「ちょっとした背伸び+継続」が、なぜそれほど大切なのか?


昨日書いたエントリーでご紹介した、京都市立堀川高校・荒瀬校長のもう一つの言葉が、いまだに頭に残っています。

背伸びが、人を育てる

確かに自分をふり返ってみても、成長したのは、自分の実力を超える背伸びをした時だったと思います。

「修羅場を与えられると、人間は成長する」というのも同じなのでしょうね。修羅場は、言い換えると自分の能力を超えた環境でもありますので、成長する機会なのでしょう。

さらに大切なことは、その背伸びを継続することではないでしょうか?

例えば毎年+20%の背伸びを10年繰り返したとします。仮に+20%の目標は無理で、実際の成長が+10%だったとしても、1.1の10乗ですから、10年間継続すると+159%の成長を達成できます。

1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1 – 1= 2.59 – 1 = 1.59

もし、+15%の成長が出来たとしたら+304%の成長です。

1.15×1.15×1.15×1.15×1.15×1.15×1.15×1.15×1.15×1.15 – 1 = 4.04 – 1 = 3.04

しかし、背伸びをせずに、その環境に身を任せたままだとしたら、どうでしょうか? うまくいけば毎年2%位は成長するかもしれません。その場合は10年間かけても22%の成長しません。

1.02×1.02×1.02×1.02×1.02×1.02×1.02×1.02×1.02×1.02 – 1 = 1.22 – 1 = 0.22

しかし実際には、背伸びをしないと恐らく成長もしないので、本当のところは10年かけても0%の成長でしょう。

実際には、ここに挙げた数字自体はあまり根拠がなく、あくまで感覚的なものです。しかし、感じはなんとなくお分かりいただけるのではないでしょうか?

日々の努力が長年積み重なると恐ろしい程の差になって現われます。

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出てくるプロフェッショナルは、この道一筋20年・30年という方ばかりですが、これはこのことと無縁ではないと思います。

「それだったら、自分も若い頃にもっと努力すべきだった」

と思う必要はないと思います。

上の計算からも分かるように、40代中頃から10年間背伸びをし続ければ、10年後の50代には数倍の成長が出来ることになります。

今からでも、決して遅くはありません。

・日々、少しだけ背伸びする
・それを継続する

まだの方は、始めたいですね。

「ちょっとした背伸び+継続」が、なぜそれほど大切なのか?」への2件のフィードバック

  1. 背伸びが大切だということには肯けるのですが、「10%の成長」が「ちょっと背伸び」と言えるのかどうかは疑問があります。経済成長率が年10%もあったら背伸びどころか躍進ですし、金融市場で年利10%も儲けようと思ったら、かなりのリスクを背負わなくてはなりません。10年で22%「も」成長すれば十分じゃないか、というのが私の「感覚的なもの」です。
     いや、何が言いたいかといいますと、「いくら成長するからといっても、修羅場の連続は勘弁してほしいなぁ」と…(汗)。

  2. おおたさん、
    コメントありがとうございました。
    この10%というのは主観的なものであり、客観的なものではありません。人の主観によって色々な捉え方があると思います。
    私の10%とおおたさんの10%は恐らく全く異なる尺度です。
    もしおおたさんが持っている尺度で10年で22%も成長すれば十分とすれば、それはおおたさんにとっての真実であり、正しいのでしょうね。

コメントは受け付けていません。