2012/08/14の日本経済新聞の特集「シニアが拓く(1)自由な10万時間――「終活」で築く最期の安心」で、シニア層について特集しています。
—(以下、引用)—
….65歳からの人生をざっと20年と見積もれば、食事や睡眠を差し引いた自由時間はおよそ10万時間になる。勤続40年の労働時間より多い自由な時間をどう過ごすか。
—(以上、引用)—
この20年間=10万時間という時間、考えてみたらすごい時間です。
この10万時間、何もしないというのはとてももったいないですね。
映画「ロボジー」の冒頭では、ロボットの中に入る主人公の老人を演じる主演の五十嵐信次郎さん(ミッキー・カーチス)が、退職後何もすることなく時間を過ごしている様子がリアルに描かれています。
そして、ひょんなことからロボット「ニュー潮風」の中に入って活躍することで、改めて人の役に立つ意味を実感します。
人は年齢には関係なく、社会に貢献したいというモチベーションを持っているものであると思います。
葛飾北斎は、75歳の時に初版を出した「富嶽百景」のあとがきで、次のように書いています。(出典:Wikipedia)
….70歳までに描いたものは本当に取るに足らぬものばかりである。(そのような私であるが、)73歳になってさまざまな生き物や草木の生まれと造りをいくらかは知ることができた。ゆえに、86歳になればますます腕は上達し、90歳ともなると奥義を極め、100歳に至っては正に神妙の域に達するであろうか。…
そして90歳で世を去る際に、以下のように語ったと伝えられています。
天があと5年の間、命保つことを私に許されたなら、必ずやまさに本物といえる画工になり得たであろう
葛飾北斎の足跡に改めて触れると、成長したいと考える限り、年齢には関係なく人は成長し続けるものだと実感します。
自分はどのようにこの10万時間を過ごすのか、…私たち一人一人が、自分だけの答えを探すことが必要なのではないでしょうか。