本日12/19の日本経済新聞で、「100円のコーラを1000円で売る方法」の広告を掲載いただきました。
なんと半五(横幅はページの半分、高さは五行分、という意味だそうです)という大きさです。
先週金曜日の12/16にも日本経済新聞に三段八つ切広告を掲載いただきました。
おかげさまで多くの書店でも話題の本のコーナーに置いて下さっています。
このように取り上げていただけるのも、本をお読み下さった皆様のおかげです。
本当にありがたく、感謝申し上げます。
本日12/19の日本経済新聞で、「100円のコーラを1000円で売る方法」の広告を掲載いただきました。
なんと半五(横幅はページの半分、高さは五行分、という意味だそうです)という大きさです。
先週金曜日の12/16にも日本経済新聞に三段八つ切広告を掲載いただきました。
おかげさまで多くの書店でも話題の本のコーナーに置いて下さっています。
このように取り上げていただけるのも、本をお読み下さった皆様のおかげです。
本当にありがたく、感謝申し上げます。
「ビジネスパーソンしか書けない本とは何か」ということについては、一週間前にこちらで書かせていただきました。
一方でビジネスパーソンが本を書こうとすると、「まず編集者と知り合いになって、何を書くか相談しよう」と考えがちです。
しかし、この方法ではなかなか本の執筆までたどり着けないように思います。
12/14の朝カフェ次世代研究会でのプレゼン「会社員しかできない本の執筆術」でもお話ししたことですが、ビジネスパーソンがどのように本の執筆にたどり着くか、ということについて書いてみたいと思います。
私は2008年に初めて自費出版で本を出しました。翌年、出版社から1冊出版。今年は自費出版で1冊、出版社から2冊を出版。これまで合計5冊を出版しています。
そんな私も、最初の頃は「本を出したいんだけど、なかなか出版社の知り合いはいないし、どうすればよいのだろう?」と、気持ちだけは先走りして、方法が分かりませんでした。
そこで実は当初は「まず編集者と知り合いになって、何を書くか相談しよう」と考えていました。
当時、2006年に書き始めた当ブログで、マーケティングをテーマに書いていました。
以前から「本を書きたい」とずっと思っていましたので、出版社の編集担当の方に会う度に、「マーケティングの本を書きたいのですが」とお話ししていました。
しかし、話が進むことはありませんでした。
決してブログの内容がない、ということではなかったと思います。というのは、その後私が出版した5冊中、4冊のマーケティング関連の本に書いている内容の7割は2006年〜2008年のブログで書いた内容に基づいています。ブログに書いている内容が、本を書くのに不十分だ、ということではなかったのです。
今から考えると、足りないものが二つあったように思います。
1.そもそも、何を書くのか?(=企画書)
当初私は、「出版社の方なら、マーケティング関連で書いて欲しいアイデアを色々とお持ちだろうから、まず知り合いになって、お話ししてみよう」と考えていました。
でも違うのですよね。
まず自分で何を書くのか、ちゃんとした考えを持っていることが必要です。
編集者も忙しい訳で、本を書く力があるかどうか分からないビジネスパーソンとそのような話をする余裕はありません。
「何を書くのか」をまとめるには、企画書を作ることです。企画書では、以下の内容をカバーします。
・想定読者は誰か?(特定のペルソナを想定するとよいと思います)
・その読者にとって、本書はどんな価値(バリュープロポジション)があるのか?
・本書のメッセージを一言(20文字程度)で言えば、何か?
・ストーリー概要は何か?
・目次構成
・できれば、各目次の章立て毎に、ポイントやストーリーの概略を書く
上記があれば、編集者も出版の企画会議に出せるかどうか判断できますし、幸運にも企画会議が通った後も比較的スムーズに、かつストーリーもぶれることなく、本を書き進めることができます。
でも、もしこのような企画書がどうしても書けないとしたら、….?
それは「まだ本を書く力がない」ということです。企画書が書けない状態で、本を書けることはありません。編集者に会おうとする前に、まずは企画書を完成することに集中しましょう。
企画書を作る際のポイントは、「書きたいこと」ではなく、「読者が読みたいこと」を書くことです。当たり前のことですが、読者はお客様だからです。
もし「書きたいこと」を書くのならば、出版社から本を出すのではなく、自費出版すべきかもしれません。
出版では、印刷した本の売れないかもしれないリスクが必ず発生します。そのリスクを取った上で、編集・印刷という投資を行うのです。
そのリスクは、商業出版ならば出版社が持ちますし、自費出版ならば自分が持ちます。
あくまで出版社からの商業出版をしたいのであれば、出版社もビジネスとしてリスクを取っているのですから、出版社のお客様である「読者が読みたいこと」を書くべきですよね。
もしどうしても「書きたいこと」を書きたいのであれば、リスクは自分が持つべきと思います。固定ファンが付いている有名作家の場合は出版社もリスクを軽減できるので「自分が書きたいことを書く」でもOKかもしれません。しかし本を出したことがない人はそういうことはありませんから。
(私は自費出版の場合でも、「読者が読みたいこと」を書くべきだと思っていますが、これは個人の価値観次第だと思います)
2.本当に1冊書けるのか?(=証明)
企画書が完成しても、もう一つ壁があります。
本当に、その人が本を1冊書く力があるかどうか、という点です。
もちろんそういうことに関係なく、人気ブログを書き、そのまま本を執筆するといったように、この壁を楽々と乗り越えられるパワフルな方もおられます。
しかし一方で、多くの編集者はこの点を気になさっておられるようです。
実際、私が編集者の方とお話しする際にも、「永井さんの本を読み、本を1冊書く力はある人だということは分かりました。ですので会社員かどうかに関係なく、その点は心配していません」とよく言われます。
注意すべき点は、「ブログを書く」のと「本を書く」のは、文章を書くという作業は同じではありますが、実は全く異なるものである、ということです。
「一枚のいい写真」と、「写真展」を考えて見ると分かりやすいと思います。
例えばある写真が上手な人が、子供のいい表情をした素晴らしい写真を1枚撮ったとします。さらに、祭で1枚、週末に登山に行った時に1枚、さらに海外旅行に行った欧州で1枚、いい写真が撮れたとします。こんな感じでいい写真が40枚溜まりました。
その写真を並べて、写真展が成立するでしょうか?
写真を撮った立場で考えると、「自分のいい写真が40枚も溜まった。集めたら写真展できるかも」と思いがちです。
しかし、写真展を見に来るお客さんの立場で考えてみましょう。
子供の写真1枚、祭の写真1枚、登山の写真1枚、欧州の写真1枚、…..こんな感じで、テーマもストーリーもバラバラな写真展、見たいと思いますでしょうか?
私は、身内の写真展であれば別ですが、見ず知らずの人の写真展ならば、あまり見に行きたいとは思いません。
このように、「いい写真が撮れる」ことと、「写真展が出来る」ことの間には、大きな壁があるのです。
その違いは、ストーリー構成力です。
同一テーマで、ストーリーの一貫性を保持し、一定レベル以上の品質の写真を40枚以上見せられる力です。これは私が20代の頃、写真個展の審査で、落選を続けていた際に、身を以て学んだことでした。
「一枚のいい写真」が「ブログ」、「写真展」が「本」だ、と考えると、ブログと本の違いもお分かりいただけるかと思います。
ブログは1,000文字から多くても3〜4,000文字程度。一つのブログで一つのテーマを書くことが多いと思います。
一方で本は、5万〜10万文字程度。いくつかの章立てから構成され、それぞれの章が相乗効果を出し、1冊の本が、一つのメッセージを矛盾なく訴求できることが必要です。
このように、ブログを書くことと、本を書くことの間には、大きな壁があるのです。
この壁は、私が2008年に最初の本を自費出版した際にも、身を以て経験したことでした。
当初私は、「ブログに書いたマーケティング関連の話を整理すれば1冊の本になる」と考え、ブログのエントリーを分類し、いったん本にまとめてみようとしました。
今からすると安易な考えでした。まとめてから通して読んでみると、大きな問題があることが分かりました。話に一貫性がないのです。
例えば、ある章で書いている内容と別の章で書いている内容が矛盾していたり、微妙に違ったり。さらに1冊の本全体で何を言いたいのかが分からなかったり。
最終的に、3-4ヶ月かけて、全部書き直しました。
ブログに書いたことを活用する場合、まず骨太なストーリーを考え、そのストーリーに当てはまる内容を過去に書いたブログから持ってくるようにすると、はるかにスムーズに、かつ生産性が高く、よい内容の本を書くことができます。(ちなみに、「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」は、この方法で、最初のドラフトはゴールデンウィーク休暇中の6日間で書き上げました。校正も含めても、11日間でした)
逆に、1冊を通したストーリーがないと、いくら個別材料があっても、本にはならないのです。
編集者からすると、ビジネスパーソンが本当にこのように1冊の本を書く力があるかどうかは、恐らく大事なことなのですよね。
だから、企画書が出来たら、まず自分で一冊書いてみることをオススメします。
必ずしもお金をかけて自費出版する必要はないと思います。
今なら印刷にお金をかけなくても、電子出版で本を出せます。どうしても印刷した本が1冊欲しければ、オンデマンド印刷という方法もあります。
本質は、「自費出版すること」ではなく、「一冊を書き上げる」ことなのです。
そして、自分で一冊書き上げることで、学べることは沢山あります。
(1) まずは、企画書を書くこと。
(2) そして、まずは一冊、自分で書いてみること。
この二つが出来るかどうかは、自分次第。
他人の判断や出会いといった、自分がコントロールできない他要因には、依存しません。
まずはこの二つにチャレンジし、実行してみることで、開けてくることは多いのではないかと思います。
「100円のコーラを1000円で売る方法」(中経出版)ですが、おかげさまで発売2週間が経った昨日、2度目の増刷(3刷)が決まりました。
今回はなんと15,000部増刷。
累計25,000部になりました。
おかげさまで、本書は多くの書店様で大きく取り上げていただき、売行きもよいようです。
一昨日の日曜日、近所の有隣堂たまプラーザ店に立ち寄ったところ、ビジネス書のベスト8位に入っており、なんと3カ所(マーケティングの棚、ベスト10の棚、話題の本の棚)に面置きになっていました。
これも、本書を応援してくださり、購入くださった皆様のおかげです。
本当に有り難いことです。深く感謝申し上げます。
一昨日の11/29に書店販売を開始した「100円のコーラを1000円で売る方法」 ですが、発売二日目の昨日11/30、増刷が決定しました。
ご購入下さった皆様のおかげです。ありがとうございました!
昨日ご紹介したPOP広告も、さらに進化した形でこれから書店で展開するそうです。もし書店に行く機会がありましたら、是非ご覧下さい。
昨日は、この本の中に登場するフレンチ・レストランで、編集の田中さん、谷内さんとささやかな出版記念パーティを行いました。
楽しい仲間とのお食事とお酒は、最高ですね。
「100円のコーラを1000円で売る方法」ですが、いよいよ都内の書店で販売が始まりました。
この書店では、真っ赤なポップが凄いですね。しかも2冊分の面置きスペースを使わせていただいています。
この書店では、入り口に4冊分のスペース。ポップ付きですが黒い別バージョンですね。手が込んでいます。
この店では面置き。
この店も面置き。畏れ多くも鈴木会長の隣です。
この店も面置き。あのベストセラーのFreeやShareと一緒です。
この店では、こんな3Dバージョンのポップも作って、置いて下さいました。出版社の営業ご担当のご努力に、ただただ頭が下がる思いです。
Amazonでも配送が始まりました。そろそろお手元に届いている方も、多いかと思います。
感想をブログに書いていただいたり、Twitterでつぶやいていただく際には、ハッシュタグ#1000yencolaを付けていただくと、Togetterのアーカイブで取り込むことができます。ご協力いただけるとありがたく思います。
「100円のコーラを1000円で売る方法」が、中経出版様から自宅に届きました。
ピカピカの表紙がまぶしいですね。
こちらは、裏表紙です。
アマゾンでは予約を開始していますが、まだ表紙画像や本書概要は掲載されていないようです。
11/26発売と思っていましたが、アマゾンでは発売日が11/29(火)になっていますね。あと1週間後です。
今週末の11/26に「100円のコーラを1000円で売る方法」が出ますが、この数週間、その次の本の企画を考え始めています。
私の場合、編集者の方のアドバイスをいただきながら、以下の作業を繰り返して、流れを考えていきます。
(1) 材料を集める
(2) 材料に基づき、個別のストーリーを部品として作ってみる
(3) 個別ストーリーをまとめる。
(→凸凹状態で、ストーリーの体をなしていない)
(4) 再度、全体を見直す。ヒカリモノが何か考えてみる
(5) 本当に言いたいことが何か、シンプルなメッセージにまとめる
(6) (5)に沿ったストーリーを再度組み立ててみる
「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」の場合は、これがものすごくスムーズに行きました。
「100円のコーラを1000円で売る方法」の場合も、執筆には時間をかけましたが、その前段階となるこの基本ストーリー作成は結構早くできました。
このように状況次第で、スムーズに行くこともありますが、なかなかまとまらないこともあります。こんな時は、数日あるいは1週間程度放っておいて一度忘れて、再度フレッシュな頭で考えてみます。
ということで、次回作は結構試行錯誤していますが、ここ数日で少し進んだ感じ。なんとか今月中には目処を付けたいところです。
11月26日発売予定の「100円のコーラを1000円で売る方法」〔中経出版)は、私にとって5冊目の本になります。
2008年に初めて自費出版で出版した時はとても大変でしたが、最近はペースが上がり、今年1年間で3冊の本を出版しています。
一方で、ブログも2009年11月30日から毎日書き続け、もうすぐ丸二年。
改めて、なんで自分がこんなに本やブログを書くのか?
「結局好きだから」なのですが、もう少し深掘りして考えてみました。
私は昔から何か表現することが大好きでした。小学校で一番好きな科目は図工の時間。
大学に入って工学部に進みましたが、実際にはカメラをいつも持って写真ばかり撮っていました。30歳直前まで本気で写真家になろうと考えていました。
しかし、20代後半になって、プロの写真家の方々と知り合いになり、プロの現実、つまり食うのが大変で、しかも多忙で自分の写真が撮れていない人も多いことが分かりました。
ここで考えたのは、「自分は写真で自己表現をしたい」のであって、「写真で食いたい」のではない、ということ。
そして、30歳になった時には、生活の手段である仕事と、自己表現の写真を分けて考えるようになりました。
38歳になって、社会人大学院の多摩大学大学院に入りました。そこで、田坂広志先生と出会いました。2年間師事をし、修了後もご指導をいただきながら、分かったことは、「仕事もアートである」ということ。
ところで、アートとは何でしょうか?
林容子さんの著書「進化するアートマネージメント」によると、「欧米においてアートは個人の考えや個性を表現する重要な媒体であり、精神を解放し、自由にしていくもの」であり、「最近の傾向として、作品を商品化せず、真に自分の創作活動を行いたいがために、あえて一般の職業に就き、作品の創作・発表をする人が増えている」としています。
また、現代アーティストである村上隆さんの著書「芸術起業論」によると、「アートでは、文脈(=コンテキスト)の構築が重要」(つまり、この世の中での事象の中で、自分の芸術をどのように関連付けて考えるか、という論理構築力)としています。
このような経緯で、「仕事を通じ、ビジネスの枠組みの中で、自己表現していくビジネスパーソンこそ、アーティストそのものではないか?」と考えるようになりました。
それまで写真を通じてしか自己表現できない、と考えていたのですが、観点を変えると、仕事でも自己表現できるのですよね。
そしてコンテキストの構築をすることで、さらに自己表現を高めることができる。
改めて考えてみると、私にとってそのコンテキストを構築する作業が、本を書くことなのかな、と思います。つまり本を書くことで、私にとって仕事を通じて学んだことを体系化し、自分なりの解釈で自己表現しているのです。
もちろん本には「読者」という顧客がいます。だから、「自己表現」とは言っても、読者が満足することが大前提。しかしそれは、アートの世界でも同じことですね。
ところで私の場合、自分が持っているマーケティングの知識の95%は、仕事で学んだこと(+学んだことの本による裏付け)です。教室などの座学で学んだことは、おそらく5%程度です。会社の仕事でしか学べないことって、多いのですよね。
実際、どんなにいい会社であっても、仕事で矛盾に出会うことは非常に多いのです。私たちビジネスパーソンは、この矛盾にどのように向き合うかが、日々問われている訳です。
このような矛盾に直面して悩んで怒り、会社が終わって飲みに行って、仲間内で愚痴るのも、確かにアリかもしれません。
しかし一方で、そのような矛盾から学ぶことも多いはず。
それならば、いっそのこと、その矛盾に対する怒りを昇華し、客観視して解決策を考え、学びとして社会に発信してみる。つまり、エゴを小さくまとめず、大きくして社会に拡げる。
これって、現場で悪戦苦闘しているビジネスパーソンしかできないことなのですよね。仕事の現場にいない大学の先生やジャーナリストは体験できないことです。
そして、このような経験を、コンテキストを構築して表現してみる。
私の場合、この作業が本の執筆なのだと思います。
間もなく出版する「100円のコーラを1000円で売る方法」も、会社員として長年仕事をしてきて、感じていた矛盾について書きました。
それは「顧客中心主義」と「顧客絶対主義」の違いです。似ているようで、実は両者は全く違います。
古き良き時代を知っている先輩から「いいか、お客さんの言うことには、絶対『ノー』と言っちゃだめだぞ」と言われて、違和感と葛藤を感じた方もおられるのではないでしょうか?
その葛藤が、本書のテーマです。
おそらく、私が会社勤めだからこそ、現場の経験や学びをマーケティング理論に当てはめて消化できた部分も多かったのではないか、と思います。
このように考えると、今回の本も、私にとって、写真展や演奏会などと同様、大切な自己表現の一つなのかもしれません。
発売は11月26日。あと10日です。
当ブログで何回かご紹介してきた新刊ですが、11月26日に中経出版様より出版させていただくことが決まりました。
「100円のコーラを1000円で売る方法」という本です。
表紙はこんな感じ。
「マーケティングが分かる10の物語」と書いているように、ストーリー仕立てです。
コトラーからブルーオーシャン、キャズム理論まで、マーケティングの基本はこの1冊で学べるようにしました。
下記は表紙の見返しにも引用した、あとがきからの抜粋。本書の狙いがまとまっています。
顧客が言うことは何でも引き受ける」という日本人の勤勉さは、高度成長期を通じて無類の強さを発揮しました。しかし、それは同時に過当競争を生み出し、差別化ポイントを失わせ、「高品質なのに低収益」というアイロニカルな矛盾を生み出しています。
本書のテーマ「顧客中心主義」とは、「顧客に振り回される」ということではなく、「顧客の課題に対して、自社ならではの価値を徹底的に考え、提供する」ということなのです。
本書に対して、今後Twitterで寄せられたご意見も紹介していきたいと思います。そこで、Twitterのハッシュタグは#1000yencolaにしました。もしよろしければハッシュタグを付けていただければありがたく思います。
Togetterで順次アーカイブしていきます。こんな感じで。
本書は、オルタナブロガーの大木さんのご仲介なしには実現できませんでした。感謝です。
他にも様々な方々のご厚意・ご協力・ご支援がありました。本当にありがとうございました。
表紙をよく見ていただくと、気がつく方もおられるかもしれませんが、本書は色々な裏話満載です。
当ブログでこれから紹介していきたいと思います。
本を書いていて思うのですが、もしパソコンとワープロがなかったら、私が仕事を続けながら本を書くのは、かなり難しかったのではないかと思います。
ワープロが一般化していなかった一昔前、本を書く人(=作家の先生方)は、原稿用紙にペンで原稿を書いていました。
思い起こせば、文章を原稿用紙に書く、というのは、昔は当たり前でした。でも、いきなり原稿用紙に書くのはなかなか難しいのですよね。
私も小学生の時は、国語の作文の時間に、原稿用紙に向かって鉛筆で書いていました。
私は、大学4年生の卒業論文も手書きでした。工学部だったので原稿用紙ではなくレポート用紙に書きましたが、これも何回か下書きし、骨子と細部を決めてから清書しました。今は死語となっている「清書」というプロセスが、文章を仕上げる最後に必ずあったのですよね。
考えてみると、ついこの前まで、長い文章を書くというだけで、かなり大変な作業だったのですね。
パソコンで日本語が使えるようになったのが1980年代前半。
私は1984年に新卒で日本IBMに入社しました。当時日本IBMは、「マルチステーション5550」という製品を出していました。いわゆる業務用パソコンです。CPUは8086 (8MHz)で、メモリーは通常で256KB(MBではありません)、ハードディスクなしフロッピーディスク駆動という仕様でしたが、1台100万円以上しました。高価なので、当時でも会社では数人に1台しか割り当てがありませんでした。
私はこの時に初めて「ワープロ」というものを体験したのですが、大きな衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。
何がすごいって、「書き直し不要で、清書しなくてよい!」ということ。
考えながら書いて、いったん書いた文章を自由に修正したり、文章丸ごと場所を入れ替えることができる、という現在の私たちが当たり前にやっていることが、当時、手書きで文章を書く経験しかなかった自分にとっては衝撃でした。
ワープロは、「文章制作ソフト」ではありますが、同時に「思考支援ツール」でもある、と思いました。
考えてみると、昔本を書いていた作家の先生方は、構想を立てた後は、最初から原稿用紙にスラスラと文章を書いていた方が多いようです。中には1日で原稿用紙数十枚も継続的に書く流行作家もいました。公開されている昔の作家の方々の原稿用紙を見ると、確かに手直しもしていますが、構成を大きく変えるほどではありません。
ストーリーを構成できる構成力と、それをそのまま文章にできる力があったからこそ、このようなことが可能なのですね。
ですので、ワープロがなかった一昔前までは、本を書く能力というのは、かなり特殊な技能だったのではないかと思います。
今の私は、文章化する前の段階のアイデアこそ紙に手書きで図を書くこともありますが、ほとんどの場合は大まかな文章をテキストエディターでドラフトしてから細かく何回も修正する、というスタイルで書いています。ワープロ(あるいはテキストエディター)がなかったら、たぶん文章はほとんど書けません。
また、ノートパソコンのおかげで、電車の中や外出先などでも、割とスムーズに文章を書くことができます。ブログや過去書いた文章なども、簡単に探し出して再利用できるのもありがたいですね。
一昔前だったら日常的に勤務先の仕事以外では文章を書く機会はほとんどなかったであろう私のようなビジネスパーソンが、ブログを書いたり本を書いたりできるのも、ITのおかげです。
ありがたい時代だと改めて思います。
2011/9/8の日本経済新聞の記事『「アラブの春」の社会的背景、エマニュエル・トッド氏――識字率上昇、個人が自律』で、フランスの歴史人口学者エマニュエル・トッド氏が以下のように語っておられます。
—(以下、引用)—
…トッド氏は日本経済新聞に対し、中東・北アフリカの民主化運動「アラブの春」について、識字率の上昇などから必然的に発生した社会の変革との見方を示した。主なやりとりは以下の通り。
….識字率上昇と出生率の低下に伴い社会では個人の自律性や政治への意識が高まる。これは17世紀の英国の清教徒革命やフランス革命など西洋社会で起きた民主化のプロセスと同じ流れの中にある
….特にチュニジアでは識字率が9割を超え、出生率はアラブ圏で最小の2人と、フランスと同じ水準になっていた。アラブ圏に多いいとこ同士の結婚(内婚)という閉ざされた風習は社会変革の阻害要因だが、チュニジアの場合、内婚率も若い世代で低下していた。チュニジアでまず革命が起きたことに驚きはない
—(以上、引用)—
日本にいるとあまり意識できませんが、多くの国では識字率は必ずしも100%ではありません。
25年前、米国人に「(障害者を除くと)日本の識字率はほぼ100%」と話したことがあります。当時、「他の国ではあり得ない」と驚かれました。
文字を読み書きできることで、知識を吸収したり、自分の意見を表明することが出来るようになります。
当たり前に思えますが、実はこの当たり前のことが、世界の多くの国で出来ていません。
その理由は貧困であったり、封建的な社会における「女性は文字を読めなくてもよい」という女性差別だったりします。(例えば、この識字率調査の数字は信頼性は低いようですが、それでも同一国内で男女の比率を比較するとかなり差がある国も多いことがわかります)
この記事を読んで、発展途上国の子供達に対する学習支援の意義が、改めてよく理解出来ました。
ちょうど昨晩のTVのニュース番組で、9.11のテロで息子さんを亡くされた方が、アフガニスタンで子供達が「悪いのは米国だ。米国が憎い」と言っているのに直面して、「勉強したいという子供達に明りを提供する」という活動をなさっている様子が、放映されていました。
また、ある社会起業家を特集したTV番組で、発展途上国で夫から虐待を受けていた女性が、字を学んで起業し活き活きと活躍している様子も見たことがあります。
学ぶことで、個人や社会がより豊かになり、民主化し、成熟した社会になっていく、ということなのだな、と再認識しました。
「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」 でも書きましたように、私は朝5時20分に起きて、会社に7時に到着しています。
こんな私ですが、昔からかなりの低血圧です。
どの位かと言うと、20代の頃から現在まで、最高95/最低65位。常にほぼ一定です。
確かに朝起きるのはなかなか辛いものがあったりしますが、「低血圧だから朝、起きるのが辛い」と感じたことはあまりありません。
朝起きるのが辛いのは、誰でも、そして何時に起きても、同じだと思います。
しかし、実際には、低血圧に関わる症状への対策として早寝早起きを推奨しているケースも多いようです。(詳しくは、当エントリーのコメント欄を参照ください)
「低血圧だから早起きできない」ではなく、「低血圧だから早く起きるように」したいものだ、というのは、もしかしたら、「もっと寝ていたい」という自分に対する様々な理由付けの一つなのかなぁ、と思ったりします。
低血圧のことは、本に書いていなかったのですが、本を出した後に話題になることがよくあるので、ブログに書いてみました。
【変更記録】 2011/9/10 19:35 赤字部分の記述を変更しました
「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」の編集を担当いただいた清水さん、田中さん、コラムを執筆くださった大木さん、坂本さん、永井千佳さんで、昨晩、恵比寿のフレンチ「マッシュルーム」にて出版お疲れ様会を行いました。
清水さんは、今年の4月に、この本の企画を情熱を持って立ち上げてくだいました。節電の夏になる→既に始まっていた朝ブームがさらに加速する、との清水さんの読みが、まさに的中です。
ストーリーや書き方をコーチングして下さり、さらに私の粗い原稿を、読者視点で読みやすい読み物に仕上げてくださったのが、編集の田中さんでした。今回、編集者の力の凄さを実感できました。
大木さん、坂本さん、永井千佳さんは、ご多忙の中、コラム執筆をご快諾くださいました、おかげで、本書も視点が多様化して、中身の厚みが増したと思います。
他にも、色々な人たちに本書は支えていただいているのですね。ありがたいことです。
奇しくも、2日前の8月30日に、3回目の増刷(第4刷)が決まりました。7月16日の出版から1ヶ月半で合計17000冊。
ということで、美味しい料理とワインのマリアージュを楽しみながら、会は大いに盛り上がりました。
最後のチーズとワインの組合わせの美味しかったこと。
皆様と、美味しい料理+ワインをご提供くださったマッシュルームさんに感謝です。
「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」と、誠Biz.IDの連載「朝シフト仕事術」には、おかげさまでTwitter、ブログ、はてぶ等で非常にありがたい励ましのお言葉をいただいております。この場をお借りして、感謝申し上げます。
また一方で、様々なご質問もいただいております。
そこでネット等で様々ないただいたご質問に対する回答編を、誠Biz.IDで掲載いただきました。
この記事では、下記の質問にお答えする内容になっています。
質問1:「朝シフト仕事術」って、残業時間を朝に回しているだけじゃないんでしょうか?
質問2:本当に朝6倍になるんですか? 言い過ぎではないんでしょうか?
質問3:「朝活」ってよく言われますが、体のいい残業代圧縮なのでは?
質問4:偉い人だから使える時間の使い方なのではないでしょうか?
質問5:日本の職場は、よくも悪くも仕事の相互依存度が高いので「朝シフト」は難しい気がします
質問6:朝シフト仕事術は、会社が残業禁止にしないと無理だと思います
「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」にも掲載していない内容ですので、ご興味のある方は是非ご一読を。
「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」のTwitterやブログでの反応を、こまめにチェックしています。
意外と多いのが、「従来の朝活本を見ても、今ひとつ早起きのモチベーションが沸かなかったが、この本を見てやる気になった。早速、朝シフト仕事術を実施している」というもの。
・私自身が、普通のビジネスパーソンであること
・私も昔、残業自慢をしていて、朝寝坊で、飲み会で午前様が多かったこと
・そんな私が、朝シフトで残業しなくなり、ライフワークも充実できるようになったこと
・その方法論を、会社勤めをしながら日々実践できるような形で具体的に書いていること
あたりが、皆さんから共感をいただき、実際に朝シフトを実践して下さっている理由なのかな、と思ったりします。
先週・今週と、次回作を執筆中ですが、「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」を書いた今年のGWと同様、このお盆休みも、朝6時に起きて、朝食を食べてから夕方まで本を書いています。
なんとか最初の原稿の目処がついたところで、最後の仕上げに入っています。
やはり、朝の力は偉大です。
朝シフトは最初は慣れずに大変かもしれませんが、1-2週間もすると身体も慣れてきます。とりあえず、最初の1-2週間乗り切ることを目標にすると、その後は長続きすると思います。
7/22に続いて、本日2011/8/09の日本経済新聞一面の広告に、「3時間の残業を朝30分で片づける仕事術」の広告を掲載して頂きました。今回も三段八つ切広告です。
前回の広告は、本書のコラムも執筆して下さった大木さんの「社員が出社しなくても仕事が止らない会社のつくりかた」のお隣に掲載いただきました。(なお、コラムは大木さんのほかにも、坂本さん、永井千佳さんにも執筆していただいています)
今回の広告は、松山真之助さんの「30分の朝読書で人生は変わる」のお隣に掲載です。
「新しい働き方の提案」「朝シフト」というテーマで、中経出版さんは7月だけでこれだけの本を世の中に出されていることになります。そして、これらは震災直後の3-4月に仕込んでいる訳です。
こうして改めてみると、中経出版さんは、書籍を単品で企画するだけではなく、世の中のPEST (政治的(P=political)、経済的(E=economic)、社会的(S=social)、技術的(T=tchnological)な外部環境)を考慮し、書籍ポートフォリオ群も踏まえた上で、戦略を立てて、書籍の企画なさっていることがよく分かりますね。
このような企画の上で、ご縁あって本書を書く機会をいただけたことに感謝です。
怒濤の勢いです。
7/13(水) 誠Biz.ID連載第1回 「朝から逆算して1日を丸ごと前倒しする」
7/14(木) 誠Biz.ID連載第2回 「3時間前倒しするだけ――早起きをさまたげる3つの誘惑」
7/15(金) 誠Biz.ID連載第3回 「朝は奇跡を起こす! いいじゃんネットの坂本史郎代表取締役の場合」
7/19(火) 誠Biz.ID連載第4回 「生産性を6倍上げる“朝”は未開拓の資源だった!」
7/20(水) 誠Biz.ID連載第5回「朝シフトに目覚めるまで――過去の24時間の使い方」
7/27(水) 誠Biz.ID連載第6回 「残業は減らせない」のウソ」
7/29(金) 三省堂神保町本店様で7/18~24週間ビジネス書ベスト6位に
8/01(月) 松山真之助さんのメルマガWebook of the Dayで紹介いただく
8/02(火) 誠Biz.ID連載 「その残業、本当に必要ですか?」
8/02(火) 発売16日目で2回目の増刷(三刷)決定。累計15,000部に。
こうして改めて活動を眺めてみると、これらの活動は、中経出版様、アイティメディア様、各書店様、松山真之助さんやジェイカレッジの皆様、等々、実に多くの方々に支えられていることがよく分かります。
そもそもこの本自体、中経出版・編集ご担当の方が情熱を持って立ち上げて、編集の達人の田中さんからのアドバイスと手厚いご支援をいただき、さらに坂本さん・大木さん・永井千佳さんがご多忙な中コラムを執筆下さったことでコンテンツの厚みを増やすことが出来、初めて世に出た本です。
読者の方々からも、ブログやTwitter、Facebookで感想をいただいています。
本当にありがたいことで、感謝です。
おかげさまで、一昨日の8月2日、発売16日目にして二度目の増刷(3刷)決定が決定しました。
初版7,000部、2刷目(発売6日目決定)が2,000部、3刷目(発売16日目決定)が6,000部なので、合計15,000部が世の中に出ることになります。
8月1日には、松山真之助さんの「Webook of the Day」でも紹介いただきました。
大変ありがたいことです。
三省堂神保町本店様で、7/18~7/24の週間ビジネス書ベスト10の6位になりました。→リンク
畏れ多くも、「スティーブ・ジョブズ驚異のイノベーション」の上です。(大汗)
発売10日が過ぎたこともあり、ブログでの書評も増えてきました。
■「書籍『残業3時間を朝30分で片づける仕事術』」(柴田 芳樹様、7/22)
抜粋コメント「私自身は、過去10年間は会社に行く前に翻訳をしたり、雑誌の記事や自分の本の執筆と行ってきましたが、時々言われるのが「ストイックによくやれますね」という言葉です。でも、実際には、この本に書かれているように、生活の時間帯を早朝にシフトしているだけです。」
抜粋コメント「時間をシフトするということだけでなく、効率的仕事術や朝の勉強会の始め方についても紹介されている。最後に朝シフトが目的になってはダメだとも。納得」
■「今年144冊目『残業3時間を朝30分で片づける仕事術』」(☆ビジネス書読みあさり☆、7/29)
抜粋コメント「朝や午前中の時間の有用性はもはや言うまでもありませんが、その大きな理由のひとつとして、突発的な出来事・トラブルを未然に防ぐための考える準備ができるということが挙げられると思います。ムダな稼動を生まない習慣を本書から身につけましょう」
■「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」(Three wise men of Gotham 07-11, 7/29)
抜粋コメント「早く終わらない仕事は、きっと何か問題があるはず。そこに注力すべき。
多分これがPDCAを早く、沢山回すということだろうし、仕組み化を進めることやと思う。ちょっと、点と点がつながった感じ。」
■「残業3時間を朝30分で片づける仕事術②」(Three wise men of Gotham 07-11, 7/29)
抜粋コメント「朝早く会社に行くことで、働く時間は足し引き3時間短くする。その3時間を1時間づつ、睡眠時間、家族と過ごす時間、その他の時間に配分する。これが俺の目指す姿やけど、現状をまとめててびっくり。
俺1日15時間も働いてたのか…。ちょっと引いたわ。そら勉強や食事に割く時間あるかい。」
また、啓文堂書店・神田駅前店スタッフの方からのおすすめでも紹介いただいています。
抜粋コメント「『そりゃあ出来るものなら朝シフトに切り替えたいけど・・・何から変えていけば?』という方のために、以下の3点についても非常にわかりやすく書かれています。
・朝シフト実現のための環境作り
・朝シフトにしてからの時間配分、仕事の優先順位
・朝シフト継続のための毎日の習慣
仕事やプライベートをより充実したものとするきっかけに、ぜひ。」
Twitterでのつぶやきも集めてみました。誠Biz.IDの連載のおかげもあって、反響が大きいですね。
ご紹介下さった皆様、ありがとうございました!
以前ブログでお知らせしましたように、7/25(月)に、松山しんのすけさんが校長を務めておられるジェイカレッジで、講演会「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」を行わせていただきました。
参加費5000円にも関わらず、参加人数なんと80名。
写真は講演の様子です。野村不動産天王洲ビル(旧JALビル)2Fウィングホール が満席でした。
アンケート回収は68名。参加者の意識が高いとアンケート回収率が高くなります。有料セミナーでこれは凄いことだと思います。
新著「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」から、特にキモの部分を抜粋して紹介させていただきました。
講演は当初1時間を予定していましたが、参加された80名の方々の素晴らしい集中力に影響されてか、1時間半もお話しさせていただきました。
質疑応答も活発で多岐にわたり、30分程お話ししたでしょうか?無事、大役を果たすことができ、ひとまずほっとしております。
このような機会を与えて下さった松山さんと、ジェイカレッジの皆様に、感謝です。
ちなみに、写真にありますように、松山さんも同じタイミングで「30分の朝読書で人生は変わる」という本を出されています。時代は「朝30分」がキーワードですね。
講演会にはアイティメディア様も取材に来られていました。そのうち取材記事もアップされることと思います。
今後プライベートの活動として、講演のご依頼がありましたら、お引き受けしていきたいと思います。
本書の講演を希望される方がおられましたら、お気軽にお声掛け下さい。こちらからご連絡を下されば、折り返しご連絡いたします。
*** 2011/7/23 11:20AM 本のタイトルを間違ったので(大汗)、表題と本文を修正 *****
7/16に発売を開始したばかりの「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」ですが、発売6日目の昨日、早くも増刷決定です!
確かに、多くの書店でも沢山置いて下さっていますし、実際、出版社の方からは、販売状況も好調というお話しを伺っています。
日経一面広告のおかげで、アマゾンでも500位近辺を維持しています。
誠Biz.IDでも、昨日時点でアクセスベスト10の中、なんと上位半分の5件が本書の抜粋連載記事でした。
#6 朝は奇跡を起こす! いいじゃんネットの坂本史郎代表取締役の場合
Twitterの反応も、とても好評です。
本書は、コラムにオルタナブロガーの坂本さん、大木さん、永井千佳さんも執筆して下さっていることもあって、しっかりした内容があるものになっています。
皆さんのおかげですね。本当にありがたいことです。
本日2011/7/22の日本経済新聞一面の広告に、「3時間の残業を朝30分で片づける仕事術」の広告を掲載して頂きました。三段八つ切広告です。
なんと、ブロガーの大木さんの「社員が出社しなくても仕事が止らない会社のつくりかた」の隣です。実はこちらの本も、あとがきに私の名前を紹介して下さっています。
嬉しいですね-。
昨日、仕事はお休みをいただいて、外出していたので、書店巡りをしました。
ちょうど昨日から『残業3時間を朝30分で片づける仕事術』が各書店に並び始めていました。新刊ということもあって、どこも平積みでした。
■渋谷Book1st
なんと、入り口正面にあるビジネス新刊話題書の棚に置かれてました。POPつきです。感謝!
ちなみに、Popには、「そんなに難しいことは書いていないです。だから実践しやすい。6倍の生産性向上が眉唾だと思うのなら、是非1週間試して下さい」と書いています。書店の方が、ちゃんと読んで下さっているのですね。
■二子玉川・玉川高島屋の紀伊國屋書店
■渋谷・啓文堂
■渋谷・東急プラザ紀伊國屋
■東急たまプラーザ・有隣堂
また、同僚からは、「出張帰りに立ち寄った京都駅構内書店に置いてあったので購入した」、とのことでした。(ありがとうございました!)
昨日立ち寄った主な書店には、全て置いていました。
本書にご興味のある方は、お近くの書店で確認してみていただければと思います。
■おかげさまで、昨日販売開始になりました。アマゾンでも販売開始になっています。→リンク
昨日、近所の書店と東銀座の書店を見たら、まだ本書は置いていませんでした。徐々においていただけるのではないかと思います。
■誠Biz.IDで、1回目・2回目に続いて、3回目「朝シフトに目覚めるまで――過去の24時間の使い方」が掲載されました。
当連載では、Twitterやはてぶで様々なコメントをいただいています。ありがとうございました。1回目・2回目の問題提起に対して様々なご意見をいただきましたが、今後は徐々にそれらにお答えする形になります。
合計12回程度の連載になる予定です。
■7月19日(火)の日本経済新聞朝刊1面下に、なんと本書の広告が掲載される予定です。掲載されましたらまたご紹介させていただきます。
■7月25日(月) 19:00にジェイカレッジで開催される出版記念講演は、定員70名に対して、おかげさまで59名のお申込みをいただいております。こんなに沢山のお申込みをいただき、ありがとうございます。
■本書の目次は次の通りです。誠Biz.IDでは、現時点でプロローグの3つを抜粋していただいた、ということですね。
プロローグ 私が早起きに目覚めた理由
1 その残業、本当に必要ですか? →誠Biz.ID #1連載
2 「残業は減らせない」のウソ →誠Biz.ID #2連載
3 朝シフトに目覚めるまで--過去の24時間の使い方 →誠Biz.ID #3連載
4 朝は未開拓の資源だった!
コラム 朝は奇跡を起こす! 坂本史郎さん
<パート1 朝30分の仕事術>
第1章 朝シフトを実現するための環境づくり
1 朝シフトはコツさえつかめば誰でもできる
2 朝シフトを阻む3つの誘惑
3 朝から逆算して1日を丸ごと前倒しする
4 周囲の目を気にせず定時退社するコツ
5 家族のサポートがあれば早起きも苦にならない
コラム 夫を早朝派にすると、妻にもこんなにいいことが! 永井千佳さん
第2章 朝シフトのため1日の時間配分を見直す
1 時間ポートフォリオで最大の効果を生む
2 どの時間帯に何をすべきか?--時間ポートフォリオの実践
3 思いつきは即記録する。それが忘れないコツ
コラム 朝はポジティブに、夜は人脈づくりに 大木豊成さん
第3章 仕事の順番は何よりも優先順位が大事
1 今やるべき仕事をはっきりさせる
2 他人依存度の高い仕事を優先する
3 その日やるべきことをリストアップする
4 やってはいけない仕事はやらない
第4章 時短のためのコミュニケーション術
1 コミュニケーション不足がトラブルを生む
2 コミュニケーションの目的を決める
3 相手に合わせて説明のしかたを変える
4 一方通行で終わらせず、必ず相手に確認する
5 ビジネス文書は読まれないのが当たり前
第5章 朝シフトを続けるための毎日の習慣
1 小さな積み重ねが大きな変化を生む
2 何事も1万時間続ければ本物になる
3 PDCAサイクルで失敗を成長の糧に
4 完璧な計画よりも動きながら修正する
5 「すべての責任は自分にある」と考えてみる
6 休むことも大切な仕事
<パート2 朝時間で広がるライフワークと仲間たち?
第1章 朝シフトで豊かな人生を送る
1 仕事だけが人生ではない!
2 年間ポートフォリオを考える
3 朝シフトで広がるライフワーク
4 細切れ時間をライフワークの充実に充てる
第2章 朝シフトによって仲間が増える
1 日本一朝が早い「朝カフェ次世代研究会」
2 「朝カフェ次世代研究会」はこうして始まった
あとがき--私たちビジネスパーソンが、新しい日本を創る
巻末付録 「朝カフェ次世代研究会」のつくり方
これからも折を見て色々とご紹介していきますので、よろしくお願いいたします。
間もなく出版される新著「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」の抜粋記事を、一昨日から誠Biz.IDで連載を開始していただきました。
■7月13日掲載 「その残業、本当に必要ですか?」
■7月14日掲載 「「残業は減らせない」のウソ」
本記事について、Twitterやはてブで様々なコメントを頂いています。
大きく分けると
1.残業ばかりしているのは、おかしい
2.残業なんて、なくせる訳ない
という意見に大別されるようです。
本書はもともと1.の問題意識を持って書きましたが、私も昔は2.の考え方でした。
仕事は沢山ある、人数は全然いない→だから無理
ということなのですが、そもそも昔から仕事というものは沢山あるものですし、それをこなす人数も少ないというのが、世の中では普通です。
ともすると私達は、「自分だけ特別に仕事が多い」と思い勝ちです。しかし決してそんなことはなく、実は誰もが皆、沢山の仕事を抱えているのですよね。
だからこそ、高い生産性でいい仕事を行うことが必要ですし、それを実現するために、仕事の効率化を高める仕組みを作っていく必要があると思います。
具体的な方法について連載の中で順次ご紹介していきます。お楽しみに。
最近、新著ネタばかりで恐縮です。
「3時間の残業を朝30分で片づける仕事術」ですが、本日、印刷会社から自宅にとどきました。
本を出すのは4冊目ですが、いつも新著が入っている包みを空けるのは、ドキドキします。
映画『バック・トゥー・ザ・フュチャー』の最後で、主人公のマーティが過去から未来へ戻ってきたら、主人公の父親が作家になっていて、段ボールに入った新刊が送られてくるシーンがありました。
この感激は、何冊出しても、いつも変わらないですね。
今日はアマゾンでも本の画像が表示されるようになりましたし、アマゾンの著者ページでも本書を追加させていただきました。
一昨日ご紹介した、ジェイカレッジでの講演も、ご案内1日後の昨晩の時点で、35名の方々にお申込みいただきました。こちらも感謝。
松山しんのすけさんのジェイカレッジ65で講演が決まりました。
■タイトル: 永井孝尚さんに聞く 「3時間の残業を朝30分で片づける仕事術」
■日時: 2011年7月25日(月)19:00~
■場所: 野村不動産天王洲ビル(旧JALビル)2Fウィングホール
■会費: 5000円(一般)
■定員: 70名(先着順)
詳細とお申込みはこちらです。
ジェイカレッジでお話しさせていただけるのは、大変光栄です。
満員だと70名の方々にお話しすることになります。
今日からちょうど2週間後ですので、この週末で一通り資料を作成完了したところです。
これからチューンアップしていって、当日を迎えたいと思っております。
既にご紹介しましたように、今年2冊目の本が7月20日に発売予定ですが、現在今年3冊目の本を書き始めています。
企画は既に4月に通っていたのですが、「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」の7月出版が最優先だったことと、しばらく仕事が山場をむかえており、本2冊の同時執筆は難しかったことから、「朝30分」が落ち着くまで、執筆を待っていただいていました。
企画段階でほぼあらすじは出来上がっているのですが、実際に書くとなると細かいレベルでデザインを詰める必要があります。これから1ヶ月ほど、時間を見つけてアイディア出しが続くことになりそうです。
実際の執筆は8月のお盆休みになります。
考えてみれば、今年3月末に出版した「バリュープロポジション戦略50の作法」は、昨年のお盆休み2週間+秋休み+正月休み(これは現在作成中の英語版のため)をフルに使って書きました。
今年7月20日出版の「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」は、今年のGW休みをフルに使いました。
この1年間の休みは、ほとんど本の執筆ばかりですね。でも、そんな休みは結構いい気分転換にもなっています。
尚、ある方のご協力をいただいて、「バリュープロポジション戦略50の作法」の英語版も並行して進んでいます。こちらもそのうちご紹介できればと思っております。
既に何回かご紹介してますが、発表できる段階になりましたので、当ブログで正式に紹介させていただきます。
7月20日に中経出版様から、「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」(仮題)という本を出版します。
3月30日に「バリュープロポジション戦略50の作法」を出しましたので、今年2冊目、私自身4冊目の本になります。
深夜まで残業しても、なかなか生産性が高い仕事はできません。むしろ朝早く来て仕事をかたづけると、短い時間で高品質の仕事ができます。そして、朝シフトは実はとっても簡単ですし、楽ですし、人生も楽しくなります。
そこで本書では、朝シフトのメリット、朝シフトを実現するためのノウハウ、さらに朝シフトして朝の生産性を6倍にする仕事術をご紹介しています。
朝カフェ次世代研究会もご紹介し、さらにどのようにすれば朝カフェ次世代研究会のような朝活勉強会を作れるのか、そのノウハウも公開しました。
「仲間で朝活勉強会を主宰したい」という方も多くおられますので、ご参考になれば嬉しく思います。
また、本書では朝シフトを実践しておられるオルタナブロガーの坂本さん、大木さん、永井千佳さんにもコラムを執筆いただきました。永井個人だけでなく、より幅広い視点で朝シフトを考えることができるようになっています。
本書は、震災直後の4月に中経出版様からお話しをいただき、案を作り、4月末に企画会議が通りました。
ただ、問題は5月は仕事がかなり詰まっており、平日は朝も夜も執筆は難しい状況でした。
そこで、主にGW休暇と週末の合計11日間の休日を使い、早朝から夕方まで集中して書き上げました。
図らずも本書の「朝30分の仕事術」を実践して執筆しました。
朝の生産性は本当に6倍なのですね。実感です。
ただ5月は、GWを含めてゆっくり休める日が1日か2日しかありませんでしたが。
4週間後、書店店頭に並ぶ予定です。
5月5日と、5月21日に当ブログでご紹介した仕事術の本ですが、原稿が完成しました。
今回の本は、こんなスケジュールで仕上げました。
4月06日(水) 夜、編集の方と第1回目打合せ。アイディア出し
4月13日(水) 目次案ドラフト第一版作成。メールで議論
4月19日(火) 目次案ドラフト第二版作成。夜に電話で打合せ
4月20日(水) 目次案ドラフト第三版作成。打合せ結果を反映
4月28日(木) 出版社の企画会議を通過。正式に企画化
5月02日(月) GW休み。編集の方と第2回目打合せ。コンテンツ合意。執筆開始
5月08日(日) ドラフト第一版完成 (執筆は5/2-8の7日間)
5月15日(日) ドラフト第二版完成 (執筆は5/15の1日間)
5月17日(火) 編集の方のコメント
5月22日(日) ドラフト第三版完成 (執筆は5/20-22の3日間)
5月23日(月) 編集の方、内容確認。完成原稿に
ということで、今回は企画準備から1ヶ月半、執筆開始から22日間で原稿が完成しました。
GW明けの平日は、仕事が山場だったり、朝や夜に予定が入ったりしていて、執筆の時間は取れません。
ただGW休みがあったために、22日間中、11日間フルに早朝から夕方まで執筆に集中できたのは本当に助かりました。(有給休暇は5/2, 5/6, 5/20の3日間。あとは土日祝日で執筆)
何よりも、編集の方の存在がこれほど心強いとは、….2009年に出版社から本を出版した時にも感じましたが、今回改めて再認識です。
今まで個人出版で2冊出しましたが、自分で自分の原稿を客観的に見るのはなかなか難しいのですよね。それを直すために、どうしても「寝かせる」必要があり、時間がかかってしまいます。
ですので、今回は編集の方から的確なアドバイスをいただいて、客観的にどのように改善すればよいかが把握でき、本当に助かりました。(ちなみに、今年個人出版した「バリュープロポジション戦略50の心得」は、ネットで多くの方々にご意見をいただき、反映しました。これでとても助かりました)
この後、ゲラのチェックなどを行います。
実は、原稿完成後の編集って、結構細かい作業があるのですよね。言葉の使い方を統一したり(記者ハンドブック準拠が多いようですが)、各章の整合性を取ったり、ページの割り付けをしたり、本のデザインをしたり….。
個人出版でこの辺りの大変さ、痛感しています。
こちらも、改めて、編集の方と、出版社のありがたさを再認識した次第です。
出版は7月を予定しています。今年2冊目ですね。
自分が普段行っている仕事の方法論をまとめたものになります。
数名のオルタナブロガーの方々にも、コラムを執筆いただく予定です。
ゲラの出来上がりを見るのが、楽しみです。
少しずつ、当ブログでもご紹介したいと思います。
先日ご紹介しましたように、現在執筆している仕事術の本、その後の状況です。
ゴールデンウィークの7日間で、ほぼ骨子を書き上げました。
結果を編集ご担当の方にチェックいただき、現在、修正点を書き直しているところです。
先週の日曜日は朝から1日執筆していました。
一方で、ゴールデンウィーク明けから本業で仕事のピークが来ており、ウィークディは早朝から夜まで、全く執筆に時間を使うことができません。
そこで、思い切って昨日の金曜日にお休みをいただき、この週末の3日間で一気に仕上げようと考えています。
前著の「バリュープロポジション戦略50の作法」は合計4万文字でしたが、内容チェックに時間がかかり、9ヶ月かけて書き上げました。
今回の本は、6-7万文字で1ヶ月で仕上げる、という感じです。前著と比べて10倍のスピードですが、これも力のある編集ご担当の方が内容をしっかりチェックし、的確なアドバイスを下さるからこそ、です。本当にありがたいことですね。
ということで、今回の本はかなり短い期間で、集中して一気に書き上げる形になります。
このようなスケジュールで仕上げるためには、成り行きで進めていては不可能です。
そこで今回の本を執筆するにあたっては、普段の仕事で私が行っている仕事術+段取り術のいくつかを組合わせ、応用して書き進めました。
本書の中でも、仕事術の一環として、この方法論もご紹介する予定です。
3月末に3冊目の本「バリュープロポジション戦略50の作法」を出版したばかりですが、先週金曜日に、ある出版社様の企画編集会議が無事通り、この7月に新たに4冊目の本を出版することになりました。
今回の本は、過去3冊のマーケティング関連の本とは異なり、仕事術の本になります。
目標は5月末に脱稿ですが、GWが明けると、本業での仕事が色々と目白押しなので、なんとかこのGW休み中に大筋の目処を付けたいと思っています。
目次案は企画会議にあわせて先月1週間程かけて編集の方と作成、先週金曜日に企画が通ったのを受けて、今週月曜日に打ち合わせ実施、打ち合わせで合意した方向性にあわせて、月曜日午後から執筆に入っています。
ということで、このGW休み中は、通常勤務の時間に起きて、午前7時から午後4時まで毎日執筆しています。(午後4時が過ぎると急速に生産性が落ちるので、そこで終了)
昨日で執筆3日目を終えました。
何とか、このGW中に大筋の目処を付けて、目標の5月末脱稿にこぎつけたいと思います。
改めて感じるのは、早朝から中断されることなく一つのことに集中していると、非常に生産性が高い仕事ができる、という点。
また、脳の中で、普段の仕事で使う部分とは違う箇所を使っているという感覚があり、GW前の仕事の疲れが不思議と癒されている、という点です。
GW終了までの残り4日間が勝負です。
本書のことは、後程、改めて本ブログでご報告したいと思います。
先日、「Amazon著者セントラルの登録って、とっても簡単。現在、ご返事待ち」で書きました、アマゾン著者ページの件ですが….。
さすがに、村上龍さん、香山リカさん、京極夏彦さん、栗本薫さん、よしもとばななさん、といった巨匠が並んでいるトップページには表示されませんが….。
私のページ、ちゃんと登録されました。→リンク
著者セントラルで必要項目と写真を登録して、自分の著書を選んで待つこと2日、「著者ページが完成しましたので、お知らせいたします。」というメールが返ってきました。
見てみると、写真はオリジナルサイズの大きさのままとっても大きく表示されていました。最適な大きさにはリサイズされないのですね。早速修正。
また、プロフィールの文章も適宜修正。
修正はリアルタイムで反映されます。
その結果が下記のページです。
著者に対する質問も出来るようです。
実際、村上龍さんも、自分の著者ページで質問に骨太な回答をしています。
結構簡単に作れるので、本を出版したことがある方は、是非作ってみるといいかもしれませんね。
ちなみに、
読者の方々が見る著者のページが、「著者ページ」
著者の方々が自分の著者ページを更新するためのページが、「著者セントラル」
という名前になっているようです。
こちらのITmediaの記事にもありますように、9月1日からAmazonが著者ページを開始しました。
たとえば、私が好きな村上龍の著者ページはここ。
著者とのQ&Aや、過去の著書を見ることができます。
村上龍の洋書も結構出ていることが分かったりして、意外な発見があります。
この著者ページ、本の著者であれば誰でも著者セントラルから登録できます。
そう言えば、私も本を2冊出していましたので、昨晩、登録してみました。
登録はとっても簡単。
ユーザー登録をしてメールで認証した上で、「本を追加する」で出てくる本の一覧から自分の分を「これは私の本です」とチェック、あとは自分の写真をアップし、自己紹介文を入れるだけ。
一通り入力したところ、
永井 孝尚著者ページは現在作成中です。作成が完了しましたら、7営業日以内にEメールにてお知らせいたします。入力された情報はその後、著者ページに反映されます。
とのこと。
現在、ご返事待ちです。
手作業でチェックしているのでしょうか?
進捗しましたら、またこちらでご報告します。
昨日まで、出口さん、大木さん、林さんのインタビューを合計9回連載しました。(当エントリー最後の「関連リンク」参照)
実はほかにももう一人、会社員時代にベストセラーを3冊出されて独立し、現在作家としてご活躍中の方のインタビューも行いました。事情によりこちらはブログには掲載しない方針です、
これらの4つのインタビューは、現在、構想中の「ビジネスパーソンの出版戦略」という本の七の、第1章目です。
この「ビジネスパーソンの出版戦略」という本は、下記のような構成を考えています。
■対象読者
「出版したい」と考えている企業勤務の中堅ビジネスパーソン (30-50代)
対象読者のペルソナ:
42歳。一部上場企業の会社員。新卒入社で20年間勤務。現業務は10年目。部下5名の管理職。家族は妻と中学生の娘1人。
経験を積み仕事は順調だが、将来に漠然とした不安。個人として世の中の評価を高めたい。蓄積した経験を、社外にも個人として情報発信したい
出版すると何が変わるのかは分らないが出版は憧れ。しかし会社や周囲との関係が難しそうだ。具体的な出版の方法も分らない
インターネットやパソコンが自由に使える。日記風のブログはハンドル名で半年前まで月1回程度書いていたことがある。実名はちょっと恐い。
■本書のメッセージ
平凡な普通のサラリーマンでも、その気になれば、出版できる。
その最初の一歩は、今日から始められる。
そして、自分自身も大きく変わり、パーソナルブランディングも実現できる。
さらに、電子書籍時代になって、出版の敷居もとても低くなった。
出版できるかどうかの差は、最初の一歩を踏み出すかどうかの差。
会社といい関係を維持しながら、出版を実現するためにはどうすればいいのか?
出版の壁を突破したビジネスパーソンを紹介し、出版のための具体的なマニュアルも紹介する。
■目次案
【第1章】インタビュー編(今回の連載部分)
・「出版をしたかったら、ブログを毎日書こう」(林雅之さん、大手通信会社勤務)
・「出版は、プロジェクト・マネージメントです」(大木豊成さん、当時ソフトバンク勤務)
・「『書きたいから、書く』のが一番です」(出口治明さん、現在ライフネット生命社長)
・他、会社員時代にベストセラーを3冊出されて独立された作家の方1名
【第2章】普通のビジネスパーソンが、出版する時代がやってきた
・出版は、ビジネス力を強化し、個人ブランドを強化する
・大切なのは、「何かを、誰かに、伝えたい。それを書きたい」という気持ちである
・出版は、インサイダーだった日本のサラリーマンの力を強化し、日本を再生させる
【第3章】出版プロジェクト:助走編
・出版は、パターンを知れば誰でもできる。
・まずは、自分のテーマを決める
・メッセージ力を蓄えるために、実名ブログを始め、継続する
・会社といい関係を維持してブログ活動するための方法
・出版の第一歩は、企画書作成
・個人出版、商業出版、電子出版のどれにするか、
【第4章】出版プロジェクト:個人出版編
・2008年に個人出版し1000冊売った経験に基づき、個人出版し、販売チャネルを確保し、プロモーションする方法を紹介
【第5章】出版プロジェクト:電子出版編
・電子出版する方法を紹介
【第6章】出版プロジェクト:商業出版編
・出版社から商業出版するための方法を紹介
【付録】出版のための道具箱
・企画書サンプル、出版マスター・スケジュール管理シート、自費出版のためのISBNコード取得方法、校正でありがちな間違い例、等を紹介
上記の企画内容を元に、知合いの方々のご尽力で、出版社の編集者を紹介いただき、現時点で数社の編集者の方とお話ししました。
しかし、実際に企画をスタートするまでに至っておりません。
理由は、「ビジネスパーソンが出版する」という類書が多く差別化ポイントが明確でない、編集部の方針とあわない、等です。
編集者の方々の意見を元にいろいろと考えた結果、自分の出版に関する経験値は、「自費出版と商業出版の両方を経験したことがあるビジネスパーソン」に留まっているので、それ以上のものを獲得し、読者にとってさらに大きな夢が持てるような価値を提供する必要があるのではないか、ということが分かりました。
そこで、もっとチャレンジングで新しい出版の試みを行い、それを本構想に反映することで、より充実した内容する必要がある、と現在考えています。
ということで、この夏に、上記の考えを元に、新しいマーケティングの本を書いています。
「顧客中心主義のためのマーケティング戦略ハンドブック」(仮題)ですが、こちらは面白い内容になりそうです。
現在、企画&執筆を進めております。
近々、当ブログでご紹介したいと思います。
関連リンク
■ライフネット生命社長・出口治明さんインタビュー(その1) 「『書きたいから、書く』のが一番です」
■ライフネット生命社長・出口治明さんインタビュー(その2)「情報は、発信すればするほど、集まってくる」
■ライフネット生命社長・出口治明さんインタビュー(その3)「個人の出版は、日本の将来のためにもよいことです」
■大木豊成さんインタビュー(その1)「企画に3ヶ月かけた2冊目の本」
■大木豊成さんインタビュー(その2)「実名ブログを書くと、出版する力がつけられる」
■林雅之さんインタビュー(その1)「旬のテーマを半年前に予測できるかが、ビジネスパーソンが本を書くカギだった」
オルタナブロガーの林雅之さんとのインタビュー、第1回目、第2回目に続き、今回は最終回となる第3回目です。
(インタビュー実施日:2010年2月17日)
■ブームを予測する近道は、ブログを毎日書くこと
N: 「林さんは旬なテーマの予測をするために、どんなことをなさっていますか?」
H: 「まずブログを毎日書くことを心掛けています。そうすると色々なことにアンテナを張り巡らすようになるんですよね。そして世の
中の動きに先行する情報を見つけたら、必ずブログに書くこと。そうすると、コメントが返ってきたり引用されたりして、必ず情報が返ってきます。さらに先駆
者的なイメージができる、という先行者利益もって、本を書いて欲しいという話も来たりします。先駆者イメージをいかに付けるかがカギですね。実は僕、クラ
ウドの本を書き始めた時は、クラウドの専門家ではなかったんですよ」
N: 「え!そうでしたっけ?」
H: 「ブログにはクラウドの話しを4-5回書いた程度で、あまり理解していませんでした。色々な人の話を聞きながら、書いていったんですよね。この時点で、クラウドの専門家っていなかったでしょう」
N: 「なるほど!考えてみると、旬なものって、最初は誰も知らない訳で、専門家はいないですね」
H: 「専門家になってから本を書くのではなく、書きながら専門家のゴールを目指していきました」
N: 「うーん、なるほど…..。とてもいい話しを聞きました」
H: 「旬のテーマだと、専門家になってからだと遅いんですよね。もちろんオリジナリティを出せればいいんですけど、難しいですからね」
N: 「考えてみると、私の場合は逆ですね。10年くらいかけてマーケティングの専門家になってから、やっと本を書きました」
H: 「そう、そういうテーマもありますよね。自分の哲学やコアスキルを書く場合は、永井さんの本のように、専門家になって書く形に
なるんじゃないでしょうか。多分、分野が違うんでしょうね。あと、ビジネスパーソンが出版するためには、ちょうど、今回、永井さんがやっているように、現
場に足を運んで積極的に話を聞くべきだと思います。僕も積極的に色々な人の話を聞きました」
■出版したいと思った動機は、現状打破だった
N: 「林さんが出版したいと思った動機は、何だったんでしょうか?」
H: 「実は30代後半になって、会社員として勤務していてなんとなく限界を感じていたんですよ。なかなか自分の思い通りにいかないし。現状を打破したいと思っていました」
N: 「ビジネスパーソンでそう考えている人は、多いですよね」
H: 「そんなことが理由で、まず第一歩としてブロガーの知り合いを増やしたいと思って、オルタナティブ・ブログに参加しました。そしていつかは本を書きたいと思っていたんです」
N: 「そこで林さんにお会いできたんですね」
H: 「実はとても大きく影響を受けたのが、田坂広志さんの『プロフェッショナル進化論』でした。永井さんがブログで書評を書いてい
たのを見て、早速本を買いました。永井さんに初めてブロガーの集まりでお会いした時にも、永井さんに『プロフェッショナル進化論読みました』とお話ししま
したけど、田坂広志さんを知ったのも、永井さんの書評がきっかけでした」
N: 「それは、とても嬉しいですね」
H: 「それで、『個人シンクタンクになるためには、毎日ブログを書かなければ』と思いました。出版するためには、それくらいは努力
しないと、と。その数日後、初めてブロガー会議に参加してみたんですけど、経営者やすごいビジネスマンが沢山いることが分り、とてもかなわないと思いまし
た。平凡なビジネスマンの自分が、みんなに追いついて対抗するためには、毎日地道にブログを書いて、出版に繋げていく努力をしないと、と思ったんですよ
ね。ビジネスパーソンはこれくらい努力をしないと、出版は実現できないんじゃないかと思います」
N: 「林さん、あの時に『毎日ブログを書きます』って宣言なさっていましたね」
H: 「それ以来、ブログを毎日書いています。2010年2月末で連続1000日になりますね。(注:8月で連続1200日)」
N: 「私も一時期毎日書いていたんですけど、途中2年ほどブランクがあって2-3日に1回のペースになりました。毎日更新と比べると、緊張感が全然違うんですよね。2009年11月末からまた毎日書いていますが、まだまだです」
H: 「数年前に永井さんが毎日書いていた頃、ブロガー会議でプレゼンされましたよね。そこで永井さんに『毎日書く秘訣は?』と聞い
たんですよ。確か『無理に毎日書かず、どうしても書けなかった時は、月の日数分書く』って言っていましたよね。結局、モチベーションを駆り立てるものがな
いと、ブログを書くにしても出版するにしても、できないですね。ブロガー会議で動機付けできたと思います。オフラインは大切ですね」
N: 「ブログを書く前は、文章とか書いていたんですか?」
H: 「文章を書きはじめたのはブログを始めてからです。実はそれまで、文章はほとんど書いたことがありませんでした。本もほとんど読みませんでしたし。本を読むようになったのも、ブログを始めてからです。ブログのネタで必要ですからね」
N: 「ブログのおかげで、インプットとアウトプットが活性化したんですね」
H: 「結局、ブログを書けなければ本を書けないですね」
■出版したいビジネスマンへのアドバイス
N: 「出版したいというビジネスパーソンに、アドバイスはありますか?」
H: 「まず毎日ブログを書くことですね。毎日書けば、そのうち自分の興味が分ってきます。自分の場合、当初ブログSNSの視点で書
こうと思っていたんですよ。実はオルタナティブ・ブログで目標となる人がいたのですが、ブロガー会議でその人に『アクセス伸びないんですよね』と相談した
ところ、『それは無理して書くからですよ』と言われたんです。ちょっとショックでしたね。そこで視点を変えて、情報通信系のように、自分が得意で居心地の
いいテーマを書くように心掛けました」
N: 「自分の得意なテーマを書くっていうのは、大切ですね」
H: 「もちろん、テーマを色々と拡げる意味で、あえて色々と書くことは大切だと思います。そこで自分に合っていないことを認識する
のもいいですし、意外に自分に合っていることを発見すればそれは財産ですからね。クラウドは、そんな中で書いてみたテーマです。最初はしんどいテーマでし
たけど、自分に合っているように感じられました」
N: 「本まで出されましたからね」
H: 「それを繰り返して、ブログで色々なテーマを書いていると、自分のポジショニングや書きたいテーマが次第に見えてくるんですよ
ね。自分自身が感じることや、誰が何を期待しているかも分ってきます。それを続けているうちに、ブランディングができてくるんじゃないかと思います。毎日
書きながら、構成を考えていく、というのが、自分に合っているように思います」
N: 「本を出した時はいかがでしたか?」
H: 「書店に並んだ時の感動は忘れられないですね。でも、逆に逆に怖さもありました。色々な人がクラウドのことを書いていたので、刺されるんじゃないか、とか。(笑) 実際にはそんなことはありませんでしたね」
N: 「逆に、本を書くことで失われたモノはありますか?」
H: 「強いて言うと、プライバシーくらいかなぁ、と思います。あまりないような気もします」
N: 「私の場合、本を書いている期間は、時間がすごくなくなりました」
H: 「ああ、時間ですね。時間のコントロールは必須ですね。僕の場合、1月中旬校了だったので正月はありませんでした。3-4時間
の睡眠が続きましたね。こんな中でも続けるためには、『絶対出すぞ』という強い気持ちが必要ですね。パワーも必要だし、気持ちを入れないと書けないです
ね」
N: 「そんな中で、ブログは毎日書き続けていらっしゃいましたよね」
H: 「ブログも毎日続けられるか、本当に悩みましたが、根性で続けました」
N: 「しんどかったでしょうね。私の場合は、本を書いていたときは執筆に集中していて、ブログを書くのは止めたんです」
H: 「忘れられないのは、執筆の終盤になって、深夜、すごく疲れて眠たくて死にそうなんですけど、手だけが勝手に動いている状態で
書いている時です。何か『乗り移った』ような状態で書いたんですよ。編集部が『林さん、こんな文章、書けるんですか?』と言われるようなすごい文章が書け
ました」
N: 「『神が降りてくる』って感じですね」
H: 「そうなんですよ。特にあとがきの部分は一瞬で書いたんですよね」
N: 「こうして考えてみると、出版で失われるものって、自分でコントロール可能なものなんですよね」
H: 「全くその通りですね。あと大切なことは、このような形で本を書くのは、家族の協力がないと絶対に書けないですね。実は最初は怪しまれました。『騙されてお金を取られるんじゃないか』とか」
N: 「家族の協力は確かに必須ですね」
H: 「実は、この時期にもう1冊の本の話が来ていたんですよ。2冊を並行して書こうと思っていました。しかし、妻が『一冊に集中し
て、もう一つの方は断りなさい』と言ってくれたんです。どうも2冊同時に話が来ていて、自分で舞い上がっていたようです。家族が教えてくれんですね。あん
まり欲張らない方がいいですね。お断りした出版社さんには本当に申し訳なかったんですけど」
N: 「本はご自宅で書かれているんですか?」
H: 「基本的に自宅で書いています。僕は新幹線通勤をしていますけど、アイディアが浮かぶ場所があって通勤の時はアイディアをメモ書きしていました」
N: 「なるほど、私も『朝のカフェで鍛える実戦的マーケティング力』を書いていたときは、いつも喫茶店で書いていましたね」
H: 「人によって場所によって役割を変えるといいようですね」
N: 「今日はお忙しいところ、とても濃い内容をお教えいただき、ありがとうございました。また新しい本を出されるのを楽しみにしています」
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オルタナブロガーの林雅之さんとのインタビュー、第1回目に続き第2回目です。
(インタビュー実施日:2010年2月17日)
■ビジネスマンならではの差別化を考えよう
林さん(以下、H): 「本を書く際に、心掛けていたことがあります。あくまでエンドユーザー視点で書く、ってことです」
永井(以下、N): 「それは意外ですね。クラウドの本って、エンドユーザー視点で書いたものはあまりないんですか?」
H: 「実は、その後に出たクラウドの本のほとんどが技術本でした。また、僕が本を書き始めた時期に野村総研がクラウドの本を書くのではないかという感じがしていたのですが、リサーチャーの野村総研の本はトレンドを書いたものになるんじゃないかな、と予測していました。そこで、無名のビジネスマンの自分はあくまでエンドユーザー視点で書くことにして、ビジネスマンにとってクラウドがどのような意味があるかを書きました。」
N: 「なるほど、ビジネスマンならではの強みを活かしたということですね」
H: 「『クラウドビジネス入門』というタイトルもそうなんですよね。簡単なタイトルに見えますが、これは最後まで編集部と悩みました。でも結局、このタイトルが大きな差別化になりました。おかげで、ビジネス書のコーナーとIT系のコーナー両方に置いてもらえるようにしました。ビジネスパーソンは、ユーザー視点で書くべきだと思うんですよ。ジャーナリスト視点だと、プロのジャーナリストに中身も文章も絶対かないません。それだったら、自分の仕事での経験を活かして、ユーザー視点で書くべきだと思います」
■ブログがあったから、本を書けた
N: 「林さんは、ブログを毎日書いて、それから出版しようとお考えだったのですよね。ブログは役立ちましたか?」
H: 「ブログがなければ、出版できなかったと思います。今回、色々なITベンダーさんに取材しましたが、自分が参加しているITmediaオルタナティブブログのブロガーネットワークにとても助けていただきました。永井さん経由でも、IBMのクラウド事業責任者と繋いでいただいて、インタビューできました」
N: 「こちらこそお声をかけていただいて感謝しています。日本IBMのクラウド事業をお伝えする良い機会でもあったので、仲介させていただきました」
H: 「他の主要ITベンダーもインタビューがとても容易だったんですよね。このブロガーの人脈があったから、本が書けたと思います。ブロガーの人達は理解力がある人が多いので、とても助かりました」
N: 「他にブログで役だったことはありますか?」
H: 「出版社の人が、こんなに短期間でかけたのはブログの蓄積のおかげだ、と驚いていました。やっぱり、毎日ブログを書いていて蓄積があることは大きいですね。あと、クラウドの話しをブログに書いてみて、テストマーケティングができました。テーマ毎のアクセス状況を把握すると、どのテーマが受けるかが分ります。例えば、クラウドのセキュリティが重要なことが分りました。『常にユーザー視点で書く』ということを実践するのに、ブログはとても役立ちました」
N: 「確かに、私の場合も、ブログに書いていたことをかなり本に書きました」
H: 「旬なテーマをブログに書いていると、本の話しも向こうから来るようになるんですよね」
■出版して仕事が変わった
N: 「出版してみて、色々と講演依頼が来るようになったようですね」
H: 「実は今、クラウドでユーザーが混乱しているんですよね。技術系の話が氾濫していて、エンドユーザーにとっての意味がよく見えないんですよ。色々な講演依頼が来ますが、エンドユーザー視点で、IT業界向けに書いていたので、そこが大きな差別化ポイントになったようです。中堅中小企業の経営者の人達からも話を聞きたいという依頼が沢山来ます」
N: 「問い合わせはどんな形で来るんですか?」
H: 「本やブログでメールアドレスを公開したんですよ、そのメールで問い合わせが来ます。例えば、ユーザーからは、『クラウドをどのように使うべきか悩んでいる。相談に乗って欲しい』とか、IT業界関係者からは、『クラウドをどのようにビジネスで展開させていくべきか相談に乗って欲しい』とか」
N: 「なるほど、本のポジショニングというか、差別化ポイントを明確にすると、出版後の展開にも繋がっていくんですね」
(以下、次回の「出版したいビジネスマンへのアドバイス」に続きます)
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「ビジネスパーソンの出版戦略」インタビューシリーズの続きです。
シリーズその1のライフネット生命保険社長・出口治明さん、シリーズその2の大木豊成さんに続き、シリーズ最終回はオルタナブロガーの林雅之さんとのインタビューを3回に分けてご紹介します。
=====
林雅之さんは、大手通信会社に勤務。
顧客へのICTコンサルティング、調査・分析、プロジェクト総括等の業務を行なう傍ら、ITメディア・オルタナティブブログのブロガーとしてご活躍、2010年8月時点でブログを1200日続けて毎日書かれています。
2009年2月には初めての著書「『クラウド・ビジネス』入門 -世界を変える情報革命」を創元社から出版、クラウドの世界で第一人者として活躍されています。
自分のことを「平凡な会社員」という林さん。どのように本を出版されたのでしょうか?
詳しくお話しを伺ってみましょう。
(インタビュー実施日:2010年2月17日)
■出版してみたら、勤務先とはいい関係になった
永井(以下、N) : 「林さん、毎月、オルタナティブ・ブロガー会議でお会いしていますが、このような形でお話しするのは初めてですね。今日はよろしくお願いいたします」
林さん(以下、H): 「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
N: 「林さんのご勤務先は典型的な日本の大企業ですね。以前、出版された際に勤務先との関係について伺ったことがありますが、改めてお伺いしてもよろしいでしょうか?」
H: 「実は、勤務先にはブログや出版の規定がなかったんですよね。永井さんが勤務されている日本IBMさんでは、細かい規定があるのを聞いて驚いたことがあります」
N: 「そうなんですよね。3つあって、社員が社外向けに情報を出してもいいかと、社員が印税等の収入を受け取る際に会社と利益相反になっていないかをチェックして、その上で社員個人が会社で得た知識を元に出版する際に著作権譲渡を契約します。この点は、契約関係をキッチリやる外資系ならでは、ですね」
H: 「普通の企業では、社員がブログを書いたり出版したりすることは想定していないんですよね。僕の勤務先でも同様でした。そこでブログを始めるときや本を出す時は、必ず上司に話を通しました。また、ウチの会社では、社内で社員の趣味の活動を紹介するオンラインジャーナルっていうのがあるんですが、3年たってここで『ブログが趣味の林さん』という感じで紹介されたりしました」
N: 「会社との関係はとてもいい感じだったんですね。本を出す際と、出した後はいかがでしたか?」
H: 「普通の社員の出版は会社としてもあまり前例がなかったので、本を出してみたら、色々なところから取材依頼が来たり、講演依頼が来るようになったんですよ。最近は、広報からも講演の依頼をいただくようになり、講演の際の会社名載も認めてもられるようになりました」
N: 「それは面白いですね」
H: 「本を出してもうすぐ1年が経ちますが、色々な反響が出たことで、この2-3ヶ月で、『会社にとってもメリットがある』と会社側も認識していただけたようです」
N: 「社外からの講演を受ける場合、どのようにしていますか?」
H: 「広報が認めてくれるようになって、基本的に会社としてほとんどOKになっています。また、必ず所属長の判断を仰いでいます。業務かプライベートかを決める必要もあるので、その点も確認しています。また、講演料等でお金をもらう場合は、休暇を取って行ないます。お金をもらう場合は会社の勤務活動とは分ける必要がありますからね」
N: 「最初は前例がなかったのが、実際に林さんがやってみたら、会社とはいい関係を築くことが出来たというのは、素晴らしいことですね」
H: 「そうですね。当初は勤務先名を出さなかったんですが、最近は勤務先名を出すケースも増えてきました。お互いにいい関係になっていますね」
■出版のきっかけは、ブログのおかげ
N: 「確か、本を出版するきっかけになったのは、ブログに『本を出したい』って書いたことでしたよね」
H: 「実は2008年に2社からお話しがありました。そのうち1社は色々な事情があってお断りしたんですけど、もう1社は創元社さんでした」
N: 「自分で売り込んだ訳ではなく、あちらから話しがあったんですね」
H: 「創元社さんは哲学書等を中心に出版されているんですが、ビジネスやIT系のテーマに拡げようと考えていて、色々とブログを探しているうちに、僕のブログを見つけてくれたようです」
N: 「クラウドのテーマにしたのは、どんな経緯だったんですか?」
H: 「2008年8月頃だったんですが、僕から『クラウドがブームになりそうですよ』って提案したんですよ。でも、クラウドという言葉をあまりご存じなくて、『そんなの、売れるのかなぁ?』という感じでした。」
N: 「確かに、IT系に詳しくない人は、当時はそう思ったでしょうね。」
H: 「2ヶ月後の2008年10月に、NHKスペシャルでクラウドの特集番組があったんですよ。あの番組がきっかけで、世の中で一気にクラウドの認知が進みました。出版社さんも乗ってきたんですよね」
■旬のテーマを半年前に予測できるかが、ビジネスパーソンが本を書くカギだった
H: 「今回、実際にクラウドの本を出してみて分ったんですけど、出版するタイミングに、そのテーマが流行っているかって、とっても大事ですね。旬のテーマを書く場合、当然ですが情報は整理されていません。ニュースサイトも整備されていないし、自分で手探りで調べました。当時、クラウドの情報は、新しい情報を書く度に流れが変わっていったんですよね。それこそ1週間で流れが変わりました。そんな中で旬なテーマをまとめるところに、価値があるんじゃないかと思います」
N: 「林さんはクラウドがブレイクするかなり早い時期に、本を出されましたよね」
H: 「僕のクラウドの本は、2009年2月10日に初めて野村総研さんが『クラウドの衝撃』という本を出してから約10日後で、(新書や訳書を除くと)日本で2冊目のクラウドのビジネス本だったんですよね。出版してからもう1年が経っていますが、今はクラウドの本は既に20冊位以上は出ていますよね」
N: 「旬なテーマを選ぶというのは、大切ですね」
H: 「でも、リスクもあるんですよ。旬なテーマって、有名な人も書くでしょう。無名のビジネスパーソンが有名な人と競争する訳で、同じものを出したら負けちゃいます。勝つためには、有名な人よりも先に出すか、付加価値を出すか、でも、専門家に対して付加価値を出すのはすごく大変です。だから先に出すことがとっても大切なんですよね」
N: 「本業も抱えていて、一番最初に出すのは大変ですよね」
H: 「全くそうです。でも、普通のビジネスパーソンが本を出すには、このような機動力がないとできないですね。僕の場合は時間との勝負でした。例えば校正は2週間で仕上げました」
N: 「2週間!短いですね。私の場合、1ヶ月くらいかけました」
H: 「出張先のホテルや新幹線でゲラを読んで、出張先の郵便局から速達で返す、というようなこともやりましたね。ビジネスマンが本を出す場合は、このように機動力で勝負しないとなかなか難しいかもしれませんね」
N: 「2009年2月に出版された後、クラウド関連の本はどうなりましたか?」
H: 「この2冊が出た後、小池良次さんのクラウドの本がもう1冊出ました。2009年3月に霞が関クラウドの話が出てきて、2009年4月頃からにコンピューターメーカー各社もクラウド戦略を出し始めたころです。ちょうどクラウドのブームが起きたタイミングで、ドンピシャでした。しばらく書店の店頭に、クラウドコーナーができ、この3冊が並んだんですよね」
N: 「すごいタイミングでしたね。1-2ヶ月遅かったら、このタイミングを逃していましたね」
H: 「野村総研・小池良次さんといった著名人・著名会社と同等という訳ではないんでしょうけれども、3冊並んだことで、僕個人のブランディングが出来たのかもしれませんね」
N: 「3冊で競合することはなかったんでしょうか?」
H: 「野村総研の本は市場調査をまとめた本、小池さんは米国事情、僕の本はビジネス視点なので、実は同じクラウドがテーマでも、それぞれのポジショニングは異なるんですよね。だから競合はありませんでした。当時、小池さんともブログでやり取りさせていただいたりして、『本の内容は違うのでお互いに相乗効果がありますね』という話しをしていました」
N: 「なるほど、クラウドを知りたい人は、3冊とも買うということですね」
H: 「かなり長い期間、この3冊がクラウドコーナーに並んでいました。逆に、野村総研の本が出ていなかったら、自分の本も売れなかったかもしれないですね。あと、日本経済新聞の書評で自分の本が取り上げられました。これも他に2冊あったからで、僕の本だけでは載らなかったですね。アマゾンの順位が100位まで行ったのも、この書評のおかげです。とても運がよかったですね」
N: 「この本3冊が出たおかげで、日本でクラウドがブレイクするきっかけになったのかもしれませんね」
H: 「でも、賭でしたね。ブレイクするかどうか分りませんでしたから。結局、売れるタイミングをいかに予測して、何が流行るかを提案できることがカギですね。実は、Twitterも2009年6月に『これは絶対に流行る』と思って提案したんですけど、説得しきれなかったんですよね。半年後にブレイクしましたよね」
(以下、次回の「出版して仕事が変わった」に続きます)
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