本日(2007/1/7)の日本経済新聞「私の履歴書」では、江崎玲於奈さんが同志社中学に入学する頃のことを書いています。
ちょうどこの頃、お父様の仕事が大恐慌のあおりで破産状態に追い込まれて余儀なく家を離れることになった状況で、お母様は子供達を育てることになりました。江崎さんを逞しく育ててくれたこのような貧しい環境について、江崎さんは以下のように語っています。
—(以下、引用)—
私は、"失敗は成功のもと"だと信じている。失敗すれば立ち直るべき活路を求めて、暗中模索、試行錯誤を繰り返すことになる。これこそ成功のもととなる創造性が育てられる最適環境なのである。同じ理屈で、"貧しさは豊かさのもと"といえるのではないか?
—(以上、引用)—
現在、失われた10年を通じて、多くの企業が経費を大きく削減しています。非常に限られたマーケティング予算で効果を求められているマーケティング担当者も多いでしょう。
月並みな言い方になってしまいますが、江崎さんが書かれているように、まさにこのような環境こそ知恵の出しどころだと思います。
実際、私が今まで行った中で一番効果があったマーケティング・プログラムは、非常に低予算で実施しました。
ほとんど予算がない中で、事業部の戦略に基づいて、対象セグメントを大きく絞って1000人程度のターゲットを抽出して何回もフィードバックをかけることで精度を上げ、バリュープロポジションを訴求するために関係する社内外のステークホルダーとWin-Winの関係を構築することで、大きな成果を上げることができました。
逆に、潤沢な予算があることは、もしかしたら必ずしもよいことではないかもしれませんね。