よく電話会議で自分の声がハウリングして聞こえることがあります。
たとえば時系列で書くとこんな感じです。
(「」が自分が話した言葉。()がスピーカーから聞こえる音です。)
「あ、」(あ、)「その件は」(その件は)「ABC社さんの」(ABC社さんの)「山田さんに」(山田さんに)「ご対応を」(ご対応を)「お願いしました」(お願いしました)
実際に自分で経験すると分かりますが、話した自分の言葉が少し遅れて聞こえる度に思考が逆戻りし、上手く話せなくなります。
この仕組みを使った装置「スピーチジャマー(おしゃべり妨害器)」を発明した産業技術総合研究所の栗原さんと、科学技術振興機構の塚田さんが、あの「イグ・ノーベル賞」を受賞しました。
—(以下、引用)—
装置は、特定の方向からの音だけを拾う指向性マイクと、音を遅らせる電気回路、特定の方向だけに音を出す指向性スピーカーを組み合わせた。おしゃべりしている人に向けると、その人の声を拾い、0・2~0・3秒遅れて本人に送り返す。微妙に遅れて届く自分の声に脳が混乱し、しゃべり続けられなくなる。
会議で延々としゃべり続ける人や、映画館で私語をやめない人などに向けて使うことを想定。周囲の人には影響がなく、装置を向けられた人も、黙れば効果が消えるため実害はない。
—(以上、引用)—
「なるほど、あの現象をこのようにシンプルに使うことができるのか」と、ちょっと感動でした。
結婚式会場に設置したりするといいかも…というのは冗談です。
それにしても、記事の下記の部分は笑ってしまいました。
—(以下、引用)—
授賞式で2人は、ゲストのノーベル賞受賞者に対し3メートルほどの距離から「スピーチジャマー」の効果を試す実演をしたが、スピーチを止めることができず、会場は笑いに包まれた。
—(以上、引用)—
最高です。(笑)