音楽CDを作ってみて考えた、フラット化する世界


今年の9月1日、浜離宮朝日ホールで合唱団の演奏会を行ったのですが、この演奏会のCDが完成しました。

マスターCDは、浜離宮朝日ホールでの録音を元に私のPCで作成しました。簡単な作業でしたが、これでも市販の音楽CDと品質の違いが分からないレベルのものが出来ました。

CD本体は、印刷会社の方にお願いして、イラストレータで版下を作成いただき、JASRACの利用許諾も取得し、インレイや8ページの冊子・帯も作成し、CDレーベルも印刷し、キャラメル包装を行いました。

この結果、いわゆる手作りのCDとは全く違うレベルの仕上がりになりました。価格が付いていない以外は市販音楽CDと同等の品質です。下記に画像があります。

CD表の写真

CD裏の写真

このような本格的なものですが、費用は驚くほど安く出来ました。

全費用をこの写真に出ている数十人の団員で均等負担して、一枚当り2,000円程度の料金、と言えば、お分かりになるのではないでしょうか? 通常、国内で作るよりも1/3程度のコストです。

ポイントは、版下等のデザインを全て日本で行い、実際の印刷やCDプレスは台湾の業者に委託し、日本の印刷会社の方に全体のコントロールをお願いしたことです。データや版下・ゲラ等は全てネットでやり取りしました。

恐らく、10年前だったら、この程度のコストで本格的な音楽CDはとても作ることは出来なかったのではないでしょうか?

個人でも、フラット化した世界を享受できる時代であることを実感した次第です。

一方、今まで国内業者間での競争だった印刷業界も、競争のフィールドがグローバルにフラット化してきた、ということでもあります。(IT業界でも同様ですが)

この業界でビジネスをなさっている立場からすると大変な時代ですが、一方で、例えば今までCDをこのように作るを考えもしなかった私のような人達もお客になる訳で、見方を変えれば、考え方次第で面白い時代になってきたと言えるのではないでしょうか。

音楽CDを作ってみて考えた、フラット化する世界」への3件のフィードバック

  1. こんにちは。
    非常に興味深い事例ですねー。フラット化の意味がごくしみじみと伝わってきます。それを実際におやりになるところがクール。

  2. 今泉さん、こんにちは。
    いえいえ、知人を頼って色々調べていただいたりした結果、このような方法に行き着いた、というのが実態です。
    その意味では、必要に迫られた結果でもあります。

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