1月13日の日本経済新聞夕刊に、「出版21社、電子書籍対応で連携、来月に新団体――配信ルールなど策定」という記事が掲載されています。
—(以下、引用)—
講談社や小学館、集英社など大手出版社21社は2月、一般社団法人「日本電子書籍出版協会」(仮称)を発足する。米アマゾン・ドット・コムの電子書籍端末「キンドル」などの普及で拡大が予測される電子書籍市場に対応する狙い。紙の書籍の電子化や配信に関する業界のルールづくりなどを目指す。….
電子書籍をめぐり「著者、読者、版元などにとって正しい方向性を示す」(大手出版社幹部)ことを目的としている。著作権を持つ著者が直接アマゾンなどと契約して電子配信を進めれば、「版元には何も入らない」(同)ためだ。
日本を含む世界100カ国で発売中のキンドル(日本語対応版は未発売)のほか、ソニーの「リーダー」など読書端末の普及を背景に、国内の電子書籍市場は2008年度の464億円から拡大が見込まれている。
出版社の団体としては日本書籍出版協会(東京・新宿)があるが「スピード感を持った対応が必要」として電子書籍に特化した新団体の設立を決めた。
—(以上、引用)—
先日「電子書籍時代の出版は、どうなるのか?」で書きましたように、今後、電子書籍の爆発的普及が見込まれています。
このような中、出版各社による先手を打つ動きと言えると思います。
今後は、出版各社が、電子書籍において、読者や著者にどのような新しい付加価値を提供できるかが、成功を左右するのでしょう。
場合によっては、ちょうど「顧客が望むなら自社のプラス社製品以外の他社製品も売ろう」と考えたアスクルのように、現状の否定を考えなければならないケースも出てくるかもしれません。
重要なのは、出版各社の柔軟な変革の意志と、高付加価値サービス提供能力にあると思います。