週刊新潮7月20日号で、『「モーツァルト」7つのウソ』という記事がありました。モーツァルトが大好きな私としては見過ごす訳にはいかないので、早速読みました。
詳細は記事に書かれているので、ここで紹介するのは控えますが、以下の7つのエピソードはいずれも事実ではないそうです。
- 5歳で名曲を書いた
- サリエリが嫉妬した
- マリー・アントワネットにプロポーズ
- ベートーヴェンに説教した
- ■■■■趣味があった (伏字は自粛)
- 夫人は大の悪妻だった
- 聴くと病気にならない
実は私、ほとんど信じていました。
いづれもモーツァルトの天才性を引き立てるエピソードですが、尾ひれが付いて広まったようですね。
いかにモ-ツァルトが偉大だったか、という証でもあると思います。恐らく物語として語られることも多かったので、後世の人々が創作した部分がかなり多いのではないでしょうか?
このような例は、他でも結構ありそうです。
例えば、豊臣秀吉。
太閤記等の影響により、我々は「人たらし」として敵の武将をも惹きつける魅力的で陽性の人物と思っていますが、これは明治から昭和の戦前にかけて、低い身分から関白になった秀吉を民衆の手本にしようという試みが背景にあったようです。(詳細はWikipedia参照)
現在モーニング連載中の「へうげもの」では、秀吉は立身出世のためなら手段を選ばず主君信長すら暗殺してしまう冷酷で計算高い人物として描かれています。他にも様々な秀吉像が小説で描かれています。
歴史上の偉大な人物ほど、後世の人達がその人物像を様々な観点で創作するために、正しくその人物像が伝えられていないのかもしれません。
しかしながら、映画「アマデウス」で描かれたサリエリの葛藤と苦悩に、我々凡人は深く共感してしまいます。
必ずしも事実を描いていなくても、世の真実に迫ることが出来る、ということでしょうか?
今年は生誕250周年という事で、様々な特集が組まれていますね。私もアマデウスが好きで、すっかりあのモーツァルトを信じていたので、今年に入って驚く事が多いです。
mihoさん、コメントありがとうございました。
私もアマデウスを初めて見た時は衝撃を受けて、その後3-4回も見てしまいました。
あの映画が、世のモーツァルトのイメージを作るのに与えた影響は大きいですね。
映画ねたには、ちょっと参加。
アマデウスという映画は最初モーツアルトの映画かと思っていましたが、あれはサリエリが主役なんですね。サリエリ役は、フランク・マーリー・エイブラハムという人で、1984年のアカデミー主演男優賞を取ったのでした。
それと、あの映画では、モーツアルトの葬儀の日は雨だったけれど(たしか)、調べた人がいて、実は雨じゃなかったらしい。。。。
とおるさん、コメントありがとうございました。
なるほど、サリエリが主役でモーツァルトが引立て役と考えると分かり易いかもですね。
ちなみに、週刊新潮の記事によると、集合墓地にモーツァルトの亡骸をドサっと入れたのは、必ずしもモーツァルトの晩年が不遇だったからではなくて、当時の伝染病対策で遺体をまとめて埋葬する国の方針だったそうです。
ご夫人が墓参りできなかったのも、この理由だそうです。