#ms50e 誰もが消費者だと『世の中の商品はみな同じだ』と思う。不思議なことに同じ人が会社では『ウチの製品はオンリーワン』と考えがち。年間二千種類ある新発売の清涼飲料水、いくつ知っているだろうか?


私達が商品を買う多くの場合、次の2つがあります。

・商品を求める動機
・他の商品ではなく、その商品を選んだ決め手

つまり、

「あなたが求めている、その商品だけが持つ、他商品にはない価値」

それが買った理由です。

これを企業から見ると、こうなります。

「顧客が求めている、自社だけが持つ、競合にはない価値」

これがバリュープロポジションです。

「バリュープロポジションって言うのは簡単。でも作るのは難しい」

よく言われます。

しかし私達は商品を買う時は、無意識にその商品のバリュープロポジションを考えています。

 

企業にいると、ともすると私達は「お客さんは、きっと分る」と思いがちです。

・企画段階で、「世に出せば、きっと分る」
・セリングで、「使えば、きっと分る」
・苦情を受けて、「使い込めば、きっと分る」
・売れずに販売中止になって、「実は分っていないと、そのうちきっと分る」

 

一方で消費者の私達は、常に「分っていないなぁ」と思っています。

・商品を見せられても、「何がいいの?どこがいいの?みな同じじゃん」
・さらに勧められても、「欲しいものは、特にないし」

 

日本では、1年間で新発売される清涼飲料水は、2000種類以上あるそうです。

どれも、清涼飲料メーカーにいる精鋭のマーケティング担当者が、徹底的に議論を重ねてバリュープロポジションを定義し、世の中に出した商品ばかり。それだけやっても、生き残るのはごく少数。

 

それでもあなたは、バリュープロポジションを考えないでも、よいと思いますか?