仕事力に、男女差があるか?


結論から言うと、当たり前ですが、まったくないと私は思っています。

 

私が社会人になり、日本IBMに入社したのは1984年。翌々年の1986年、職場での男女平等を確保し、女性が差別を受けずに家庭と仕事が両立できるよう作った「男女雇用機会均等法」が施行されました。

日本IBMは元々女性社員が活躍している会社だったので、私にとっては、女性の上司、同僚、部下と一緒に仕事するのは、30年前から当たり前のことでした。

 

もちろん、色々な女性がいます。もの凄く頭が切れたり、人物の器がとても大きい方もいる一方で、中には感情的になったり、なかなか周囲の人とうまくできない人もいます。

しかし後者のよくない例を取り上げて、「女性というものは…」と一般論でいうのは全くもってナンセンス。

男性でも、急に感情的になったり、周囲の人とうまくできない人はおられます。

 

男女で仕事力に差はありませんが、男女では性差はあります。

たとえば、きめ細やかな気遣いができる方は、女性の方が多いように思います。

また、こちらに書かれているように、脳の構造が異なるという説もあります。女性よりも男性の方が空間認識力が優れている一方で、女性は言語能力が優れている、という説もあります。

しかしこれらは、個人が一人一人が個性が異なるのとまったく同じレベルの話だと思います。

また当然ですが、男性はどんなに頑張っても子供は産めません。女性は子供を産む期間は仕事ができませんが、仕事に戻れば男性と同様に仕事ができるようになります。

「子供を産むから女性には仕事を任せられない」という意見を稀に聞きますが、これはむしろ女性にとってのハンディキャップであり、ちゃんとしたサポート体制を整えるべきなのでしょう。

いずれにしても、個性の差です。男性同士で個性の差があるのを理由に、「仕事力が違う」という人はいないのと同様、男女間でも仕事力に違いはない筈です。

 

私はこれが当たり前のように思っているのですが、その一つの要因は、仕事をしてきた環境が、女性の仕事力は男性とまったく変わりがないと実感できるものだったなのでしょう。最近の若い人たちも、これが当たり前になっているように感じます。

一方で、女性問題で失言を繰り返す男性も散見されます。「仕事力に男女差はない」と実感する機会がなかったことが、大きな理由なのかもしれません。残念なことですね。