国内メディアではなかなか見えない、中国に関する2つの海外メディア (日本語)


国内メディアでは、日中関係が膠着している様子が報道されています。ただ、国内メディアでは報道されていない情報も多いようです。

私は中国関係で何かあった際には、中国人自身が発信している2つの日本語メディアを参考にしています。

日本のマスメディアを通していない情報ですので、バランスを持って中国のメディア情報に接する上でとても参考になります。

大紀元日本

中国大陸以外で生活する中国人向けに、もともとニューヨークで創刊されたもの。中国共産党の内政や外交問題を報道し続けています。中国共産党に対する報道姿勢は批判的です。(法輪功迫害問題など)

たとえば、2013/11/27に掲載されたコラム「相手にしないことは上策」では、中国が東シナ海に防空識別圏を設定したことに関連して、次のように述べています。

—(以下、引用)—

これまで日本は中国政府にとって、非常に都合のいい存在であり、国内で解決できない危機に臨むたびに尖閣諸島、教科書、靖国神社問題を持ち出し、国民の共産党政権への怒りを日本に転嫁していた。この策略はまた、しばしば奏功した。日本はいつも真剣に中国共産党(中共)の遊び相手となり、中共にとって日本ほど都合のいいカードはない。

しかし、今回は….日本は官民一致で中共の設定した防空識別圏を無視することにした。これはまさしく日米同盟の絶妙な共同演出だ。今回の対応は日本社会に非常に大事なメッセージを伝えている。今まで中共が虚勢を張るというやり口をしばしば使い日本を利用してきたが、実際のところ中共は張子の虎に過ぎない。

—(以上、引用)—

 

一方で、中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』の日本語サイトもあります。

人民網日本語版

こちらは中国共産党の意図が正確に反映されています。

たとえば、2014/4/14に掲載されたコラム「中日関係修復、日本は中国より焦って当然」では、次のように書かれています。

—(以下、引用)—

 日本が中国より焦っているのはなぜか?

 第1に、…中国側の一連の強力な反撃措置によって日本は自らを苦しい状況に追い込んでおり、実行支配や国際世論などの面で何ら得をしていない。

 第2に、日本は一貫して同盟国の米国が日本の後ろ盾になることを望んできたが、結局のところ得られたのは口先の支持だけだった。….

 第3に、中日関係悪化が日本経済にもたらす悪影響が明らかになってきている。….中日関係を正常な軌道に戻すことは、日本経済界の一貫した期待であり、日本の長期的な経済的利益にも合致する。

….中日関係修復の問題において、日本はずっと「二枚舌」であり、言行不一致が常態となっている。だが各方面から圧力がかかるに伴い、中日関係悪化のもたらす「身を切るような痛み」を日増しに感じ、できるだけ早い中日関係修復に向けて一歩を踏み出す意向を徐々に示している。

—(以上、引用)—-

 

同じ事象でも、まさに正反対の意見になっています。

 

時々、両方のサイトをチェックしてみると、中国に関する視点が広がりますし、世の中には様々な意見があることを理解する一つの気づきが得られるのではないかと思います。
 

また両方のサイトを見ると、国や企業としては、世界に向けた広報活動はとても大切であり、地道に続けることが必要であることがわかりますね。