十数年ぶりに、『100円のコーラを1000円で売る方法』の新作を刊行します。
刊行日は4月22日。Amazonでも予約開始です。

本書は2011年に刊行した『100円のコーラを1000円で売る方法』(以下『100円のコーラ』)の続編として、現代にあわせて書き下ろした新作です。
『100円のコーラ』は、主人公である宮前久美が悪戦苦闘しながらマーケティングを学んで成長するストーリーです。10年以上にわたってマーケティング初心者の定番本として読み継がれ、ありがたいことにシリーズ60万部のベストセラーとなりました。
『【新】100円のコーラ』では、主人公が宮前久美から日吉慶子にバトンタッチ。渋谷を舞台に、業界最大手のライバルと戦いながら、仲間たちとチームになって社内起業プロジェクトに挑戦する物語です。
登場人物、ストーリー、紹介するマーケティング理論は一新しています。今回、新たに新作を書き下ろした理由は、次の三つです。
理由① この10年で、新たなマーケティング理論が次々と登場した
具体的には、バイロン・シャープのマーケティング理論、顧客開発モデルやリーンスタートアップ、サブスク戦略、イノベーションの新たな考え方などです。
理由② この10年で、古くなったマーケティング理論や誤解もある
たとえば「既存顧客を大切にせよ」と いうかつての常識は、必ずしも常に正しいとは限らないことがわかっています。
理由③ この10年で、日本がデフレ経済から普通の市場経済に戻った
日本はやっとデフレ経済から脱却、金利がある普通の市場経済に戻りました。今こそ必要なのは、リスクに挑戦することです。
さらに、マーケティングを取り巻く状況が、十数年前に刊行した『100円のコーラ』と大きく変わりました。
2011年の『100円のコーラ』刊行当時は、「マーケティング」という言葉がいまほど一般的ではなく、「マーケティング」という言葉自体にアレルギーを感じる人もいました。
そこで『100円のコーラ』は「マーケティングの基本用語を使わずに、凝縮したマーケティングのエッセンスを楽しみながらつかめる一冊」として書きました。
現代の日本では、やっとマーケティングの重要性が浸透してきました。
しかし依然として、会社員の多くはマーケティングの初歩すらも、学んでいません。『STP』『4P』といった基本概念すら知らず、知っていても使いこなせないビジネスパーソンが大半です。
そこで『【新】100円のコーラ』は「マーケティングの本質がわかり、重要なマーケティングの基本用語を理解して、一通り使いこなせる一冊」として書きました。
日本の会社員は、世界でも総じて能力が高いのですが、ほぼ唯一の弱点がマーケティング力です。唯一の弱点であるマーケティング力を強化すれば、日本は強い競争力を獲得できます。
そしてマーケティングの基本は、わかってしまえば「なんだ、そういうことか」というほどシンプル。これは単純にスキルの問題です。
ぜひ『【新】100円のコーラ】で、マーケティングの基本スキルを獲得し、マーケティングを使いこなしましょう。
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