池上彰著「伝える力」を読んでいたら、池上彰さんが「週刊こどもニュース」を担当されていたときのことが書かれていました。
子ども向けだから楽、ということはまったくなかったそうです。
大人が当たり前と思っていることでも、前提知識がほとんどない子どもは様々と聞いてきます。
大人の側は、本質をしっかり理解していないと、説明できないのですよね。
たとえば「国の予算」について説明する例が出ています。
「国にお金が足りないので、国債という借金をする」という説明をしたところ、視聴者の子どもがハガキで「国にお金が足りなければ、もっとお札を刷ればいいんじゃないですか?」という質問をしてきます。鋭い質問ですよね。
でもこうなるとインフレになります。ではなぜインフレになるのか、池上さんが経済学の教科書や参考書を片っ端から調べても、「コストプッシュ・インフレとデマンドプル・インフレがある」と書いているだけで根本的な説明は見当たらなかったそうです。
このように、根本的な本質をわかりやすく説明するのは難しいのですよね。そのためには本当に詳しく正確に知っていないと、答えられないのです。
「子どもにもわかりやすく伝える」ということは、今、色々なところで求められているのではないかと思います。
私も、常にできる限りわかりやすい文章を書くように心がけていますが、改めて身が引き締まる思いで拝読しました。
>「子どもにもわかりやすく伝える」ということは、
ということは、相手のレベルが子どもってことですかね?
その子どもとビジネスしているこちら側って、やっぱり子ども?