元々、私はマニュアル露出+マニュアルフォーカス+銀塩フィルムこそ写真の王道だと頑固に考えていました。しかし、今日まで2回の技術面の大きな変化を経て、現在は自動露出+オートフォーカス+デジタルカメラを使うに至りました。
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元々、私は1980年位からマニュアル・フォーカスの一眼レフで、マニュアル露出で撮っていました。思った通り撮れますが、やはり失敗も多くありました。
一番このことを実感したのは、1993年に米国を撮影旅行した際のこと。「コレだ!」と思って撮影した写真の多くが、ピンボケやブレで失敗して、使えませんでした。
ちょうどこの頃、オートフォーカス一眼レフカメラが出始めていました。合焦性能もマニュアルフォーカスよりも格段に向上していました。
「自分が写真を撮る目的は、マニュアルフォーカスで撮影することではなく、より作品を残すことだ」と考えて、米国撮影旅行での失敗を反省し、オートフォーカスに切り替えることにしました。
機材を切り替えて、1996年にオーストラリアに撮影旅行に出かけた際は、ピンボケによる失敗は格段に減少し、作品の「歩留まり」が大きく向上しました。実際、天候に恵まれなかったため、撮影本数は米国旅行の時と比べてわずか半分でしたが、同じ数の作品を残すことができました。
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さて、ここにも書きましたように、最近は東京湾岸の写真を撮影しています。
もともと1980年代後半から1990年代前半まで撮影してきたテーマです。2002年頃から徐々に撮影を再開しています。
ここでの悩みどころがフィルムの発色です。リバーサル・フィルムを使っているのですが、夜中や明け方の撮影が多く、光線状態も多様で、フィルムの性能が相反則不軌のために不安定で、なかなか思うような色が出ません。この結果、うまく撮影したと思っても、実際には違う色が出ていて、ボツにせざるを得ない作品が多数ありました。
この年末から年始にかけて、東京湾岸の撮影に、初めて本格的にデジカメ一眼レフを使いRAWデータで撮影をしたところ、本来の見た目通りの色が出せるようになり、この悩みが一挙に解決しました。
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アマチュア写真家は、同一テーマを長い期間をかけて追いかけられる点が、プロの写真家には真似できない強みです。一方で、アマチュア写真家は他に仕事を持っており、写真にかけられる時間が限られています。
例えば、私が夜中から明け方にかけて東京湾岸を撮影できる機会は、この年末年始休暇が終わると、残念ながらあまり機会がないのが実情です。
従って、確実に自分の表現意図を作品に残せることが必要になります。
撮影機材や技術はあくまで「手段」、作品は「目的」です。手段にこだわって目的を見失うのは本末転倒です。
アマチュア写真家だからこそ、カメラの技術的進歩を取り入れることで、歩留まりを上げて、より多くの作品を残していくことが必要なのではないでしょうか?