企業が持つ競争力の源泉は、様々なものがあります。
例えば規模とか、製品の幅広さとか、専門知識豊富な人材とか、代理店等のパートナーの充実度とか。
しかし時代が変わると、これらの強みも変わってきます。
そのような観点で最近の世の中を見ていると、現代で伸びている会社の多くがスピード重視であることに気がつきます。
例えば、ユニチャーム。
直近の前期売上実績は3,769億円ですが、2020年売上目標はなんと1兆6,000億円。そしてこれを実現するために着々と計画を作って常に見直し、手を打っています。
2012/2/20の日本経済新聞のコラム「経営の視点 2つの「ユニ」共通点3つ――世界一狙う成長の支えに」によると、ユニチャームの高原豪久社長は「4倍速で仕事を進める」とおっしゃっています。
また、楽天。
流通総額は、2011年実績で1兆円に達しましたが、次の目標はなんと10兆円。
そのために非常にスピード感を持って海外展開をしています。
三木谷浩社長の成功のコンセプトは、「スピード!!スピード!!スピード!!」です。
なぜ高原社長や三木谷社長がスピードを重視するか。
それは、変化が激しい時代においては、スピードこそが企業の競争力の源泉そのものであるからだと思います。
では、そのスピードの本質は何か、というと、恐らく
・ビジネス状況のリアルタイムな見える化による、迅速・的確な意志決定
・業務と仕事が、環境に柔軟に対応でき、かつ効率化がはかれること
なのではないでしょうか?
今後の企業のIT活用の方向性も「スピードが企業の競争力の源泉になる」という流れの中で理解するべきですし、これからのITのあり方も、従来とはかなり変わったものになってくるのではないかと思います。
がると申します。
「スピード」は確かに大切だと思うのですが…少し別の見解を思いついたので、コメントをさせていただければ、と思いました。
逆側の「速度がない」ビジネスを見ていると、本質から外れた「無駄」を見ることが多いように思います。
なので、一つの側面として。
「スピードを大切にすること」というのは、もしかすると「今のビジネスを再考し、現状における不足を見つけ出して無駄を省く」意味合いも、或いはあるのかなぁ? と。
そうすれば、無理のない程度に「最速」に近いところまでは、持ち込めると思うので。
あとは…割と現場で散見するのですが。
「加圧して無理をさせて現場と人材を磨耗消耗してまでの速度アップ」は、やはり好まないですね(苦笑
「巧遅は拙速に如かず」とかいう単語を使われる(上のほうの御仁)の中には、それこそ「夜も寝ないで休憩もしないで食事もせずにとにかく早く作れ」という論調の方が、比喩でもなんでもなく、案外といらっしゃるので(苦笑
がるさん、
コメントありがとうございました。
おっしゃる通り、業務の変革とITは不可分ですね。
一時期ブームになったビジネスプロセスリエンジニアリングに近い発想かもしれませんね。
その際に、本来必要なのは、現場で仕事をする人がいかに価値の高い仕事にシフト出来るようにするか、ということでしょうね。