本日2013/3/18の日本経済新聞のコラム「経営の視点 外食揺さぶる『俺の』革命」で、東京・銀座を中心に低価格で高級料理を提供する「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」を運営する「俺の株式会社」が紹介されています。
「俺のイタリアン」や「俺のフレンチ」は、時々街で見かけていたので気になっていました。
—(以下、引用)—
立ち食いが中心の店内では、フォアグラやキャビアなどを使ったメニューが一皿1000円前後と高級店の三分の一程度。女性客を中心に平日から行列ができ、1ヶ月後の予約も即日満員になる。
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外食チェーンは原材料の仕入れコストを通常、売上高の3−4割に抑えるが、「俺の」シリーズでは低価格で高級料理を出すために6割を目安とする。….
当然高コスト体質だが、立ち食い中心の利点がここで生きる。利用客の回転率が速く、売上でコストを吸収する。平均所得の高いビジネスパーソンが集まる銀座に集中出店し、食材の融通もできる。開店2ヶ月以上の店は全て黒字で、今後も出店を加速する。「業界の常識は分からないことが功を奏した。株式上場も目指す」(坂本氏)
….組織の活性化には新しい視点を持つ「若者」「ばか者」「よそ者」が必要というが、若者の数が減る時代。よそ者視点を備えた企業は強い。
—(以上、引用)—-
コラムを読んで、まさにイノベーションを起こして新しい顧客を創造していることが分かりました。
従来のフレンチレストランへの影響が興味あるところです。
従来のフレンチレストランの顧客は、美味しい料理を楽しみたいというニーズに加えて、ゆっくりと食事を楽しみたいというニーズもあるように思います。
前者のニーズは「俺の」シリーズに吸収されるかもしれませんが、後者のニーズは従来のフレンチに残るのでなないでしょうか。
さらに新規顧客が創造され、全体的に高級フレンチの市場が拡がることを考えると、従来型フレンチにとってもメリットはあるかもしれません。
コラムではさらに白物家電に参入して成長を続けるアイリスオーヤマの大山健太郎社長の言葉も引用しています。
—(以下、引用)—
「国内の家電メーカーは掃除機の開発では掃除機の観点しか考えない。アイリスは生活者の視点と日々の売れ筋情報から開発を始める」
—(以上、引用)—
よそ者がイノベーションを起こし、活躍する時代がやってきたのではないでしょうか?
高級料理を楽しみたいが、安く済ませたいという人は多いので成功したのかな。
面白いビジネスモデルですが、女性は移り変わりが早いから無茶な投資には気をつけた方がいいでしょうね。
特にリピーターがどのくらいいるのか?というのは気をつけた方がいいでしょう。