マーケティングはビジネスパーソンの必須科目

私がマーケティングの仕事を始めたのは、1990年代です。

当時、私はIBM社員でした。1994年、破綻寸前に追い込まれたIBMは、ガースナーがCEOに就任。様々な手を打って復活を果たしたのですが、その一つがマーケティングの強化でした。このためにガースナーはアメックス社長時代にマーケティング分野の右腕だった元部下(アビー・コンスタン)をIBMに招き、マーケティング部門を任せたのです。

「マーケティング専門職を育成しよう」と考えたアビーは、IBM社内でマーケティング専門職を育成することにしました。

この時、製品開発マネジャーだった私は異動して、マーケティング専門職の一期生になりました。IBMはマーケティング専門職の人たちの人材育成に戦略的に投資しました。

当時、マーケティングはマーケティング専門職の人が学ぶものだったのです。

これが、現代ではまったく変わりました。
あらゆる仕事で、マーケティングは必須科目になったのです。

私は企業向けにマーケティング研修を行っています。営業、商品開発、生産、管理、人事など、様々な職種の方々が参加していますが、マーケティングを学ぶと例外なくこうおっしゃいます。

「早くマーケティングを学べば良かった。これ、自分の仕事ですぐに役立ちます」

永井経営塾にも、実に様々な職種の方々が参加しておられます。

理容・美容店の美容師さんたちも拙著「100円のコーラを1000円で売る方法」を読んでいます。理由を聞くと、「だって100円のコーラを1000円で売りたいじゃないですか」。

これはマーケティングが「顧客の潜在ニーズを見つけ出し、価値を創り出して、顧客に提供し、ビジネスにすること」を、首尾一貫した方法論でまとめた考え方だからです。

モノを作れば売れる時代はとうの昔に終わりました。
現代は価値を創らないと売れない時代です。
だからマーケティングがわかれば、一気に仕事力がアップします。

最近注目されているリスキリングで、DXやITだけでなくマーケティングにも注目が集まっているのは、こんな理由です。

ただマーケティングを学ぶ上での大きな壁が、横文字の専門用語や一見難しそうに見える理論。この壁が意外に大きくて、多くの方々が挫折してしまうのです。

実はマーケティングは、いったん理解してしまえば、その本質は子どもでもわかるほどシンプルなものです。難しいことは、本質を理解した上で実践していくうちに次第に分かってきます。

ビジネスパーソンにとって大事なのは、限られた時間と労力の投資で、仕事で成果を挙げること。

そのためにも、いまやビジネスでは必須科目となったマーケティングを一人でも多くのビジネスパーソンに学んでいただける環境作りをしていきたいと思います。

 

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いま、もの凄いチャンスがやって来ている

コロナの変異種拡大で往来制限がかかり、GOTOキャンペーンが禁止されるなど、年末に来て再び閉塞感が強まっています。資金繰りなど、厳しい状況の方もおられると思います。

一方でこんな時こそ、大きな新規事業のチャンスでもあります。

新規事業を成功させるポイントは…

①顧客が困っている課題があること
②他の誰も、まだその解決策を提供していないこと

①と②が何かを考え抜くことで、新規事業のタネを見つけることができ、「あるべき姿」を実現して困っている人達を助けることができます。これらは皆が困っている状況だとよく見えます。逆に万事順調な状況だと、なかなか見えません。

言い換えれば、皆が困っている状況は時代の大きな転換点でもあります。

さらに新規事業を成功させるには、

③今の「コンフォートゾーン」(心地よい状況)を脱し、
④新たなテクノロジーを活用すること

です。

コロナ禍で、私たちは「コンフォートゾーン」から否応なく叩き出されました。 一方でデジタル技術活用も一気に進みました。

10年後、「あのコロナ禍は苦しかったけど、それまで想像もしなかった新しいモノが沢山生まれた時期でもあった」と振り返るようになると思います。

その新しいモノを、自分たちで生み出すか?
あるいは他の人が生み出すのを見ているのか?
それを決めるのが、今のタイミングだと思います。

実は先週来ご案内している「永井経営塾」も、このように考えた新しい挑戦です。リアル対面講演・研修が出来なくなった一方で、オンライン会議が当たり前になったことでこのやり方が可能になり、Kadokawaさんとの協業で進めています。MBA必読書50冊シリーズを皆様の読んでいただいているベストタイミングで企画できたと思いますので、何とか成功させたいと思っています。

実に苦しい時期ですが、よく見ると、いまもの凄いチャンスがやって来ています。一緒に頑張って、この苦しい時期を乗り切りましょう。


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永井経営塾、企画の裏話(オンライン研修の方が、満足度は高かった!)

一昨日12/23に発表した永井経営塾は、早速数多くのお申し込みをいただいております。感謝感激です。有り難うございます!

ちなみに永井経営塾は、こんな形で行います。

 ■月定額制の完全オンライン。入会すると会員サイトで講義動画を見られます。自宅でもカフェでも、好きな時に好きな場所から参加できます

■ネット上の参加者限定コミュニティに入れます

■私の著書10冊もネット上で読めます

■さらに月1回、自宅から半日Zoomオンラインワークショップに参加可能(プレミアム会員のみ) 

永井経営塾をこのような形に設計したのは、理由があります。 本日はその裏話をお伝えしたいと思います。

昨年末から1年間の予定で、私はある企業様で月イチ土曜日に半日ワークショップ研修(対面)を行っていました。 しかしコロナ禍のため、3月に一旦休止になりました。

 一方、コロナ禍でZoom会議が当たり前になりました。仕事ではかなり使えます。「これなら研修もできる」と考えました。

そこでこの企業様とご相談し、5月からZoomに切り替え、研修を再開したところ驚きました。参加者の満足度が跳ね上がったのです。 

以下は参加者の典型的な声です。ちなみに研修参加者は、Zoom経験がない方々が大多数です。

【Aさんより】「講義動画が、好きな時に好きな場所で何回も見られるので、学びが進む」(それまで講義はワークショップ当日にしていました。オンライン研修のために、事前に講義動画を見るように変更しました。その結果、分からないところは何回も確認できるようになりました) 

【Bさんより】「家族と自分の負担が大幅に減って、助かる」(それまで対面研修のために土曜に全国から集まっていたのですが、オンラインで自宅から参加できるため、ご家族の負担は減り、移動も不要になりました) 

【Cさんより】「ワークショップは、対面よりもネットの方が議論しやすい」(オンラインでお互いの顔が真正面で見えるし、普段話さない人も意外と話しやすい。さらに講師の私の顔や説明資料も大きく見えるようになりました)  

「対面研修よりもオンライン研修の方が、研修の満足度が高い」というのは、実に衝撃的な発見でした。 

ちょうどこの頃、私はKadokawaさんと「永井経営塾」の原案を考えていました。この頃は対面研修を前提に企画していたので、コロナ禍により企画は中断していました。 そこで、こう考えました。

 『永井経営塾も完全オンラインで行えば、参加者に大きな価値があるはずだ。 しかも講義動画を見るだけなら、より多くの人達が参加できるから、リーズナブルな料金で提供できる。「マーケティングで日本を元気にする」という私の願いも、実現に近づくのではないか?』 

そしてKadokawaさんと話合いを繰り返し、今回ご案内している永井経営塾が出来上がりました。 恐らく皆様にも、ご満足をいただけると思います。

12/30(木)までのお申し込みなら1ヶ月500円で体験できますので、この機会に、できるだけ多くの方々に体験していただきたいな、と思います。 

詳細と申込みはこちら

2020-12-24 | カテゴリー : nagaikeieijuku | 投稿者 : takahisanagaicom