日経ビジネスオンラインで、フェルディナント・ヤマグチさんが、日産GT-Rの開発責任者水野和敏さんとのインタビュー記事「仕事なんて楽しいワケがない!プロは客に尽くして喜ぶものでしょ」を書かれています。
なかなか言葉に出来なかったことを、ずばり言葉にしていただいている感じです。
水野さんの言葉で、なるほど、と思った部分を引用します。
—-(以下、引用)—
「俺はGT-Rをお客のために作っているんだ。会社のために作っているんじゃない。無論、俺のために作っているのでもない。そこを勘違いしてもらっちゃ困る。」
「人のために尽くせるのがプロ。自分のために楽しむのは趣味。これははっきりしておきたい。」
「人を楽しませることができるから、プロとして給料をもらえるんだ。ものすごい単純。それが今、趣味とプロとの境目がどこにもない。」
「仕事は辛くて苦しくて当たり前。本当に苦しい。でもそれでいいんだ。この苦しさが、いつかお客さんの笑顔になって絶対に返ってくると信じているから。」
「喜んでくれるお客さんの顔と、払ってくれる対価こそが仕事の成果なんだよ。」
「その苦しみの先には、世の中を更にびっくりさせて、フェルディナントさんがまた大騒ぎして喜んでくれるはずだというトキメキがある。苦しみとトキメキが同居している。この状態が大事だと思う。トキメキがなくて苦しみだけだと、間違いなく病気になっちゃう。」
—-(以上、引用)—
上記引用だけでは異論もある方もおられると思います。
是非、オリジナル記事もお読みいただければと思います。
「仕事は楽しいですか?」
仮にこのように聞かれると、…..
「楽しいです」と答えることもありますが、記事を読んでよく考えてみると、「楽しい」と答えるよりも、「面白い」と答える方が、適切なような気がします。
水野さんがおっしゃるように、仕事そのものは、確かに苦しいですね。
日々、「ああだ、こうだ」と悩んでおります。
仮説検証しながら仕事をしている訳で、仮説検証ということは試行錯誤をするので、そもそもうまくいかないことが多いのです。
しかし、仮説検証することで結果は、長い目でみるとよくなっていく。
そして、その仕事で、その先にいる方々が感動してくれたり、喜んで下さることが、嬉しい。
だから、日々悩みながらも、仕事が面白いし、やりがいになっている。
そのように思います。
もしかしたら、悩まず楽しくできる仕事は、実は、あまり面白くないし、達成感も少ないのかもしれません。
仕事の面白さを逆説的に語った名記事だと思います。
がると申します。
内容がわからなくもないのですが、一方で「本人が楽しんでいないのにお客様は果たして楽しめるのだろうか?」という疑問もまた、あります。
お客様と職人との二人三脚が、一番、関係性としては素敵なんじゃないかなぁ、と個人的には思いました。
「何事も楽しいうちは上達しない。苦しくて辛くて逃げ出したいときに上達している。だから、逃げるな。難しいことほどやり遂げた時は達成感がある。その達成感が最良の報酬なんだ」と昔、恩師に言われた言葉を思い出しました。
Fufuhuさん、
コメントありがとうございました。
恩師の方、素晴らしいですね。
がるさん、
お客様と提供側がお互いにパートナーとして、ともに喜びを分かち合えれば、最高ですね。
水野さんもイベントでは下記のようなことをおっしゃっていますね。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110112/217893/?P=5
一方で、パートナーであっても、顧客と提供側の間のけじめはある訳で、その点は大切なのでしょうね。
楽しい:言葉の定義が世代で違うことが、ずれを生む要因。実は仕事への気持ちはそれほどずれていないのでは?
「仕事が楽しい」という言葉を安心して使えるのは、アラフィフ世代に対してである。こ
私個人は「仕事は楽しむもの」と言ってくる人が大嫌いです。
「楽しいんだから、お給料上げなくていいよね」
「楽しいんだから、残業いっぱいでいいよね」
「楽しいんだから休日出勤してくれるよね」
「だって『楽しい』って何よりの報酬でしょ」
と言われている気がして。
元の日経ビジネスオンラインの記事では「楽しい」のほかに「喜び」という言葉を使われています。
「楽しい」は自己満足、「喜び」は自分と相手と双方があって成り立つもの、として使われているように思います。
趣味などやっていて楽しいことを仕事にしたら、失敗する人が少なからずいるのも、
そのあたりの「楽しい」という「自己満足」と、
「仕事」として「相手を納得させて」報酬を得なければならないという現実のバランスが上手く取れないからでしょうか。
仕事が楽しくないOLさん、
確かに「仕事が楽しいから~だよね」というのは、違和感ありますね。
一方で、そういう操作主義的な考えではなく、「仕事は辛いと思っている人は、考え方を変えてみることで、仕事の喜びも感じて欲しい」と心から願っている経営者も多いと思います。
>>「楽しい」は自己満足、「喜び」は自分と相手と双方があって成り立つもの、として使われているように思います。
全くおっしゃる通りですね。お客様と「喜び」を分かち合えたら、最高ですね。そしてそういう場合は、お互いに苦労をしたプロジェクト等の場合が多いように思います。私も、十数年前に一緒に修羅場と「喜び」を経験させていただいたお客様と、今もお付き合いさせていただいています。