表題は、ハーバードビジネスレビューの編集長も勤めたセオドア・レビット教授が紹介した言葉です。
既に40年以上前に語られた言葉ですが、この言葉の重要性はいささかも色褪せていません。
しかし残念ながら、現代でも、直径1/4インチの穴を必要としている顧客の事情を考えずに、自社のドリルの性能を一方的に語るマーケティングが多いのも現実です。
さらに言えば、「1/4インチの穴がほしい」背景も様々です。
例えば、顧客が工具を使いたくない場合は、穴を空ける有償サービスを提供する方法もあります。
あるいは、部品を固定するために穴を必要としている場合、もしかしたら接着剤の方がより好ましい解決策かもしれません。
私たちは、「1/4インチの穴がほしい」という顧客の表面的な要望だけを考えるのではなく、要望の背景にある顧客の課題も考えて、どのように解決するのかを考えたいものです。
「顧客は、なぜドリルを買うのか?」
少なくとも、ドリルの性能を求めて買う顧客は、それほど多くないはずです。