと予測する。

—(以上、引用)—

 

「クラウドはなくなる」と言っているのではなく、「クラウドへの過度な期待は徐々に収まり、オンプレミスへの揺り戻しがある」と言っているのですね。

 

これはまさにヘーゲルが述べた「事物のらせん的発展」です。

「事物のらせん的発展」は田坂広志著「使える弁証法」に詳しく書かれていますが、ここで簡単にご紹介します。

「ものごとは直線的に発展するのではなく、あたかもらせん階段をあがるように発展する」という考え方です。

らせん階段を登る人を横から見ると、上に向かって登っていますが、上から見ると円を描いて歩いています。

例をあげると、昔は定価がなく「指し値」や「競り」で物品を販売していました。この方法は非効率なので近代産業社会で一旦消えました。しかしインターネットの発達で「ネットオークション」という形で復活しています。一見すると昔懐かしい「競り」の復活ですが、「競り」は参加者はその場にいる人たちだけでした。ネットオークションでは世界中から参加できます。つまり新しい性質を獲得しているのです。

ある事象(競り)が、新しい事象(近代産業社会)で否定されて消え、その新しい事象が再び否定されて新しい性質を獲得して復活する(ネットオークション)。

このように原点回帰しながら、あたかもらせん階段を上がるように世の中は発展しているのです。

  

このように考えると、このクラウド化の流れの位置づけも分かるのではないでしょうか?

■1940年代に生まれたコンピューターは、集中処理でした。全業務は大型コンピュータで処理されていました。当初のユーザーインターフェイスはパンチカードや紙、後に専用ディスプレイになります。ユーザーインターフェイスは貧弱で全く融通性がありませんでした。

■1970年代にパソコンが生まれました。それが1980年代後半から1990年代に分散コンピューティングという考え方に進化します。ホスト集中処理は「クライアントサーバー」という形態に変わります。「ホストコンピュータは死んだ」と言われたのもこの時代。「エンドユーザーコンピューティング」という言葉も生まれたように、ユーザーインターフェイスの大幅な改善が図られました。

■一方で1960年代にARPANETとして産声を上げたインターネットは、パソコンに一足遅れて1990年後半から一般普及が始まります。社内全社員のパソコンに専用ソフトを導入管理するのは大変でしたので、PC側に専用クライアントソフトを導入せずに、Web経由で使う形態が普及し始めます。そしてリッチクライアントという考え方も生まれます。

■2006年にGoogleのエリック・シュミットが「クラウドコンピューティング」という言葉を使い始めて、クラウドの考え方が普及し始めます。社内に沢山のサーバーを置くのではなく、クラウドでまとめてしまおうという考え方です。昔懐かしい集中処理の復活です。しかしリッチクライアントと組み合わせることで、ユーザーインターフェイスは格段に向上します。そしてパブリッククラウドとして社外にデータを預ける動きが出てきました。

■そして記事にあるように、再びオンプレミスに回帰していく。その時のオンプレミスは、クラウド技術やリッチクライアントを活用したものになっていることでしょう。(いわゆるプライベートクラウドですね)

 

このように時間軸を広げて俯瞰して見ると、改めてIT業界はらせん的発展を遂げていることが分かります。

 

「事物のらせん的発展」という考え方は、IT業界で起こっている様々な事象が大きな歴史の中でどのような意味があるのかを思索する上で、ヒントを与えてくれると思います。興味のある方はご一読をお勧めします。

 

 

 

ふり返ってみれば、ネットに出会ってから20年。自分のライフスタイルが大きく変わりました

今でこそ私は、2006年から始めたブログを毎日書いていますが、私が初めてネットコミュニティを体験したのは、インターネットが一般普及する前夜の1994年でした。

DOSマシンから9600bpsのモデムを介してパソコン通信に接続していました。

ネットコミュニティへのデビューと同時に、私は某パソコン通信で写真会議室のシスオペを担当させていただきました。

現代ではTwitterやFacebookでのコミュニケーションは当たり前ですが、当時のコミュニケーションと言えば、対面か電話が主流。

文字だけのコミュニケーションというのは初体験であり、新鮮でもありました。

 

生まれて初めて「会ったことがない友人」が出来たのも、ネットコミュニティに参加してからでした。

距離の概念がないネットだと、離れていてもチャットで繋がります。大阪で写真関係のオフ会があることをネット上の友人から紹介され、夜間バスで神奈川県から出かけて、大阪で初対面、といった経験をしたのもこの頃でした。

当時はネットコミュニティはあまり一般的ではなく、かなり特殊な世界だったと思います。

 

その後1995年からインターネット上で写真のホームページを始めました。

ここでの、私の驚きは「写真が使える」ということ。ネットが文字だけの世界から、いきなり写真の世界になりました。

当時から私はライフワークで写真活動をやっていました。

インターネット登場前、写真を多くの方々に見ていただく方法は、写真展を開催することでした。お金が数十万円かかりますし、1週間の写真展を行うには1週間の休暇を取ることが必要でした。それでも見ていただけるのは多くて数千人。

ホームページに写真を掲載すると、同じ規模の人数の方々が24時間、世界中から見てくれます。当時は英語のホームページも作っていましたので、訪問者の半分は海外でした。私が仕事中でも、皆さんはネットで作品を見て、感想をメールで送ってくれます。

写真展では考えられないことでした。

1990年代中頃、私はネットコミュニティの威力をまざまざと実感しました。

 

もうそれから20年近くが経ちました。多くの人達にとってネットは既に生活の一部です。私もネットなしでは色々なことに支障が出るようになりました。

その一方で、私が1990年代中頃に初めて体験したことは本質的に変わっていないように思います。

ネットでの様々な経験や出会いがなければ、会社員を続けながらの執筆活動も実現できませんでした。

この20年間で、ネットコミュニティが自分のライフスタイルを大きく変えていることを実感します。

 

 

巨大ネットからより分ける「宝」と「ガラクタ」

2012/09/25の日本経済新聞の特集「ネット人類未来 巨大データの光と影(2)驚異、衆知の力」で、興味深いことが書いていました。

—(以下、引用)—

 米ニューヨーク大教授のクレイ・シャーキーは「人類にはテレビなどを見てぼうっと何もしていない時間が毎年1兆時間ある。例えば(ネットの百科事典といわれる)ウィキペディアの執筆に人々がかけている時間はそのわずか数千分の1。多くの人をネットに動員すれば壮大なことができるはずだ」と話す。

 年間1兆時間。これまでは単に費やすことしかなかった時間が、ともに創造する時間に変わる。シャーキーはそんな現代を「思考の余剰時代」と呼んでいる。

(中略)

 情報の発信者はもう政府やメディア、企業だけではない。ソーシャルメディアの普及もあり、24億のネット利用者から大量の情報が逆流する時代だ。がらくたもある。だが宝も多い。ネット社会を「砂上の楼閣」にしないために、人類の知恵が試される。(敬称略)

—(以上、引用)—

年間1兆時間というのは、人類の生産人口が大雑把に50億人として、一人年間200時間、一日当たり30-40分間の「ぼうっとした時間」がある、というのが算出根拠なのでしょうね。

確かに自分をふり返っても、比較的忙しい時期でも30-40分程度のぼうっとした時間はあります。

 

これまでは「ぼうっとした時間」に考えたことや目の前で起こっていることはその人だけのものでした。

しかしネットで共有することで大きな価値を生む可能性もあります。

確かに記事でも指摘されているように、ガラクタもありますが、宝もあります。

そして「宝」か「ガラクタ」かは、その情報を評価する人によって異なるのではないかと思います。

 

たとえば私の場合、書いた本に関するネット上での感想をかなり頻繁に目を通しています。書評サイトの情報に加え、Twitterのつぶやきやブログ、その他に書かれた情報もチェックしています。

たとえばご本人は何の気なしに書いた、

「電車で目の前の女性が『100円のコーラを1000円で売る方法2』とかいう本を読んでいる。どんな本だろう?」

というようなつぶやきでも、電車帰りに女性が『コーラ2』を読んでいること、本のカバーを見て興味を持っていただける人がいること、等が分かったりします。

このような様々な情報を蓄積すると、書いた本が世の中でどのように受け容れられているのかが、少しずつリアルに分かってきますし、それは私にとってこれまで得られなかったとても貴重な情報です。

ただこのような情報は私にとって「宝」ですが、他の方々にとってはそれほど意味はないかもしれません。

 

私の場合は手作業でまとめて考えているだけですが、記事ではウシャヒディのようにちらばる情報を集めて誰でも見られるように整理する技術も紹介されています。

一人一人にとっての「宝」を膨大な情報の中から見つける技術があると、色々と楽しいことがありそうです。

 

 

2012-09-25 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

合唱団のホームページ、7年ぶりに完全リニューアル (+ 皆様に、小さなお願いが)

1週間前に「ホームページの賞味期限」というエントリーを書きました。

そして早速、私が管理しているホームページ(HP)の一つ、合唱団のHPをリニューアルしました。

 

これが7年前に創団した時以来の旧サイト。

Oldchorlibertisst

これが今回リニューアル後の新サイト。

Newchorlibertist

7年前はそれなりに見えたサイトも、改めて新・旧を並べて比較すると、古めかしく見えますね。

技術的に言うと、7年前のサイトは主にテーブルで構成していました。今回はCSSレイアウトを使ってある程度のデザイン性を持たせています。

アクセスカウンターは、ご覧になる方にとっては意味がないので取りました。

また旧サイトは「要は何を言いたいのか?」というメッセージ性が薄かったので、新サイトではメッセージ性も持たせました。

さらに考えてみると、7年前はTwitter/Facebookといったソーシャルもなかったのですよね。

そこで今回は、「ツィート」「いいね」「B!」ボタンも付けました。ここで皆様に小さなお願いですが、合唱団のHPでボタンを押していただけるととっても嬉しいです。….すいません。

 

実はこの新サイト、ホームページビルダー16の「フルCSSテンプレート」を活用させていただき、仕事から帰宅後の作業を数日間続けて完成しました。

このようなサイトがサクサクできるとは、改めてホームページビルダーは偉大です。

 

なお、当合唱団では一緒に歌っていただける仲間を募集中です。もし音楽にご興味がありましたら、是非ご覧になってみて下さい。

 

 

2012-09-16 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

ホームページの賞味期限

現在、私はプライベートで4-5カ所のホームページを管理しています。

 

私がホームページを作り始めたのは、1996年頃からです。

当初はマニュアルもない中でhtmlタグをテキストエディターで直接コードしては表示する、というよう試行錯誤の末、1999年頃に私が作っていたのは下記サイトです。時代を感じさせますね。当時はこんな感じのものが主流でした。

Cps

ゴテゴテしていたので、2000年頃に思い切ってデザインを一心することにして、ホームページビルダー等のツールも使い、こんな感じにしました。今の「風の写真館」というサイトです。

Kazenoshasinkan

当時、これはこれでかなりスッキリしたデザインで斬新でした。

その後、私が管理することになり作成した合唱団などの他のホームページも、基本的にこのデザインを踏襲していました。

2007-2008年頃までは、こんなデザインが受け容れられていたように思います。

 

しかし最近はCMSとかソーシャルなどが普及したこともあり、ホームページにはより訴求力とリアルタイム性が求められるようになったように感じています。

要は、イマドキのホームページと比べると「寂しい」感じなのですよね。

2000年の頃に見直したのと同様、そろそろデザインを全面的に見直す時期に来たのかもしれません。

管理しているホームページも多くお金もかけらないので、なかなかホームページの全面リニューアルのための時間が取れないのが悩みではあります。しかし最近はテンプレートで簡単に作成できるツールも普及してきています。優先順位の高いサイトから順に、色々と試してみたいと思います。

 

 

なぜ大切なメールが届かないのか?その対応法

よく、待ちに待っているメールが届かないことがあります。

「遅いなぁ。おかしいなぁ」と思いながら、数日・一週間待っても返事がない。

あきらめることもありますが、中には「返事をする」とおっしゃっているのに来ないものもあります。

「どうなりました?」とお伺いしても、なしのつぶて。

どうしようもないので「誰それさんからご返事がないのですが、状況ご存じですか?」と関係者にお尋ねすることがあります。

このような場合はかなりの確率で「あれ?送りましたけど。再送します」というメールが、別の方から転送されてきたりします。

 

実はスパムフィルターに引っかかっているのですよね。

最近も経験しました。

 

大切なメールが、スパムフィルターに引っかかって届かないのは、本当に困ったものです。

一時期は時々チェックするようにしていたのですが、最近サボっていたので、改めてチェックするようにしたいと思います。

ちなみにGmailでは、Gmailの検索窓で、

in:spam 自分の名前

で検索すると、引っかかっているメールがあればかなりの確率で見つかります。

 

自分で受け取るメールはこのように対応方法はあるのですが、自分が送るメールが先方のスパムフィルターに引っかかるともうお手上げですね。

対応方法はあるのでしょうか?

 

 

2012-08-11 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

『ネット上のマナー「現実社会より悪い」8割』について考える →お天道様は見ています

2011/07/22の日本経済新聞夕刊に、『ネット上のマナー「現実社会より悪い」8割』という記事が出ています。

—(以下、抜粋)—

 警察白書は、現実社会よりインターネット上のモラルやマナーが「悪い」と感じている人が8割以上いるとの調査結果を公表した。

 ネット社会のモラルやマナーが現実社会より「かなり悪い」と感じている人は56・3%、「少し悪い」は26・1%で計82・4%に達した。「かなり良い」「少し良い」は計0・6%だった。

—(以上、抜粋)—

ネットでは、様々な方々が利他的な行動をなさっており、素晴らしいことだといつも実感しています。

一方でブログやネットなどで色々と情報発信をしていると、ネット上のモラルやマナーの悪さも、同時に実感します。

実世界では、見ず知らずの初対面の人が目の前にいきなり現れて、人格を全否定するようなことを言う、なんてことはほとんどありません。少なくとも、私の体験では、今までの人生でほとんどそのようなことをされた記憶はありません。

しかしネットでは、こういうことが結構頻繁にあるのですよね。

 

ネット上のマナーが悪い要因の一つは、いまだに、世の中で「ネットでは匿名性が完全に保たれている」と信じられているためではないかと思います。

確かに、追跡困難な場合もあります。例えば、ネットカフェ等で書かれた場合です。しかし実際には、自分のパソコンを使ってネットにアクセスしている人が多いのではないでしょうか。

そして、サイトを見たり、コメントしたりすると、Webサイトにはかなりの情報がアクセスログとして残されます。以前こちらでも書いたように、OS、ブラウザー、ブラウザープラグインなどのバージョンや設定情報の組合せでユーザーを特定することもできます。

また、ブログにコメントした際でも、ブログのオーナーに知らされる情報(メールアドレスとIPアドレス)で、結構色々な情報が分かります。

例えば、whoisでIPアドレスで調べると、IPアドレスからホスト名が分かります。

ブログにコメントしたIPアドレスをたどると、名が通った立派な会社にお勤めの方が、ご勤務先のオフィスから誹謗中傷を書いていたりして、驚くことがあります。(しかも、不思議と先進ICT企業だったりするのですよね)

日本には、「お天道様は見ている」という素晴らしい言葉があります。ネットだから特別、ということはありません。

実生活でやらないことは、ネットでもやらない

この当り前のことは、心に留めたいものですね。

 

 

ネット活動17年目。でも炎上していない理由

私はネット活動を始めたのは1994年頃でした。

当時、ネットと言えばパソコン通信。ネットデビューと同時に、無謀にも写真会議室のシスオペを3年間担当しました。

1995年にWindows 95が発売になり、1994年には2400bpsと超低速だった電話回線もISDNの64Kbos(+テレホーダイ)になったりして、インターネットが普及しました。そんな中、1996年1月に写真のホームページを作りました。

パソコン通信で書き込んでいた内容は既にネット上からは消えてしまいましたが、その一部は私の写真のホームページ「風の写真館」に掲載しています。

例えば、1994年・夏の二週間に米国南西部を撮影旅行した時の旅行記は、当時パソコン通信の写真会議室にアップしていましたが、「米国南西部撮影旅行記」に掲載して今でも見ることができます。

1996年・春の12日間、豪州東部に撮影旅行した際の「豪州東部撮影旅行記」も、今でも見ることができます。

他にも、1997年~1998年の写真展開催に挑戦し、審査に通って、写真展を開催し、写真展終了までを綴った「写真展日記」や、2003年に行った「写真展日記裸・展(らてん)編」、2004年から2005年まで続けたメルマガ「プロフェッショナルサンデーフォトグラファー」等も、ネットで見ることができます。

ご覧になったように写真関係の活動が多いのですが、プライベートのことも書いていたりしています。

 

その後、2006年からこのオルタナティブブログでブログを書かせていただくようになり、ネット上での活動拠点はこのブログが中心になりました。

当初は写真のことも書いていましたが、ここ数年はビジネス関連が中心になっています。

 

このようなネット上での活動、気がついてみればもう17年間も続けています。

ふり返ってみれば、この17年間、パソコン通信の会議室も含めて、私は炎上した記憶がありません。

私が最初に体験したパソコン通信は、実名制でした。また最初からシスオペだったので、ネット上での人間関係のトラブルにはとても気を遣いました。

そういうこともあって、デビュー当初からいわゆる「炎上」が起らないためにはどうするか、常に考えていました。

色々と考えているうちに分かったことは、次のことを考えることが大切だということです。

1.一人でも傷つく可能性がある情報は書かないこと
2.常に「リーズナブルな」(=大義名分があるような)判断をすること
3.自分の公にしたくないプライベート情報等は書かないこと
4.間違った場合は素直に誤りを認め、直ちに修正すること

これらの条件を外すと、確かに面白くて一部にウケる内容を書けるかもしれません。

例えば、ある特定の人を攻撃するような文章です。しかし、それだと傷つく人が出ます。

「この人は、人を傷つけても大丈夫な人なんだ」と思われる可能性もあります。

本来、ネットに書くのは他の人に喜んでいただくため。本末転倒です。

また、自分の公にすべきでない情報をネットに流すと、あとで思わぬ所で困ったりします。

これはブログなどだけでなく、TwitterやFacebookなどでも同様です。

改めて過去に書いた内容をふり返ると、これら4点は、ずっと守ってきたんだな、と再認識しました。

 

 

2011-06-17 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

ホリエモンにTwitterしてみた。そして「バズ」について考えてみた

「さる方の4文字のつぶやきで、アクセス激増。そして、グローバルソーシングで、日本語→英語への翻訳の仕事はどうなるのか?」で書きましたように、2/17に書いたこちらのエントリーに対して、堀江貴文さんが3/7に「ヤバい!」とたった4文字だけつぶやきました。

Horie

 

そして、リツイート1300件はてぶ600件という結果になりました。

ここでコメントを下った方の中で、「写真のbefore/afterを見たい」との要望があり、続編でこちらのエントリーを書きました。

堀江貴文さんにTwitterで「ご紹介感謝!続編です」とお伝えしたところ、….

Horie2

わずか1時間後に、「ほほう」との返事。

Horie3

 

堀江貴文さんのフォロワーは59万人。

普通の人なら、「@自分のID」一覧に目を通すだけでも大変だと思います。

その中で、私のつぶやきを見つけ、リンク先を読み、返事までするのは、すごい能力だと思いますし、この好奇心も素晴らしいと思います。

そう言えば、堀江貴文さんは、数年前ライブドアを経営されていた時に、何かのインタビューで、「メールは一日5,000通位。全部読んでいます」と答えていました。

なるほど、納得です。

 

なお、2回目は、1回目のような凄いアクセス数にはなりませんでした。

以下は、あくまで仮説ですが….

おそらく、1回目は、堀江さんのフォロワーのかなりの人数がブログを読み、そのうちかなりの人たちがはてぶやTwitterに感想を書き、それがバズのように周りに拡がったのでしょう。

一方で2回目は、同じフォロワーの人たちに配信されたので、既知の情報ということもあって、はてぶやTwitterに書く人が少なく、周りに拡がらなかったためではないかと思います。

ブログやTwitterをやっていると、非常に短いサイクルでマーケティングの仮説検証ができ、いい訓練になる、と改めて実感します。

 

 

2011-03-10 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

FacebookページのためのFBML活用方法 (私の例:FBMLコードつき)

昨日「新著のFacebookページ完成。専用サイトは停止し移行。もはやスタティックなページは時代遅れになりつつあるのかも?」でご紹介した新著のFacebookページは、FBMLで作りました。

初めてFBMLの画面を見たときは、何をどうすればよいか全く分かりませんでした。

しかし試行錯誤してみたら、作成はとても簡単なことが分かりました。

今回、私が作成したページを例に、作成方法を紹介します。

(2011/3/7 12:15追記"Introducing iframe Tabs for Pages"(2011/2/11)によると、Facebookは2011/3/11からFBML新規追加はできなくなり、iFrameへの移行を推奨する、と発表しています)

1.まずFacebookページを新規作成するには

こちらのページで、作りたいFacebookページのカテゴリーを選び、データを入力すると、Facebookページが新規作成されます。(個人Facebookアカウントは事前に取得し、ログインしておいて下さい)

2.次に、FBMLページを新規作成するには

1.で作成したFacebookページの編集モードに入り、「アプリ」をクリックして、FBMLを選びます

3.FBML編集モードに入るには

再び編集モードに入り、「アプリ」をクリックして、FBMLの下の「アプリケーションへ移動」を選びます

4.FBMLは、どうやって書けばいいのか?

今回、下記の「筆者について」のページを作りましたが、

Fb04

このための書いたFBMLは次の通りです。

<IMG src="http://www.takahisanagai.com/book2011/image/book2011-title20110301.jpg" border="0" width="500" height="125">

<hr>

<TABLE>
<TBODY>
<TR>
<TD valign="top" align="center">

<IMG src="http://www.takahisanagai.com/image/20090723-for-book-viron2.jpg" border="0" width="80" height="92">
</TD>

<TD>

<b>著者:</B> 永井孝尚(ながい たかひさ)<br>
<br>

1962年1月1日、神奈川県生まれ。1984年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。製品開発マネジャーなどを担当した後、1998年よりマーケティングマネジャー。現在、同社ソフトウエア事業部にて、ソフトウエア事業戦略を担当。<br>
<br>
人気ブログ<A href="http://blogs.itmedia.co.jp/mm21/">
「永井孝尚のMM21」</a>で、マーケティング、ビジネススキル、グローバルと日本、個人のライフワークについて執筆中。<br>
<br>
<a href="http://www.takahisanagai.com/profile/profile.html">
より詳細なプロフィール</a><br>
<br>
<b>主な著作:</b><br>
■<A href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4990432304?ie=UTF8&tag=wps-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4990432304">
「戦略プロフェッショナルの心得―ビジネスの現場で、理論だけの戦略が実行できない理由」(オルタナティブ新書、2008年)</a><br>
■<A href="http://www.amazon.co.jp/dp/4798023884?tag=wps-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4798023884&adid=01Y8WPV6RSM2VGBE07NR&">
「朝のカフェで鍛える 実戦的マーケティング力」(秀和システム、2009年)</A>
</TD>

</ TD>
</ TR>
</ TBODY>
</ TABLE>

table関連、b、br、img、a等のタグはHTMLと同じように使えます。

画像ファイルは、私の個人サイト上にある画像ファイルをURLを指定して持ってきています。(他にもやり方があるのかもしれません)

私は自分でコードを書きましたが、ホームページビルダー等で作成したコードを貼り付けるのも手でしょう。ただし、一部HTMLで使えたのに使えないタグもあります。

パソコン画面上で、該当するFacebookページを表示させながら編集すると、最新表示ですぐに結果は確認できるので試行錯誤してみると分かるでしょう。

5.他にFMBLページを追加するには

FBML編集モードの一番下にある「FBMLボックスをもう一つ追加」をクリックします。

6.他サイトで作成したFacebookページを紹介するためのバナーを作るには

編集モードに入り、「マーケティング」→「バナーを入手」で作成できます

こんな感じのバナーを表示できます。

バリュープロポジション戦略50の作法 – 顧客中心主義を徹底し、本当のご満足を提供するために

Facebookページも宣伝

 

「このバナーを編集」で指定した設定を変えると、作成したコードを貼り付けた先の表示が変わりますので、ご注意下さい。

 

Facebookページの仕様は、結構頻繁に変わっているようです。

ここに書いた内容も、時間が経つと変わってくると思います。

皆さんがFacebookページを作成する際のご参考、ということでお考え下さい。

 

 

結構使えるbit.ly。任意のURLにしたり、すぐにアクセス履歴を確認できたり

URL短縮サービスのbit.lyですが、愛用しています。

まず、無償で使えるbitly.proに登録すると、任意の文字列が使えるようになります。

たとえば、私の新著「バリュープロポジション戦略50の作法 – 顧客中心主義を徹底し、本当のご満足を提供するために」のアマゾンへの短縮URLは、amzn.to/vp50です。

分かりやすいですよね。

なお、分かりやすいURLは早い者勝ちでアサインされます。

 

さらに作成したURLをクリックした回数やアクセス情報が、bit.lyのダッシュボードから見ることができます。

たとえばこのURLをリンクに埋込むと、そのリンクをクリックした回数も把握できるということですね。

上記のアマゾンへのリンクをクリックして下さった方の情報も分かります。(当然のことですが、個人を特定できる情報は分かりませんので、その点はご安心を)

短期間の作業で、ちょっとしたアクセス情報を取りたい場合は、結構使えます。

 

2011-03-04 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

Facebook users in Japan

現在執筆している本の英語版のマーケティング・コミュニケーションを、Facebookを活用して行おうと考えています。

その第一歩として、Facebookで海外の知合いを検索しています。

それほど一般的な名前でなくても、すごい数の同姓同名の人達が検索されるのは、さすがユーザー数5億人(2010年7月時点)。

中国系の友人も、結構見つかります。

 

そこで、試しに日本の友人を検索してみました。

これも、かなりの同姓同名の人達が表示されます。

Googleで検索しても、こんなに沢山の同姓同名の人達は出てきません。

実際に試してみると、驚きです。

 

書店でFacebookの本も沢山見かけるようになりました。

もしかしたら、急速に日本でも浸透し始めているのかもしれませんね。

 

2010-12-24 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

たまには、ネットとのスイッチを切ってみよう。(難しいですが)

 12月20日の日本経済新聞の記事「インタビュー領空侵犯」で、月読寺住職小池龍之介さんのお話しが掲載されていました。

—(以下、引用)—-

「デジタルツールを通じて人と人がつながるといわれますが、それは錯覚です。ネット空間の情報の海の中で誰もが共通して強い関心を抱くものがあります。それは『自分の所在』です。自分が人からどう扱われているか、大事にしたいと思われているか……。すごく気になるのです。皆から認められたいというのは、誰もが抱く気持ちですが、自分あてのメッセージが生存に役立つ情報だと錯覚されています」

(中略)

 「返事を早くもらえないと不安になり、不信感や怒りに襲われます。しかも次の反応が来ても前ほどは気持ちよくない。何か足りない感じがして、もっと速く、もっと多く、という循環に入り込みます」

—(以上、引用)—-

まさにネット中毒ですね。

ネットを始めると、ブログのコメントや、Twitterでの反応が、すごく気になったりします。

また、メールの返事がないと、相手も忙しくて返事ができないかもしれないにも関わらず、とても気になることもあります。

そのうち、「ネットを見ている人達からすると、自分はあくまで沢山いるブロガーの中の一人なのだ」、とか、「メールを受け取っている相手も事情があってすぐに返事できない」とか、分かってきます。

小池さんは、さらに本質的な部分への洞察も語っておられます。

—(以下、引用)—-

「ネット空間で本当に売られているものは何だと思いますか? 実は『自分』が商品になっているのです。誰かに見てもらえる。誰かとつながることが商品になっている。つながりが欲しいということは、裏を返せば、みんな寂しいということです。寂しさが商売のネタになっているといえるでしょう。情報ツールと距離を置かないと、人は現実の身体感覚を忘れ、言語だけであれこれ考える“脳内生活”になってしまいます」

—(以上、引用)—-

これは慧眼だと思います。

現在のネットの多くは、消費者の行動を蓄積し、それらのデータから消費者の行動を読み取り、消費者を理解したいと考える企業に(プライバシーへの配慮をした上で)提供することで、ネットへのトラフィックをマネタイズしています。

購買したい商品のクチコミ情報を事前に得られるなど、そのことにより消費者も確かに利便性を得られます。

小池さんも、情報ツールを否定している訳ではなく、「距離を置こう」と提案されています。

たまには、ネットとのスイッチを切ることも、必要ですね。

一方で、以前は旅行中にパソコンがネットに繋がらない状態であればネットからは解放されていましたが、最近はiPhoneを使い始めたことでなかなかネットから解放されることがありません。

いい面も多いのですが、ネットから切れることがほぼなくなったのは、ちょっと微妙なことなのかもしれません。

 

2010-12-22 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

教えてくれたのは、ネットではありません。心ある誰かです


 よく「ネットで質問したら、教えてくれた」とか、「ネットでつぶやいてみたら、会いたかった人を紹介してくれた」、というお話しを聞きます。

このような言い方、昔もあったように思います。

大昔で言うと、「パソコンの電子会議室で質問したら、答えが返ってきた」みたいな感じですね。

「だから、ネットは素晴らしい」

「だから、ソーシャルメディアは、すごい可能性がある」

確かに素晴らしいのは同感なのですが、でも、なんか違う。

 

色々と考えてみると、結局ネットは、仲介しているだけなんですよね。

「質問したら、教えてくれた」のは、わざわざ時間をかけて、あなたや私に答えを書いてくれた誰かがいるからです。

「つぶやいてみたら、会いたかった人を紹介してくれた」のも、わざわざ仲介の労をいとわずに知り合いを紹介してくれる人がいたからです。

必ず、自分のためにわざわざ時間や労力を使ってくれる、誰かの善意があるのですよね。

当り前のことですが、ネットが自動的に何かをしてくれることはありません。

ソーシャルメディアは、この人と人との間の仲介を、ものすごく広範囲に、しかも使いやすく可能にするツールです。でも、答えまでは作ってくれません。

 

結局、根本のところは人同士の付き合いである、という点では、いかにテクノロジーが進化しても、石器時代の大昔から何も変わっていないのだと思います。

その点は、忘れないようにしたいですね。

 

2010-12-03 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

【注意】Shoppybag.comから、知り合いの名前でメールが届いたら、即削除です!

Shoppybag.comというサイトから、知り合いの名前で、下記メールが私のGmailに届きました。

(知り合いの名前の部分は、黒く塗りつぶしています)

Shoppybag

 

クリックすると、ユーザー登録を促す画面が出ました。

Shoppybag,comサイトへのユーザー登録用パスワードと、生年月日を入れるようになっています。

「怪しいなぁ」と思って、適当なパスワードと生年月日を入れました。

すると、次にこんな画面が出ました。

Shoppybag12

 

ううむ、そろそろ怪しい写真が出てきましたね。

ここでNextをクリックすると、Googleアカウントの認証画面が出てきました。

(私のメールアドレス部分は黒く塗りつぶしています)

Shoppybag2

 

字が小さいので補足しますと、

「GoogleとShoppybag.comは提携関係にありません。サイトが信用できる場合のみアクセスを許可してください。」

と書かれています。

ここで、さすがに止めました。

 

もうお分かりかと思いますが….。

普段の癖で、最初のユーザー登録画面でいつものパスワードを入れたりすると、GmailのIDとパスワード、さらに生年月日と、ネットで個人認証される際の重要情報が相手に筒抜けになってしまうカラクリです。

ShoppyBag.comというキーワードで検索すると、色々出てきます。

(米国では、既に昨年から出回っているようですね)

 

【今回の学び】

・Shoppybag.comからメールが届いたら、即削除

・(一般常識として)よく知らないサイトで、ユーザー登録はしない

・どうしてもしたければ、パスワードや個人認証情報は普段と別の情報を入れる

 

気をつけましょう。

 

北朝鮮も公式ツイッター開始。アクセスブロックした韓国に対して、北朝鮮曰く、「インターネットによる意思交換は一つの流れ」


 

 

8月中旬、AFPに「北朝鮮、ツイッターで新たなプロパガンダ攻勢」という記事が掲載されています。

この北朝鮮の公式ツイッター、IDはuriminzok(わが民族同士)で、こんな感じです。

Nkoreatwitter

記事が掲載された時点のフォロワーは数十人だったそうですが、9/12現在で10,000人を超えています。

記事によると、韓国政府は、このサイトへのアクセスをブロックしているそうです。

こちらの記事では、

韓国政府はこれらが国家保安法に触れると判断、韓国内で閲覧できない措置を取った。

 これに対し、「わが民族同士」は1日付の論評で、「インターネットによる意思交換は一つの流れ」とし、「共和国(北朝鮮)のものなら何でも否定する。無知な妄動だ」と決めつけた。

北朝鮮が「インターネットによる意思交換は一つの流れ」と言うあたりが、とても興味深い展開ですが、同記事では、

米国務省のクローリー次官補は8月18日、自分のツイッター上のつぶやきで「北朝鮮がツイッターとネットの世界につながったことを歓迎する」としつつ、「北朝鮮政府はツイッターに参加したが、一般市民にも接続を許可する用意はあるのか?」と皮肉っている。

とも書いています。

 

このツイッター、ハングル文字でよく分らないので、グーグルで日本語に翻訳してみると、こんな感じ。→リンク

なんとなく何を書いているかが分りますね。

しかし、米国や韓国を批判するプロパガンダ活動に、米国IT企業のインフラを使うあたりが、とてもしたたかで、興味深く思います。

 

ところで、Facebookの「いいね!」ボタンを入れてみました。(まだ試行錯誤の最中)

クリックしていただけると嬉しいです。

2010-09-13 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

Twitterの顧客リテンション率は、どういう意味を持つのだろう?

一昨日のブログを書いた際、ちょっと気になって一緒に調べてみました。

この時点で、私がフォローしていたのは181名、フォローして下さっていたのは1,105名です。

一方で、Twitterで「私をフォローした」という通知は、合計1,348名いただきました。

 

ここからが計算です。

私をアンフォロー(いったんフォローしたけど、その後フォローから外した)した人数は、1,348名-1,105名で、合計243名。

つまり、私をフォローしてくださった方々のうち、18%(=243/1348)がその後アンフォローしたという計算ですね。

アンフォロー率が18%ということは、顧客リテンション率(維持率)は82%(=100%-18%)ということです。

この顧客リテンション率82%という数字、比較的誰でも一定なのでしょうか?

それとも活動によって違いが出てくるのでしょうか?

ちょっと気になったので書いてみました。

2010-07-10 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

実はTwitterの凄いところは、活動結果がフォロワー数というシンプルな数字で出て、すぐに比較できることかも?

大木さん「Twitter のフォローとフォロワーの関係」というエントリーを、そして岩永さん「Twitter のフォローとフォロワーの数はひとつの尺度だろうけど、それはその人の相対的あるいは絶対的な評価を決めるという種類ものでは無いわけで」というエントリーを、それぞれ書かれておられます。

 

私は、お二人の意見に共感します。

 

私も、Twitterやっています。

つぶやいているのは、主に下記の5つの内容です。

(1) 毎朝6:30AMに投稿する、ブログのタイトルとURL (一日一回)
(2) 毎晩22:00-23:00頃に投稿する、「戦略プロフェッショナルのつぶやき」 (一日一回)
(3) 「朝カフェ次世代研究会」の中継(隔週、十数回)
(4) 上記(1)~3)にいただいたコメントへのご返事(いただいたコメントには出来るかぎり返事をする方針)
(5) なにげなつぶやき

(5)はあまり多くなりすぎないようにしています。(かと言って、高尚なものをつぶやいている訳でもないのですが)

 

私がフォローしているのは、知り合いか、紹介された方か、あるいは「この人の話を聞いてみたい」という有名人がほとんどです。

たまに、フォローして下さった方のプロフィールやつぶやきを見て、面白そうだなと思うとフォローすることがあります。

しかし、私から見ず知らずの方をフォローすることはほとんどありません。あまりフォローする方が多すぎると、TLが追い切れなくなる、というのも理由です。

 

とは言え、本当のことを言うと、私もフォロワー数は、結構気になります。

フォローして下さる方が増えると、結構嬉しかったりします。

たとえば、こちらに書いたように、10日ほど前に「Twitter で、『戦略プロフェッショナルのつぶやき』を開始しました」とお知らせした時は、1日で約30名の方々がフォローして下さり、時々感想も返して下さいます。

これは、とても嬉しかったですね。

 

何がなんでもフォロワー数を増やしたいとは、…あまり考えたことがありません。

仮に人数は少なくても、私が書く内容にそれなりに共感いただける方が、自然に集まって下さり、そういう方々に情報をお届けする、という形がいいな、と思っています。

  

一方で、「どうしてもフォロワーを増やしたい」と思う方は、ご自身なりの理由でフォロワーを増やすことに価値を感じている訳ですし、それはそれでよいのではないかと思います。人それぞれですし。

ただ今一度、

「何のために自分はフォロワーを増やしたいのか?」

「フォロワーを増やすと何がいいか?」

自分なりの明確な答えを持っておくことは、それなりに意味があることかもしれません。

 

ところで、今さら言うまでもなく、Twitterは色々とすごい点があります。

最近思うのは、「フォロワー数」というとてもシンプルな数字が誰にでもわかる形に提示されていて、お互いに比較しあえることが、実は結構デザインのキモなのではないか、ということです。

Twitterをガンガン使い、その活動成果が誰にでも分かるフォロワー数という数字で分かるようになっていることで、人によっては、活動するためのものすごいインセンティブが働く、という、仕掛けになっているように思います。

2010-07-08 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

【感謝】Twitterで1,000人にフォローいただきました。そして、改めて考えたこと

昨日、私のTwitterをフォローして下さっている方々が1,000人に達しました。

フォローして下さっている皆様、ありがとうございます。

 

私がTwitterでつぶやいている内容は、基本的には3パターンで、

・毎日書いているブログのタイトル+リンクをつぶやき、

・隔週で『朝カフェ次世代研究会』の実況中継をハッシュタグ#asacafestudyを付けてつぶやき、

・あとは気が向いた時につぶやく

といった内容です。

また、基本的にフォロー返しはしていません。(ごめんなさい)

 

そんな状況ですが、私がつぶやきを1,000人もの人達が見て下さっている訳です。

この1,000人という人数。

想像してみると、….昨年10月に演奏会を行った紀尾井ホールが定員800名。

かなり大きいゴージャスなホールで、ステージから、満員のお客さんを目のあたりにして、圧倒されました。

しかし、このホールに入りきれないような人数が、リアルタイムに私のつぶやきを見ているのですね。

これは凄いことです。

 

世の中には、フォロワーが数十万人とか数百万人という有名人もいる訳で、そういう人と比べると、私は一介の会社員ですし、人数も微々たるものですが。

しかし、「このような大人数の方々が見ている」と意識してつぶやくべきか、というと、…それはちょっと違うような気がします。

結局、つぶやきを見るのは、個人。

一人の人間です。

この事実は、フォローして下さる方が数名でも、1,000人でも、数百万人でも、全く変わりません。

そのように見ている人達が、大人数を意識したメッセージを期待しているか、というと…たぶん、そうではないのでしょうね。

結局、つぶやきを見るのは、そのひと個人なのですから。

 

一人一人に語るかけて、共感が伝わるような、そんなつぶやきができると、いいですね。

 

Twitter: @takahisanagai

2010-06-11 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

Twitterがカジュアルなメディアであることを改めて認識…「共感をエンジンとして成長していく、ライフネット生命保険」その後

日曜日に「共感をエンジンとして成長していく、ライフネット生命保険」というエントリーを書き、Twitterで紹介しました。

すると早速、ライフネット生命・副社長の岩瀬さんからTwitterで丁寧な御礼のメッセージをいただきました。

さらに、ご講演された社長の出口さんにもメールでご報告したところ、Twitterでご紹介いただきました。

私も、つい返事をする際に、「出口さん」「岩瀬さん」とお呼びしてしまいました。

ブログを補完する形で、このようにして人々のネットワークを拡げていく、非常にカジュアルなメディアであるTwitterの威力を、改めて認識した次第です。

しかし、出口さんも岩瀬さんも、すごいTwitter使いですね。

脱帽です。

ネット社会で、いかに自分で考える子供を育てるか? 吉田賢治郎さん著『子どもをネットから守り、ネットで育てる』

「けんじろう と コラボろう!」の吉田賢治郎さんが書かれた「子どもをネットから守り、ネットで育てる」(翔泳社)を読み終えました。

けんじろうさんが、ご自身のブログで「学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。」等を書かれたのがきっかけになり、本にまとまったものです。

 

これは、今までになかった、まさに世の中が求めている素晴らしい本ですね。

決して頭ごなしに接するのではなく、子供達自身が自分の行動に責任を持てるように考えるように子供達の目線で対話するスタイルは、コーチングがいかにあるべきかという点でも、とても勉強になりました。

まさに家庭でコーチングを日々実践なさっているのですね。

また、p.26の「削除するか、無視するかの判断基準と対応方法」の中で、

—(以下、引用)—

誹謗中傷などを書いて攻撃している者の大半は、軽い気持ちや遊び半分でしています。しかし、中にはかなり陰湿なものもあり、その場合は、

●特定の人に対しての攻撃に、多くの賛同者が加わることにより場が盛り上がる
●次々とコメントが書かれて慌てて削除するが、それが追いつかずに「イタチゴッコ」になる

ことを面白がります。

なにしろ、相手が慌てている、痛めつけられている姿を見て楽しむのです。

—(以上、引用)—

大人の社会でも同じイジメの構図があり、子供社会が大人社会の縮図であることにドキっとさせられます。

子供が「ネットリテラシーを身につけた、しっかりと自分で考える人間に育って欲しい」と願うお父さん・お母さんにお勧めの本です。

 

http://twitter.com/takahisanagai

 

多摩大学院同窓会・新ホームページを公開

私がウェブサイト管理を担当している多摩大学大学院同窓会HPを、本日、大幅にリニューアルしました。

同窓会HPリニューアル前
Tgsaahpold

同窓会HPリニューアル後
Tgsaahpnew

ポイントは、

(1) 多摩大ポータルとの連携

(2) 図解により、将来計画も含め、同窓会の活動を見える化

(3) 同窓生ロールモデルの提示

きっかけは、5月30日に多摩大学学長室長の久恒先生とお会いした際に、多摩大学全体のビジョンと多摩大ポータルのお話しを伺い、同窓会の位置付けを明確にする必要があると感じたことです。

多摩大ポータル
Tamaacportal

多摩大ポータルは、「広報会議」9月号のp.59でも「他大学には真似できない唯一無二の表現」として紹介されています。図解コミュニケーションのプロである久恒先生ならではのデザイン・構成です。

私達の大学院同窓会は、この図解の左上に位置付けられています。

そしてオール多摩大の中で、大学院同窓会は、多摩大全体が目指す社会貢献を実際に実現しているロールモデルを提示することが期待されています。

さらに、現在700名いる大学院同窓生に対して同窓会の活動を見える化し、同窓生同士のコミュニケーションを活性化し、個人の活動をお互いに結びつけ、創発を促し、変革を起こしていくことも期待されています。

このために、叩き台を作った上で、同窓会役員会で議論を重ね、先生方や大学事務局の方々にご意見をお聞きし、2ヶ月間をかけてチューンアップを重ねてきました。

現在は当初の目的を実現するために必要とされる形が、取りあえず出来たところです。

今後、中身を進化させ、魂をこめていきたいと思います。

 

http://twitter.com/takahisanagai

実は割と身近な、ウェブサイトM&A

2007年12月26日の日刊工業新聞で「ネットの世界に新たな波 ウェブサイトM&A」という記事が掲載されています。

企業買収と同様、ウェブサイトをM&Aする動きが活発になってきた、という話です。

ベンチャーを経営している私の友人も、数年前に起業して人気サイトを立ち上げた後に売却した、という話をしていましたので、確かにこの動きはこの数年間で急拡大しているようです。

記事から一部を抜粋してみました。

・ある会社は赤字サイトを3000万円で買収、経費を徹底削減しSEO等で集客力を向上させ利益化、1年で買収額を上回る金額を回収し、その後5000万円で売却。

・別の会社は営業の一環としてホテル紹介・予約サイトを20万円で製作しサービスを提供していたが、サイトを3200万円(製作費160倍)で譲って欲しいとの打診があり売却。これがきっかけでサイトのM&Aを専門で扱うサイトを立ち上げ。

・案件は10万円程度から億単位まで。マージンは売却額の10-30%が相場。

・背景としては、「ビジネスによりスピードを求められるようになったから」(自分でサイトを立ち上げるよりも)「時間・費用面からも効率が良い」

・現状、価値の流動性が高いため、サイトの査定が難しい。常に価値が変わっていく。

・日本政策投資銀行はサイトを「知的財産の一つ」ととらえ、前向きに融資。9月にはサイトを担保にした初のシンジケートローンを主導。

実際に、サイトM&Aというサイト上にある売却案件一覧を見ると、売却金額は数十万円、月間PVは数千、月間売上高数万円のサイトが結構あります。

これらを見ると、個人でサイトを持っている我々にとっても、買う立場・売る立場双方で、実は非常に身近な市場であると実感できるのではないでしょうか?

まだこの市場自体、認知されはじめたばかりです。

今後の動きは要注目ですね。

2007-12-26 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

ミシュランガイドと、グルメサイトの口コミ評価は、どの程度関連性があるか?

ミシュランガイド東京2008が間もなく発売されます。

目利きの調査員が東京の美味しい店を同一基準で採点し、厳選された150店が掲載されています。

一方で、様々なグルメサイトでお店の口コミ評価が掲載されています。

両者がどの程度関連しあっているのか、興味があったので調べてみました。

とは言え、一人で150店を一店ずつ照合するのは大変なので、価格コムの「ミシュランガイド東京2008年」のサイト上での口コミ評価(5点満点)と比較してみました。

結果は以下の通りでした。

Kakakucom  

(平均点・標準偏差は、口コミ評価されている店のみを対象にしています)

★★★の店の平均点が一番高いのはさすがですが、★★の店との差が標準偏差の半分なので、有意な差があるとは言えそうもありません。★の店と★★の店の差もほとんどないですね。

ただ、今後はハロー効果により、これらの★がついた店が高い評価を得る可能性はあるかもしれません。

評価基準が異なりますし、こちらに書いたような集合知の壁問題もあるので、一概に「口コミ評価の方が正しい」「ミシュラン・ガイドの方が正しい」と決められる問題でもありませんが、興味深い結果です。

ちなみに、ミシュランのサイトによると、★の定義は下記の通りです。

★★★ そのために旅行する価値がある卓越した料理
★★  遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理
★   そのカテゴリーで特に美味しい料理

評価ポイントは

(1) 素材の鮮度と品質
(2) 調理技術の高さと味付けの完成度
(3) オリジナリティ
(4) コストパフォーマンス
(5) 常にクオリティを保つ料理全体の一貫性

だそうです。

2007-11-22 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

集合知の壁?

色々なネットコミュニティで、レストランやケーキ店に実際に行ってきたお客さん評価が書かれています。

このようにあまり知られていない美味しい店を見つけることができるのは、とてもいい仕組みだと思います。

ただ最近、ちょっと気になることがあります。

時々、ネットでの評価が高くて楽しみにしていた店が何故かそれほど美味しくなかったり、逆にすごく美味しい店の評価が低かったりすることがあります。

地元でも非常に評判が高い店の評価が低かったりすることもあるので、単に私の好みだけの問題でもないようです。

このような評価を実際に見てみると、数週間程度のある一定期間で、低い評価がまとめて書かれていることがあります。

色々な可能性が考えられますね。例えば、この期間中、店に何らかの問題があって美味しい料理を出せなかったとか、….。ある程度まとまって恣意的な評価がされている可能性もありますね。

いずれにしても、このような評価は、サンプル数が数十程度のことが多いので、5-10個程度のコメントで、評価の平均値はかなり偏移するような気がします。

数百個程度のサンプルだと、かなり信頼性も上がってくるのでしょうね。

2007-10-15 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

ネットでより正確に分かる人物像

本日(10/10)の日本経済新聞朝刊に掲載された「ミクシィ、仮想空間で新卒採用、会社概要や識者講演放映」という記事を読みました。

記事を見る限り、ミクシィから様々な情報を提供する形式であり、双方向にはなっていないような印象を受けます。

最初は「いよいよネットだけで面接する時代が来たか!」と勘違いしましたが、まだそこまでは行っていないようですね。

しかし考えてみると、ブログの投稿やブログへのコメント、メール等を見ても分かるように、文章には思考形態や性格はかなり反映されますので、ネット上だけのやり取りでも、その人のことはかなり分かるのではないかと思います。

むしろ、普通に対面で会っている時には分からなかった、隠された面が分かったりします。

実際、仕事等で、ネット上のやり取りをした上で人に初対面でお会いすることがありますが、実際に会ってみると、メールのやり取りで受けた第一印象とその実際の人物像はかなり正確に一致しています。

単にメールでの言い回しだけではなく、ちょっとした気遣いや言い回し、メールを返すタイミング、件名の書き方、等、ささやかな部分に、さりげなくその方の人柄や感情が現われるように思います。

決して丁寧な言葉遣いをしていれば安心、とは限らないところがまた、奥深いところですね。

企業からみると、ネットと実際の面接を組み合わせることで、その人の人物像がかなり把握できる、ということは言えそうです。

逆に、このことは、面接を受ける立場でも、理解しておきたいところですね。

2007-10-10 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

最新ネット用語

gkbrとかkwsk等、最近、よく分からない用語が多いですね。

….と思っていたところ、「よく見かけるが意味が不明なネット用語ランキング」という記事を見て、一通り分かりました。なるほど、そういう意味だったのですね。

でも、私はここにある30のうち、3つしか分かりませんでした。orz

Dark Web

Technobahnの記事「全米科学財団、ネット監視システム「ダークウエブ」計画を始動」によると、全米科学財団がダーク・ウェブという計画開始を発表したそうです。

目的はインターネット上でのテロリストの行動監視で、ロボット巡回、リンク分析、内容解析、意味解析などの技術を使ってテロリストの動向を探るそうです。

文章の癖を分析して書いた人の「文紋(Writeprint=文章の指紋)」を抽出する機能もあるそうです。95%の確率で文章を書いた人物を特定可能とのこと。

例えば2ちゃんねる等に書き込むと誰だか分かってしまうということですね。

日本語のサポート状況は不明ですが、テロ対策ということは各国言語にも当然対応しているはずですので、言語解析プリプロセッサー部分で日本語ライブラリーが組み込まれていれば可能な筈ですね。

いずれにしても、一つ間違うと、国家権力による国民の監視に繋がりかねない技術です。

あくまでテロ撲滅目的限定で使用いただきたいですが、その歯止めをどのように行っているのか、興味があるところではあります。

2007-09-13 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

ガリレオの時代に集合知があったら?

「みんなの意見は案外正しい」という考え方がある一方で、「ガリレオ・ガリレイの時代に集合知があっても、地球が回っていることにはならなかった」という考え方もあります。

「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」に「受け売りですが」と書いてあったことなので、受け売りの受け売りですが….。

一方で、例えば、原発に関する議論では、原発反対意見に対し、原発反対意見に対する反対意見が出されたりして、我々は両方を見て判断できます。

インターネットが普及する前は、情報の非対称性があったため、我々の多くは、より情報発信力が強い(つまりお金を持っている)側の意見にしか接することが出来ませんでした。

このような議論を進めるにあたって、両方の意見を見た上で判断できる点は、インターネットの素晴らしさだと思います。

しかし、そのためには、我々にはより高い成熟が求められます。つまり、一方的な情報や全体のムードに泳がされず、自分自身で考えて判断することが必要になります。

一方で、仮にガリレオ・ガリレイの時代にインターネットのように様々な人の意見や研究成果をオープンに誰でも見れる仕組みがあったとして、大衆は「地球が回っている」という判断をしたでしょうか?

必ずしもそうではないような気がします。

私達は、個人的に深刻な問題を抱えている場合には様々な情報を照らし合わせて判断します。

しかしこんな我々でも、郵政民営化で争った先の選挙でもあったように、大衆の一員になると、「シンプルで分かり易いかどうか」で判断しがちなのではないでしょうか?

「みんなの意見は案外正しい」でも、集団が賢い判断をする可能性を高めるのは、多様性・独立性・分散性等の条件が満たすことが条件であると述べています。

自分自身に当てはめて考えても、あらゆる行動について、世の中の情報をくまなく調べた上で、自分自身でしっかり考えて判断できるかというと、ちょっときつい話です。 場面によっては、シンプルで分かり易い話に、表面的な理解で納得してモノを買ったり、という行動を取っていると思います。

世の中一般も同様なのではないでしょうか?

「みんなの意見は案外正しい」の「案外」は、非常に言いえて妙な部分と思います。「必ず正しい」とは言っていないのですね。

インターネットはなぜ市場原理でコントロールされているのか?

ひろゆき(西村博之)著「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」で、この理由が述べられています。下記に引用します。

—(以下、引用)—

….著作権などの研究者であるスタンフォード大学のローレンス・レッシグがこう言っています。「世の中で人間の行動を決める要因は、道徳と法律と市場とアーキテクチャーの4つである」と。

…(中略)…

 ローレンス・レッシグの言葉にインターネットを当てはめるとこうなります。法律的な部分は、サーバーを国外に置いてしまうと日本の国土とは関係ない、つまり国土を外れた範囲になると効力を発揮できない。道徳も国家によって違うので力を発揮できない。アーキテクチャー自体もRFCで決めているものなので、誰か一人で決められるものではない。最終的に、売れるか売れないかの市場原理でコントロールする以外、方法がないのではないでしょうか?

 インターネット以外の問題でのアーキテクチャーも、結局はデファクトスタンダードが取れるかどうかの市場の原理に従わざるをえないわけです。

—(以上、引用)—

確かに法律的の部分は、社会がグローバル化しインターネット上で距離的コストがほぼゼロになっている現実に対して、現実の法律が追いついていないことによるギャップです。ただこの点は、将来的にはインターネットを考慮した法律が整備されてくる可能性もあり、将来的には変わってくる可能性もあります。

アーキテキチャーの部分は、これこそインターネットの根幹の部分であり、恐らく将来的にも大きくは変わらないでしょう。さらに、アーキテキチャーがオープンだからこそ、そのアーキテキチャーが様々なイノベーションを生む基盤になっている面もあります。

道徳の部分は難しい問題ですが、実はインターネットは地域性と結びつくと非常にローカルな特性を発揮できることを考えると、実は道徳的な部分は結構大きな要因ではないか、という気もします。

しかし、グローバルなスケールで考えると、世界規模での市場原理がインターネットをコントロールしていることはまぎれもない事実です。

現在、多くの企業が市場志向を強めているのも、市場におけるコミュニケーションのインフラとなったインターネットが市場原理でコントロールされていることと深い関係があると思います。

しかしながら、長期的には、法整備によって完全市場原理によるコントロールが若干修正されていく可能性もあると思います。

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?

ひろゆき(西村博之)著「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」を読んでいますが、最初になぜ潰れないのか結論が書いています。

—(以下、引用)—

2ちゃんねるが潰れる原因を考えると、(1)金銭的な問題、(2)社会的な問題、(3)法的な問題の3つがあります。

(1)金銭的な問題で考えると、2ちゃんねるは広告収入で運営されているので、閲覧者がいなくなれば潰れてしまいますが、今現在は運営費を賄えている状態です。

(2)社会的な問題は、実はリスクにはならず、「社会的に2ちゃんねるは問題である」と誰かが発言をしたとしても、その発言者が強制力を持たない限り何も変わりません。

 そうなると、最終的に(2)法的な問題が残ります。実は、法的な問題も「2ちゃんねるは、アメリカのサーバーでアメリカのサービスです」と言い張った途端、日本の法律が何も通用しないという現実があるのです。

 結果的に2ちゃんねるの閲覧者数が激減し、広告収入が入らなくなることで、規模がどんどん縮小し、最終的に消滅するということ以外、潰れる可能性はないのです。

—(以上、引用)—

つまり、2ちゃんねるが潰れる時は市場の支持がなくなった時である、ということで、実際に数多くの訴訟を受けているこの著者ならではの説得力のある説明です。

2ちゃんねるや、いわゆるWeb2.0関連サイトを見ていて強く感じるのは、ネット上の社会では、リアルな社会よりも、マーケット原理がより強く働く、ということですね。

ただ、「Web2.0は大嫌い」と言っている著者だけあって、この本の中でもWeb2.0については「その言葉の意味がさっぱりわかっていません」と批判的ではあります。

賛否両論はありますが、「他人に全く左右されない自分の考えをしっかり持っている」という点で、私はひろゆきさん(世の中ではあまり「さん」を付けていないようですけど)は結構好きです。

インターネットの過去の記憶を保存しているサイト

インターネット上のコンテンツの流れは非常に速く、昔のものはあっという間に流れ去ってしまいます。

このように、痕跡も残さずに流れ去ってしまうのは、紙媒体のような実体を持たない、電子メディアの宿命でもありますが、Internet Archiveというサイトでは既にネット上には存在しない昔のサイトを保存し、提供しています。

例えば、私の写真のサイトは現在このようになっていますが、1999年10月時点では、現在は存在していない別ドメイン上にあり、こんな感じでした。

Internet Archiveは、1996年に設立されNPOとして運営されていますが、「人類の知識と遺産を保存してそのコレクションを公開する」というその目標には、骨太な思想を感じますね。

2ちゃんねる検索、使えるかも

2ちゃんねるに検索窓が付いたというニュースがITmediaに掲載されています。

2ちゃんねる検索は、マイナーな事象の世の中の動きが結構分かりますし、一時期は2ちゃんねる上における利他的行動の研究も行っていたこともあって、私は2003年のβサービスの頃から使っていました。

検索は有料ですが、前払いして獲得したモリタポもまだかなり残っています。

今回改めて検索してみると、例えばこのブログのリンクが色々なところに張られていたりして、結構面白い発見があります。

世の中の様々な意見が集約されている巨大コミュニティなので、このコンテンツが検索できる意義は大きいと思います。

ただ、現在アクティブなスレのみ検索対象なのはβサービスと同じです。

確かどこかのサービスで過去ログも検索できる筈ですが、この2ちゃんねる検索で過去ログも検索できると、とてもうれしいですね。

2007-07-12 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

すごい偶然の積み重ねの出会い

私の写真のHPをご覧になった方から感想のメールをよくいただくのですが、先日、不思議なご縁を感じるメールをいただきました。

こちらでご紹介した2002年のコナミスポーツ・都賀店での写真展を見て下さった方からのメールでした。

この方はビーチ・リゾートが好きで、私の写真展で私のオーストラリア・サーファーズパラダイスの写真をご覧になり、それがきっかけで実際にオーストラリアに来てしまい、7月から大学に通われるそうです。

進学のことで色々と考えている時は、よく風景写真をご覧になるそうですが、そんな時に、偶然私のホームページを見つけ、2002年のコナミスポーツ・都賀店での写真展で見た作者だと分かり、メールを下さったとのこと。

これだけでもなかなか得がたいご縁ですが、さらにもう一つ。

実は、この方のメールは、私のGmailの迷惑フィルターに引っ掛かっていたのです。

たまたま先日、迷惑フィルターに大切なメールが引っ掛かっていないか、確認したところ、この方のメールを発見しました。

この方は、都賀で私の写真展をご覧にならなければオーストラリアに留学しなかったかもしれませんし、たまたま私のHPを見つけなければメールをすることもなかった筈です。さらに、私が普段は行わない迷惑フィルターのチェックをしなければ、この方のメールに出会うこともありませんでした。

ここまで偶然が重なることがあるのですね。ありがたいことです。

でも出会いとは、そもそもそのようなものかもしれません。

一方で、そう言えば迷惑メールがなかった頃と比べると、最近、メールでのご縁を得ることが少なくなったように思います。少し寂しい気がしますね。

2007-07-02 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

インターネットで得られる、ローカルなご縁

この週末、外出する際に、マンションの前で管理人さんに声をかけられました。

「永井さんですよネ」

新しい管理人さんで面識がなかったのですが、さすがに管理人さんと思い、

「はい、そうです」と答えたところ、

「写真のホームページ、よく見ています」

「え?」

写真がご趣味で、友人に「風」というハンドル名の方が多いので検索したところ、私の写真のホームページ「風の写真館」を見つけたそうです。

こんなことがあるのですね。

何故このマンションに住んでることが分かったのかが不思議でしたが、ホームページでも実名を出しているので、マンションの住民名簿を見て分かったのかもしれません。

実はインターネットは地域の活性化にこそ非常に役立つという見方がありますが、なるほど、と思いました。

確かに、地域でインターネットを活用するからこそ、ネットのよさと、実際に顔をあわせられる実世界のいいとこ取りが可能なのではないかと思います。



キーワード記事*

地域活性

2007-06-10 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

1996年のインターネット、改めてふりかえると、まさに前世紀

本日(2007/4/5)の日経夕刊「人間発見」で、ヤフー社長井上雅博さんのインタビューが掲載されています。本日は1996年、ヤフージャパン設立前後の話でした。

この記事を見て、改めて当時のことを思い出しました。

私は当時、井上さんが某所で開始前夜のヤフージャパンのサービスについて講演しているのを聞きました。

その年の始めにRimnet上に今の写真のホームページの原型を作っていましたので、早速登録申請したところ、翌日には登録してもらえました。ちょうどヤフージャパンがネットサーファーを大量に雇い始めていた時代です。

日本語の写真のホームページも100サイトもなかった頃でした。

私はネット上のリンクをたどって、気に入った写真のサイトを次々と私のホームページのリンク集に登録しました。1996年当時としては、世の中の写真のHPをかなり網羅した充実したものだったと思います。AltaVista等の検索エンジンも産声を上げる前で、ディレクトリー・サービスもまだまだでした。

常時接続は夢のまた夢の時代で、ISDNのテレホーダイに入り、64Kbpsで23時過ぎから1時間程ネットサーフィンする日々でした。

回線速度が遅いので、私のホームページをより快適に見ていただくために、出来るだけ「軽く」しました。写真のノイズを出来るだけ取って圧縮率をギリギリまで上げてファイルサイズを小さくしたり、htmlでイメージを表示する際には縦と横のドット数を指定し、パソコン側でイメージの枠を計算する手間を省くことで表示の高速化を図りました。

そもそも、htmlエディター等は非常に高価で、ホームページ作成のマミュアルもありませんでした。そこで、テキストエディター(秀丸)を使い、カッコいいホームページを見つけては、そのソースを読んでタグの付け方を覚え、タグ付きで直接手入力していました。

当時の数ある写真のホームページとしてはかなり軽いサイトだったと思います。

当時、80486 100MHzのパソコン(PS/V-Master)をWindows 3.1で動かしていました。Winsockの設定で結構苦労していましたが、フルカラー表示に感動していました。

わずか11年前のことですが、まさにドッグイヤーで、このように改めて考えてみると前世紀の話のようですね。

まあ、今は21世紀で1996年は20世紀な訳で、まさしく「前世紀」ではあるのですが。 (^^;)

もはや、「メールは確実には届かないもの」と考えるべきなのか?

ウチでは妻も私もプライベートではgmailを使っています。

二人とも同一メーリングリストに入っているのですが、以前より、一方に届いているメールが他方では届かない、ということがよく起こっていて、気になっていました。

今朝も同じ現象が発生していたので、出勤前の慌しい合間を縫って確認したところ、迷惑メールに分類されているものが結構あることが改めて分かりました。

例えば、私のgmailには、ウェブで公開しているメルアドからの転送分も含めて、一ヶ月で7000件程のメールが迷惑メールに分類されています。直近1000メールをチェックしたところ、メーリングリストのメールが4件ありました。

妻のgmailはウェブでメルアドを公開していないこともありスパムは少ないのですが、それでも700件が迷惑メールに分類されています。全件確認したところ、メーリングリストのメールが4件ありました。

面白いのは、私宛のgmailで迷惑フィルターでブロックされたメールと同じものが、妻宛のgmailで迷惑フィルターに引っかかっていないことです。もちろん、逆のケースもあります。この辺りのロジックは不明ですね。

最近、「メールが届いていない」と言われることが多いのですが、相手側で迷惑フィルターに分類されてしまっていることも、結構多いのではないかと想像しています。

gmailのようなシステムでは自分で迷惑フィルターでチェックされたメールを確認できますが、ゲートウェイ等でフィルターがかかっている場合はどうなのでしょうか? ユーザー側は確認する手段がないように思います。

元々、インターネットで使用されるSMTPメールは、100%確実に届くように設計されてはいませんが、それでもスパムメールがこれほど多くなかった頃は、ある程度確実に相手に届いていました。

もはや、「メールはある程度の信頼性を持って届くもの」という考えは過去のもので、「メールは相手に確実には届かないもの」という前提で、重要なやり取りでは代替手段も併用してコミュニケーションを考えるべき時代なのかもしれません。

Google検索の順位

Google検索すると、当ブログが思わぬところで上位にいたりして驚くことがあります。

ということで、今夜(2007/3/2 0:20AM)時点でGoogleで色々なキーワード検索を試して当ブログが何位か確認した結果は、以下の通りです。

ハイコンテキスト 1位
ローコンテキスト 1位
The world is flat 2位
MM21 3位
永井孝尚 3位
五式戦闘機  4位
フラット化 6位
国民性 8位

ほとんどが過去の記事のタイトルですが、このようにランキング上位に来るのは、やはりマイナーな単語だからでしょうね。メジャーな単語である「デジカメ」、「ソリューション」、「イノベーション」等を入れたところ、全然引っかかりません。

もちろん、Googleも検索ロジックを頻繁に見直したり、フィルター設定を変えたりしていますので、このランキングはしょっちゅう変動します。

また、某サイトからのリンクでアクセスが急増した数日間は、突然検索にひっかからなくなり、アクセスが落ち着いて数日してからやっと検索されるようになったこともありました。

ブログやHPを持っている方も、色々と書いてみた上で、検索を試してみると面白いかもしれませんね。

2007-03-02 | カテゴリー : ウェブ | 投稿者 : takahisanagaicom

「消したい自分の過去」を消せるサービス

今年7月に書いたエントリー「消したい自分の過去」で、「そのうち、過去の自分の情報をネット上から消す代行サービスが生まれてくるかもしれませんね。」と書きましたが、そういうサービスが既に今年10月に米国で開始されているそうです。

「米国で話題の“ネットの削除人”,失言・失態・都合の悪い過去も抹消できる?」

ReputationDefenderという名前のサービスです。「評判の防御人」というような意味ですね。

記事によると、仕組みは、「半分は技術,半分は(人手による)芸術」で、「独自の検索ソフトを利用(技術的仕組みは非公開)」とのこと。

2006/12/4現在、myreputation、mychild、myprivacyという3つのサービスが提供されています。この3つとも、技術的な仕組みは同一のようなので、顧客の要望に対応しながら巧みに多角化を図っているようですね。

また、「悪情報を探すスタッフの数は11月末時点で28名」、「依頼が多すぎて人手が足りないので,毎日2人づつ増員」とのことで、引き合いは大きいようです。

日本でもサービス提供を検討中とか。

日本市場でも潜在力は大きいサービスだと思いますが、下手にコンテンツを削除して逆に炎上することもあったりしますので、削除依頼作業を行う担当者は、結構ストレスのかかる仕事になりそうですね。この辺りは、コールセンターのクレーム対応管理ノウハウは少し参考になるかもしれません。

関連リンク:消したい自分の過去

内緒のページを検索されないようにする方法

ネット上で活動すると、色々な記録が残ります。

こちらの記事にもあるように、過去の自分の活動が思わぬところで問題になったりすることもあるようです。

私の場合、過去の活動ではありませんが、私が参加するコミュニティのメンバー専用ページがグーグルで検索できてしまうことが先週分かりました。

パスワード管理はしていませんでしたが、リンクはどこからも張っていないので大丈夫と思っていました。

しかし、このページから外部サイトへリンクを張っているので、リンク先でアクセス解析するとリンク元のURLが分かります。これが何らかの形でグーグルのクローラに引っかかったようです。

ちなみに、YSTでは検索できませんでした。

早速対策しました。

 

1.まず、下記のメタタグを埋め込む。詳しくはこちら

 <META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX, NOFOLLOW">

2.その上で、こちらで、Googleに削除依頼を出す。(1.を行っていることが前提です)

 

私の場合、半日後にはこのページは検索されないようになりました。

他にも、サーバーのルートにrobots.txt というファイルを置く方法もあります。

結構簡単に出来るものなのですね。これで完全にネット上から見えなくなった訳ではありませんが、取りあえずメジャーな検索エンジン上で検索しても見えないようになりました。

最初からメタタグを埋め込んでおけばよかった訳で、関係者の方々からすると当り前のことが出来ていなかった、ということなのですが、私と同様、一般ユーザーの方はご存じないかもしれませんので、ご参考まで。