#ms50e 現在の顧客がテクノロジーサイクルでどの段階かを把握することはきわめて重要。ユーザー層の違いで必要なアクションは全く異なる。それは戦略の成否を左右する


新商品に飛びつく人。

他人を見て判断する人。

ずっと懐疑心で見る人。

 

マーケティングの「イノベータ理論」では、各々に名前を付けています。

・イノベータ:新商品を即買います。別名「人柱」
・アーリーアダプター:「流行っていないけど、よさそうじゃん」と思い、買います
・アーリーマジョリティ:「実績あるし、大丈夫かな」と思い、買います
・レイトマジョリティ:「そろそろ不便」と買います
・ラガード:「それでも絶対買わない」という頑固者。一生買いません

この比率は決まっていて、イノベータは全体の2.5%、アーリーアダプターは13.5%、アーリーマジョリティとレイトマジョリティは34%、ラガードは16%。

 

例えば私は早い時期にiPhoneを買いました。携帯電話会社から見ると、アーリーマジョリティです。

一方で、恐らく今後も、私は髪を染めません。髪染めメーカーから見ると、ラガードです。

同一人物でも商品によって異なるのですね。

 

普及状況で顧客の行動が違うので、マーケティング戦略もギアシフトが必要です。

新商品発売時は、全体の16%のイノベータやアーリーマジョリティに絞って、先進性を訴求し、商品情報を提供しつつ、事例蓄積を図ります。

普及段階はアーリーマジョリティ獲得狙い。豊富な事例を活用しパートナー販売で販路も広げます。

現在の普及状況と、対象顧客の行動にあわせた戦略で、ビジネス効率は大きく上がります。

今、商品は、どの段階か?
今、接触している顧客は、誰か?

成功している知合いのベンチャーの社長さん達は、例外なくこれを徹底して考えています。

長年の経験に裏打ちされた知恵なのでしょう。

 

常に考えて、意識していきたいものです。