2012/3/19の日本経済新聞の記事『経営の視点 人ごとでない「ソーシャル」 示唆に富むヤフー社長交代』で、ヤフーが好業績にも関わらず、55歳の井上雅博氏が44歳の宮坂学氏に社長のバトンを渡した話が取り上げられています。
井上社長はまだ40歳代だった2006年に「イノベーションのジレンマをいかに克服するか」を考えていたということです。しかし記事によると、パソコン向けウェブで築いた圧倒的な存在感は、ソーシャルやモバイルの世界では発揮できていません。
記事は以下のように締め括っています。
—(以下、引用)—-
ソーシャルもモバイルも自ら使いこなしてみないと消費者の感覚、ニーズは想像すらできない。
(中略)
逆にいうとソーシャルとモバイルを理解できないと、消費者向け事業を果敢に進めていくことは難しい時代になってきたのではないか。ヤフーの大胆な若返り人事は他業種の企業にとっても示唆に富んでいる。
—(以上、引用)—-
確かにソーシャルメディアで商品やサービスのユーザーと繋がる感覚は、従来型マーケティングの感覚をもってしては、なかなか理解できません。
私の本業は消費者向け事業ではなく法人向け事業ですが、プライベートで書いた著書への感想は毎日ネットでチェックしています。
読者の生の声や、著書が新聞広告やTV番組で紹介されるとネットで即座に反響がある、といったことに接する度に、ソーシャルで消費者と直接繋がることによる大きな可能性を感じます。
様々な企業が風評に巻き込まれていることからも分かるように、今や好むと好まざるとに関わらず多くの企業がメディアとの関わりを深めています。
その際に必要なことは、今や多くの消費者が活用しているソーシャルやモバイルに対して、企業がどのように関わっていくべきなのかを理解することではないでしょうか?
記事を拝読し、これからのビジネスパーソンには、ソーシャルとモバイルのリテラシーが必須になってくるのではないか、と改めて思った次第です。