市場調査の場合、対象全てを調査するのはコストと時間の両面で無理です。
そこで一部だけを調べて、全体を推測する方法が「推測統計」という方法。
テレビの視聴率調査は、その典型的な例です
ところで、昔ほどではありませんが、テレビ番組の視聴率が1%上がった、下がったということで話題になります。
実は、統計上では、視聴率1%の差はあまり意味がありません。
ビデオリサーチ社は関東地区では600世帯の協力を得て、「推測統計」という方法で視聴率調査をしています。
非常に大雑把に言うと、この場合、視聴率2%程度は誤差の範囲内です。
サンプル数を4倍にすると精度は倍になりますが、その代わり調査コストも4倍になります。
同様に、調査サンプル数1000件程度の調査レポートを見て、1%の違いを議論するのもまた、あまり意味がありません。
調査レポートを見る際には、必ずサンプル数とその調査プロフィール(サンプルの偏り)を把握して、そのレポートの内容が意味するところを考える習慣を身につたいところです。