海外ビジネスマンの視点で日本のビジネスのやり方についてまとめており、「なるほど、海外の人はそう見ているのか!」ととても参考になりました。
「これまで仕事をしてきた多くの国の中で、日本は最もユニークだ」という海外ビジネスマンの言葉を引用して、全部で5点紹介されています。簡単に紹介します。
1) もし日本人が仕事を完了できると言ったとしたら、額面通り受け取ってよい。
特に企業間の仕事の発注についての話です。
「それは当たり前」と思うかもしれません。しかし実際には、海外では自分の能力以上の仕事を引き受けて出来なくなったら責任逃れをする傾向があるとしています。
2) 日本人にとっては、お客様は神様である
これは有名ですね。フランスでは顧客と顧客サービスは対等な関係と考えているとしています。
3) 日本人にとっては、会議室は意志決定の場というよりも、むしろ進捗を報告する場である。
私も同じことを同僚の外国人社員から聞かれたことがあります。「日本人ってどうやって会議で意志決定しているの?」
実際には会議の前に必要な人に根回しをして、会議で関係者が揃ったところで合意している訳ですが、「会議は正反合で議論をした上で新たな合意形成する場」と考えている海外の人は、これがなかなか理解できないし、受け容れられないのですよね。
一方で日本のやり方にも問題があります。会議で意見を求めても率直な意見が出てこないのです。これは痛感している方も多いのではないでしょうか?
4) 意志決定の遅れは、日本人が非効率性を反映したものではない。
意志決定プロセスの違いであるとしています。
与えられた条件の範囲で意志決定するのではなく、常に高品質を目指しているので、与えられた条件もあえて変えた上で、より品質が高まるように意志決定をするということです。
5) アルコールは多くの日本人にとって本音をさらけ出す手助けになるが、同僚と飲むことは仕事と見なされる。
これは上記3)とも関連しています。会議では本音を言わないものの、アルコールが入ると本音が出る、ということですね。
私は、「実際には全ての国が特殊である」と思っているのですが、日本の特性はあまり知られていないので結果的に特殊に見えてしまう面もあるのかもしれませんね。
とても興味深いです。 全ては良し悪しなのでしょう。 特殊性を見直すべきなのか、Unique Valueとして生かしていくのかが経営者やマネージャーの判断にかかっているのでしょう。
ところで、外国企業文化ではどのように、”現場で”意思決定しているかが気になるところです。
個人が責任を持って意思決定するということになるでしょうか。