新著の英語版の状況:日本人にとって分かりやすい英語でも、ネイティブにとっては分かりにくい。英語出版の壁は思ったよりも厚いと実感


1月に当ブログでご紹介した新著の英語版ですが、14名の方々(全て日本人)から希望をいただいて英語ドラフト版をお送りし、うち7名からコメントをいただきました。

お忙しい中、時間をかけて読んで下さった皆さまには本当にありがたく、厚く御礼申上げます。

中には、とても丁寧に修正点をまとめて下さった方もおられました。感謝です。

 

結果は、「読みやすい」という方と、「ぎこちない英語」という評価に分れました。

「読みやすい」という方は、私のように普段仕事で英語を使っている方々が多いようです。

一方で「ぎこちなく感じる」という方は、英語圏で生活をしたり、実際に英語で著書を出された経験がある方が多いようです。(実際にはネイティブに近い感覚なのでしょうね)

 

並行して、勤務先の日本IBMに、海外IBMから長期出張で来ている同僚(英語はネイティブ)に訊いてみたのですが、以下のような反応でした。

・英語の文法はちゃんと合っている

・しかしネイティブからすると、リズムがないので、スムーズに読めない

・構造的に、文章が英語のロジックになっていない

・1センテンス毎に改行するのも、読みにくい理由の一つ。英語では通常行わない

もう少し時間をかけてしっかり仕上げる必要がありそうです。

 

ということで、英語の出版の壁は、かなり厚いことを実感しています。

日本人にとって読みやすい英語が、必ずしもネイティブにとって読みやすい英語ではない、ということですね。

一昨日のブロガー会議の懇親会でも、ある方と、「日本語は起承転結だがこのロジック展開では英語では通じない。英語は起承結とシンプルにしないといけない」ということを話しました。

そう言えば、このことは、4年前に当ブログでもこちらで書きました。

 

当初は日本語版と英語版を同時に出版する方針で進めていましたが、まずは日本語版を出版し、英語版はその後、時間をかけてチューンアップしていくことにしたいと思っております。