日本の問題は「行動力格差」にある、という指摘


ハーバードビジネスレビュー2012/12号の特集は「強い営業」でした。この特集で二人のインタビュー記事がとても素晴らしいと思いました。

一人目は、LIXILグループCEO藤森義明さんの『本物の営業力はリーダーシップに通じる』。

—(以下、p.41から引用)—

優秀なリーダーは、自分の行きたいところはどこにあるかという『ビジョン』を明確に持っています。さらにそのビジョンを表現するために必要な『コミュニケーション力』を備えています。そしてビジョンをビジョンのまま終わらせず、現実の企業活動の中で確実に『実行する力』を発揮し、最終的に成果を出す人がリーダーです。

—(以上、引用)

藤森さんはこのように、リーダーに求められるのは明確なビジョン・コミュニケーション力・実行力の三つであると述べた上で、さらにインタビューで、これらの3つは営業に求められるものにも通じるとおっしゃっています。

 

もう一人は、ローランド・ベルガー会長で早稲田大学ビジネススクール教授の遠藤功さんの『動かない営業はいらない』。

—(以下、p.64から引用)—-

『韓国に負けている』『サムソンに負けている』といった声がよく聞かれます。実のところ何で負けているのでしょうか?技術力なのか、戦略なのか、リーダーシップなのかーー。

議論はいろいろあるでしょうが、つまるところ行動力で負けている。つまり国や企業を問わず、『行動格差』が拡大している。日本が沈んでいる真の理由はそこにあるのではないでしょうか?

今や行動力こそが競争力の源泉であり、『行動格差の時代』に入ったということです。

—(以上、引用)—

 

戦略は実行しない限り何の価値も生み出しません。

日本の問題は、少子高齢化、デフレなどの問題ではなく、『リーダーシップの貧困』と『行動格差』にある、というご意見には全く同感です。

 

現在執筆中の次回作は、この「行動力」「実行力」についてイノベーションの視点で深掘りしたものになります。

初稿はほぼ完成、これから詳細を詰める段階に入ります。皆様のご参考になるものに仕上げていきたいと願っております。