どのテレビ番組が俗悪かを決めるのは、時代や個人の主観だと思います。
私が子どもの頃、ドリフターズの番組(例えば「全員集合」)が俗悪番組だという大人は結構いました。今、それらの番組を見ると、ほのぼのとしたものです。
そもそもバラエティは、最初から「笑い」「冗談」と認識して見るので、実は思ったよりも影響力はないのかもしれません。
一方で、最近私は、一部のTV番組がさまざまな分野で日本をダメにしつつあるのではないかな、と思うようになりました。
それはバラエティのようないわゆる俗悪番組ではありません。
むしろ報道系の真面目な番組に、ワイドショー的で俗悪な要素が入っている場合です。
昨日、当ブログで「福沢心訓」を紹介させていただきました。→リンク
この中で、
・世の中で一番みじめなことは、人間として教養のないことです。
・世の中で一番醜いことは、他人の生活をうらやむことです。
・世の中で一番悲しいことは、嘘をつくことです。
まとめると、
「教養がなく、他人と比べてうらやましがり、かつ、時に嘘をつく」
名前は挙げませんが、これらがそのまま当てはまるワイドショー的報道番組、結構あるように思います。
依然として社会的に極めて大きな影響力を持つTV番組が、「教養がなく」、「他人と比べてうらやましがり」、かつ時に「嘘をつく」ような番組を、しかも報道の形で流すことによる悪影響は、極めて大きいと思います。
恐らく、そういうコンテンツを流すことで、視聴率が取れる(=多くの人達が見る)、との判断なのでしょう。
しかし、私達がマスコミやワイドショー的な報道系番組を非難するだけでは、恐らく何も変わらないでしょう。
また、「報道の自由」というものが保証されているので、公序良俗を乱さない限り、放映する内容を差し止めることもすべきではないでしょう。
この世の中は市場社会でもあります。
このようなコンテンツは、放送局が、視聴者が望むであろうと想定して放映しています。
ですから、私達がもしこれらを好ましいと思わなかったら、….。
俗悪番組が始まったら、私達一人一人がすぐにTVのスイッチを切って見ない、というのが正しい対応ではないかと思います。(もちろん、人ぞれぞれ自由ですから、このような番組が好きな人は、そのまま見ていればいいと思いますが)
誰も俗悪番組を見なくなることで、そのような番組は自然淘汰されていきます。
それが案外と、日本をよくする道なのかもしれません。