2012/1/28の日本経済新聞夕刊の記事「震災時、交通網マヒ、「徒歩で帰宅」34%、30キロ以上歩いた人も。」で、以下のようなことが書かれていました。
—(以下、引用)—
東日本大震災で首都圏の交通網がまひし、帰宅が難しくなった人のうち、鉄道やバスの復旧を待たず、徒歩で帰宅した人が34%いたことが、鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)の調査で28日分かった。
(中略)
徒歩帰宅者に、早く戻りたかった理由を問うと、「家族の安否が分からなかった」「自宅の状況を確認したかった」との回答が多かった。
—(以上、引用)—
徒歩で帰ろうとなさった方々のお気持ち、よく分かります。
私自身がそうでした。
私も3/11の震災直後、 最初の30分間まったく何が起こっているのか分からない状況で、家族に連絡が取れませんでした。
震源地はどこなのか?被害はどうなっているのか?
家族は自宅にいるのか、都内にいるのか?
自宅にいる可能性が高かったのですが、その自宅は安全なのか?倒壊していないのか?
地震直後に電話しましたが、既に電話は繋がらない状態でした。
メールやTwitterで連絡を取ろうとしても、返事がありません。
徐々に震災の全容が分かってきますが、電車も止まっています。復旧の見込みは全く分かりません。
私の場合、勤務先から自宅まで40Kmあります。普段なら歩いて半日で帰れる距離です。
しかし途中、帰宅難民が大勢出ることは予想できました。帰宅する最中に再度地震に襲われる可能性も考えられましたし、都内で火災に会う可能性も考えられました。
とにかく情報がない中でどうするか?
3時間後にTwitterでやっと連絡が取れて、「こっちは大丈夫だから会社で待機していて」という連絡が来たときは、本当に安心しました。
恐らく、私のような状況で、まず自宅に戻ろうと判断された方々も多かったと思います。それが34%という数字なのでしょうね。
記事を読んで、非常時にはまずは何らかの手段で家族と連絡が取れる手段を用意するだけで、災害時の首都圏の混乱はかなりの減少できるのではないか、と思いました。