ジェイカレッジで出版記念講演をしました。

昨日2014/10/22、KIT虎ノ門大学院で行われたジェイカレッジ、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』出版記念講演「お客様が買う理由をいかに作るか?」と題して講演を致しました。

参加されたのは約30名。凄い熱気でした。

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講演終了後、お名刺交換と著書へのサインも行いました。皆様にはお待たせ致しました。

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アンケートからご意見を抜粋しました。(個人のお仕事に関係するご意見も多くいただいたのですが、プライベート情報なので割愛しました)

■福祉業界も変わらないといけないと強く感じました。やるべき事業を見失っていると思いました。

■自分の事業内容を見直す必要があるので、たいへん参考になりました。やるべきことが見えてきました。

■ライフプランナーですが、今日のお話はまさにわたしのビジネスにとって大事なアドバイスをいただけたと思いました。

■水道哲学←→ニーズの断捨離。この考え方の違いがよくわかりました。顧客中心主義の考え方を整理してわかりやすくしていただけました。著書をよませていただこうと思いました。

 

松山真之助さんが校長を務められるジェイカレッジは、今回で88回目とのこと。継続することは素晴らしいですね。

最後に、松山さんはじめ、ジェイカレッジの皆様と集合写真を撮りました。

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このような素晴らしい機会をいただき、有り難うございました。

 

IBM OB会BBJ若手サロンで講演しました

BBJ (Big Blue Japan)とは、日本IBM卒業生を中心に設立された会です。2013年6月に日本IBMを卒業した私も、このBBJのメンバーになりました。

 

BBJでは定期的に様々な交流会があります。

そのような交流会の一つ「BBJ若手サロン」で、2014/10/17(金)の夜に「顧客絶対主義から、顧客中心主義へ お客様が買う理由を、いかに作るか?」と題して講演しました。

「若手」と言われるのはとても久しぶりですが、あの錚々たる大先輩がおられるIBMのOB会なので、52歳の私はまだまだ駆け出しの若輩者なのです。

 

「Think」の演台でお話しするのは、本当に久しぶりです。

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金曜の夜、約40名の方が集まりました。8割がIBMのOB、2割がIBM現役社員でした。(BBJには、IBM現役社員も参加できます)

講演終了後、サイン会も行いました。

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皆様からはこんな感想をいただきました。

■重要な提案書作成を2件抱えておりますが、本日のお話しがたいへん参考になりました。

■時が経つのも忘れて聞き入りました。Value Propositionの重要性を改めて認証し直した次第です。

■製品セールス担当なのでどうしてもセールス時に製品の説明、押し売りがちになるのですが、原点に返り、どこにターゲットを絞り、価値を届けるか、強みが活かせるかを考えながら出直そうと思いました。IBMを卒業して、IBMで教えられたことは本当に大切なことを実感しました。仮説を立てて検証を繰り返すことは、人生にも当てはまると思いました。失敗からどんどん学び成長したいと思います。

■担当製品のValueを訴求しているが、上手くいっていない状況を、改めて今日いただいた視点で少し打破できるように思えました。

■日常の営業活動での考え方に取り入れたい。顧客中心・バリュープロポジションを常に考えるようにしたい。

■お客様の課題が重要であることを再認識致しました。

■再度考える機会が得られて大変良かった。IBMの良さも再認識できた。

■「Why xxxx?」ということで原点をもう一度立ち戻ってみたいと思いました。覚悟を決めてやり直す姿勢を持ち続けたいと思います。

 

本講演のためにご尽力いただいた品田さん、楠見さん、青山さんはじめ、運営事務局の皆様、有り難うございました。

 

東洋経済オンライン連載 第6回目『「俺のフレンチ」も取り入れた、常勝戦略 T型フォード、ドトールも同じ戦略だった!』

東洋経済オンライン連載、第6回目が公開されました。

「俺のフレンチ」も取り入れた、常勝戦略
T型フォード、ドトールも同じ戦略だった!

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今、巷で大きな話題になっている「俺のフレンチ」。

実はコーヒー業界でも34年前に同じ取り組みがあります。

それはさらに100年前にさかのぼったT型フォードと同じ戦略。

 

今回は、そのことについてご紹介しました。

 

本連載過去5回分の記事も、あわせてご覧いただければと思います。

■連載第1回目『日本人の”コーヒー偏差値”を変えた、あの一杯』
…「いいね」829件、Tweet 189件はてぶ 50件

■連載第2回目『「スタバの次」の時代到来は必然である?』
…「いいね」1884件、Tweet 218件はてぶ 47件

■連載第3回目『”ネスカフェ復権”の裏に「古典的戦略」?』
…「いいね」476件、Tweet 74件はてぶ 6件

■連載第4回目『よみがえったスタバに学ぶ、「らしさ」の経営』
…「いいね」2861件、Tweet 284件はてぶ 28件

■連載第5回目『最も革新的なのは、45年前のコーヒー?』
…「いいね」251件、Tweet 152件はてぶ 13件 

 

本連載も残り2回。引き続き、よろしくお願いいたします。

海外版8冊目となるタイ語版コーラ2「สาวมั่นกับชั้นเชิงการตลาด 2」が出版されました

「100円のコーラを1000円で売る方法2」のタイ語版、「สาวมั่นกับชั้นเชิงการตลาด 2」が出版され、先日自宅に届きました。

こんな表紙です。

Img_3352  

もちろんあの螺旋階段のPDCAの図も、タイ語になっています。

Img_3353 

こちらのサイトでご覧いただけます。

 

本書で海外版は8冊目になりました。

・英語版「バリュープロポジション戦略50の作法」(自費出版)
・韓国版「100円のコーラを100円で売る方法」
・韓国版「100円のコーラを100円で売る方法2」
・韓国版「100円のコーラを100円で売る方法3」
・台湾版「100円のコーラを100円で売る方法」
・台湾版「残業3時間を朝30分で片づける仕事術」
・タイ版「100円のコーラを100円で売る方法」
・タイ版「100円のコーラを100円で売る方法2」

ご尽力いただいた皆様に、感謝申し上げます。

 

2014年12月6日、読書会で講演します

2014年12月6日(土) 17:00、読書会bizimaで講演を行うことになりました。

わくわく著者イベント『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』永井孝尚さんのスペシャル読書会!

場所は東京・目黒になります。

既に申込みを受付開始していますので、ご興味がある方はぜひどうぞ。

 

なお、現時点で下記の講演会を予定しています。

10/17(金) BBJ (IBM OB会) (@箱崎。IBM社員 & IBM OB限定)

10/22(水) ジェイカレッジ出版記念講演会 (@虎ノ門。松山真之助さん主催)

11/13(木) ニッポンクラウドワーキンググループ (@大久保)

11/20(木) ITメディアエグゼクティブ勉強会 (@赤坂。企業管理職対象)

 

誠ブログ・オルタナブログ合同オフ会で講演致しました

2014/10/10に行われた誠ブログ・オルタナブログ合同オフ会で、「お客様が買う理由を、いかに作るか?」と題して、講演致しました。

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『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』でご紹介したフレームワークをベースにしたもので、普段は90分から2時間でお話しする内容なのですが、かなりエッセンスを凝縮して45分版にしました。

既にブログでもご紹介をいただいています。

■大木豊成さん「市場に「マス」は存在しない。だから、あなたのために作るのです」

■吉田憲人さん「1杯のコーヒーが教えるビジネスの本質(定年退職者必読!)」

■永井千佳さん「「戦略は『1杯のコーヒー』から学べ! 」講演会 勝ち続ける理由とは?」

■久野麻美子さん「ブロガーオフ会報告:「お客様が買う理由を、いかに作るか?」」(2014/10/12 20:44追記)

 

オルタナブロガーの方はほとんどが顔なじみですが、誠ブログの方は初対面の方も多くおられました。

金曜日の夜の貴重な時間にお集まりいただいた皆様、ありがとうございました。

 

東洋経済オンライン連載 第5回目『最も革新的なのは、45年前のコーヒー?』

東洋経済オンライン連載、第5回目が公開されました。

最も革新的なのは、45年前のコーヒー?
スタバ、ブルーボトルだけじゃない革新の物語

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実は日本では、コーヒー業界のイノベーションがたくさんあります。

その中の大きな一つが、UCC缶コーヒー。

そのアプローチは、実はあのイーロン・マスクの取り組みと相通じるものがあるのです。

今回は、そのことについてご紹介しました。

 

本連載過去4回分の記事も、大きな反響をいただいています。

■連載第1回目『日本人の”コーヒー偏差値”を変えた、あの一杯』
…「いいね」829件、Tweet 188件はてぶ 50件

■連載第2回目『「スタバの次」の時代到来は必然である?』
…「いいね」1866件、Tweet 216件はてぶ 47件

■連載第3回目『”ネスカフェ復権”の裏に「古典的戦略」?』
…「いいね」476件、Tweet 74件はてぶ 6件

■連載第4回目『よみがえったスタバに学ぶ、「らしさ」の経営』
…「いいね」2829件、Tweet 280件はてぶ 28件

 

当初連載5回の予定でしたが、おかげさまでもう少し継続させていただくことになりました。

引き続き、よろしくお願いいたします。

 

経営革新協会で講演をしました

昨日2014/10/9、経営革新協会様「お客様が買う理由を、いかに作るか?」というテーマで90分間講演をしました。

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中小企業の経営者が約40名参加されました。講演後のアンケートでもコメントを多数いただきました。

・ずっと考え違いをしていたんだと痛感しました。今までお客様を神様のように扱い、お客様の言いなりになって事業を進めてきましたが、それでは心はつかめないのだと学びました。今後はお客様を絶対として考えるのではなく、お客様を中心として考えてすすめていきます。

・バリュープロポジションの具体的な方法が整理できました。非常に参考になりました。失敗を心配する人たちが多く、検証フェーズに行けないことが多い。事例も多く、プロセス、思考、着眼点などが大変わかりやすく、この打開策にたいへん参考になりました。

・過去の方法論と現在の方法論をわかりやすく対比してくださっていたので、とてもわかりやすかったです。また具体的なやり方も提示されていたので、すぐにとりかかることができそうです。

・体系立てて理解できたので、活用可能と思いました。

・若いスタッフとのギャップ感を理解できたような気がする。ニーズの断捨離を意識して新たに事業モデルとして再検討してみたい。

・自社の今後のあり方を考えるヒントがたくさんあり、今後に活かせる内容でした。自社のあり方を見つめ直して新規事業を生み出すヒントになると思います。

・本日のメモおよび本の内容を踏まえ、新商品開発に役立てたいと思いました。

・今の経営についての考え方を、講演を聞いて変えることができた。お客様との対話の仕方を変えることも必要と感じました。

 

経営者の方が多かったので、今日からの自社の経営に当てはめて消化された方が多くおられました。

参加された皆様には感謝申し上げます。

 

「戦略」と「計画」は正反対の概念

私たちはともすると、「戦略」と「計画」を混同して考えてしまいがちです。

「ランチェスター思考 競争戦略の基礎」(福田秀人著)を読んでいたら、戦略と計画が正反対の概念であることが書かれていました。

とても参考になったので、ご紹介します。(p.82-84より)

 

戦略…予定どおりいかなければ変える。時にはやめるべきもの

計画…PDCAサイクルで確実に達成していくべきもの

 

戦略…おおまかな方向性を示すもの。直感力と創造力を必要とし、試行錯誤を積み上げる「統合する作業」

計画…目標に達するまでのプロセスをいくつかの段階にわけ、それらをほぼ自動的に実行できるようにし、段階ごとに予想される結果や成果を明確に示す「分解する作業」

 

戦略…将来予想から今の行動を決定する

計画…将来予想から将来の行動を決定する

 

このように「戦略」と「計画」をわけて考えると、打ち手も増えてくると思います。

 

「1000円ゲーム」(江上治著)–営業とは何かを深く問いかけてくる本

「1000円ゲーム」(江上治著)を読みました。


 

営業の本当の目的とは、何か?

「商品を売ることではなく、
お役に立つこと」

このように書くと、誰もが「そりゃ、そうだよね」と当たり前に思います。

しかし実際の仕事では、ほとんどのセールスがこれを実践できておらず、「いかに売り込むか?」ばかりを考えてしまっているのが現実。

つまり、言葉だけではなかなか腹落ちしないのです。

 

本書はこの「営業とは何か」を深く問いかけてくる本です。

営業成績に悩むセールスマンが、伝説の営業マンを多数育ててきた元副社長にもとで学んでいくストーリー形式で物語が進んでいきます。

 

全156ページの薄い本です。しかも字が大きいので40分程度で読了できます。

文字数は、恐らく普通の単行本の1/3程度ではないでしょうか?

しかしシンプルなストーリーの中に、営業に求められるエッセンスが詰まっています。

自分の営業スタイルに行き詰まりを感じている方は、本書を読むと解決の糸口が掴めると思います。

 

そして世の中の営業が皆このようになると、きっといい世の中になると思います。

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』、この1ヶ月間の反響

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』を9月12日に発売してから、1ヶ月弱が経過しました。たいへん有り難いことに、大きな反響をいただいております。

そこで、ここでまとめてみました。

 

■■書評メルマガ■■

ビジネスブックマラソン (9月23日、土井英司さん)
"Webook of the Day" (10月1日、松山真之助さん)   ■■ブログの書評■■星川崇さんNIコンサルティング代表 長尾さん米山智裕さん林雅之さん吉澤準特さん加藤恭子さん斎藤昌義さん永井千佳さん松井真吾さん片岡麻實さん小俣光之さん大木豊成さん高木芳紀さん柳下剛利さん田中淳子さん  
■■書評サイト■■ アマゾン:13件読書メーター:10件Booklog:4件MediaMarker:2件 (件数は10月5日時点)
 
■■メディア■■ITメディアエグゼクティブ「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」(9月11日)東洋経済オンライン連載記事「コーヒーで読み解く最新ビジネス戦略」第1回「日本人の"コーヒー偏差値"を変えた、あの一杯」(9月13日)第2回「「スタバの次」の時代到来は必然である?」(9月20日)第3回「"ネスカフェ復権"の裏に「古典的戦略」?」(9月27日)第4回「よみがえったスタバに学ぶ、「らしさ」の経営」(10月4日)
■Business Media 誠 インタビュー ・第1回「なぜ海外でウケたのか? ユニ・チャームの紙オムツとコミーの業務用ミラー」(9月25日)第2回「“イケてない企業”が陥りがちな、2つのワナ」(10月1日)
Business Journalインタビュー「好調なスタバとコカ、苦境のマック、何が明暗分けた?カギは消費者との社会貢献体験の共有」(10月3日)
プレジデント 9/22発売号 新刊紹介コーナー  

先日こちらに書きましたように、10月から11月にかけて、講演会もいくつか予定しています。

 

ご支援いただいている皆様には、厚く感謝申し上げます。

 

Business Journalにインタビュー記事『好調なスタバとコカ、苦境のマック、何が明暗分けた?カギは消費者との社会貢献体験の共有』を掲載いただきました

「マーケティング3.0」という言葉があります。

フィリップ・コトラーが、ヘルマワン・カルタジャヤとの共著「コトラーのマーケティング3.0」で提唱した考え方です。

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』の後半部分は、このマーケティング3.0の考え方を主軸にして構成しています。

 

このマーケティング3.0の考え方について、Business Journal様でインタビュー記事を掲載いただきました。

『好調なスタバとコカ、苦境のマック、何が明暗分けた?カギは消費者との社会貢献体験の共有』

『100円のコーラ』シリーズから、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』を書くに至った経緯や、本書ではご紹介できなかったイーロン・マスクや日本マクドナルドの事例についてもご紹介しています。

よろしければ是非どうぞ。

東洋経済オンライン連載 第4回目『よみがえったスタバに学ぶ、「らしさ」の経営』

東洋経済オンライン連載、第4回目が公開されました。

よみがえったスタバに学ぶ、「らしさ」の経営
世界中の企業が陥る、「経営合理化」の甘い罠 

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ありがたいことに、あの超人気サイト・東洋経済オンラインで、総合アクセス2位まで来ています。

 

2000年頃、スタバは「お洒落なカフェ」としてブームになっています。

2014年の今でも、平日の昼間も行列ができています。

しかし2008年頃のスタバを思い出してみると、「ちょっと飽きたなぁ」と感じていた人が多かったのではないでしょうか?

実はスタバが挑戦してきた変遷を辿ってみると、企業変革のあり方のヒントが得られるのです。

今回は『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』でご紹介したスタバの変革の話を、さらに掘り下げて考えてみました。コーヒー業界以外の方々にとっても参考になる部分が多いと思います。ご興味がある方は、是非どうぞ。

 

おかげさまで、本連載過去3回分の記事も、引き続き大きな反響をいただいています。

■連載第1回目『日本人の”コーヒー偏差値”を変えた、あの一杯』
…「いいね」830件、Tweet 188件はてぶ 50件

■連載第2回目『「スタバの次」の時代到来は必然である?』
…「いいね」1859件、Tweet 212件はてぶ 47件

■連載第3回目『”ネスカフェ復権”の裏に「古典的戦略」?』
…「いいね」471件、Tweet 74件はてぶ 6件

 

次回は来週土曜日掲載です。よろしくお願いいたします。

 

私の講演予定

9月に『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』を出版したこともあり、ありがたいことに多くの講演会にお招きをいただいています。

公開されているものも多いので、まとめてみました。
10/09(木) 経営革新協議会 (@八重洲。中小企業経営者対象。非会員有料)

10/17(金) BBJ (IBM OB会) (@箱崎。IBM社員 & IBM OB対象)
10/22(水) ジェイカレッジ出版記念講演会 (@虎ノ門。松山真之助さん主催)
11/13(木) ニッポンクラウドワーキンググループ (@大久保)
11/20(木) ITメディアエグゼクティブ勉強会 (@赤坂。企業管理職対象)

 
詳細はリンク先にあります。ご興味がある方は、ぜひどうぞ。

 

Webookで紹介いただきました! + 10/22出版記念講演会のご案内

松山真之助さんが発行されている書評メルマガ”Webook of the Day”で、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』を紹介いただきました。

★【Webook 2014.10.01】戦略は「1杯のコーヒー」から学べ! ~ 永井孝尚

 

このメルマガでも紹介いただいていますが、松山さんが校長を務めておられるジェイカレッジで10月22日に出版記念講演会も行います!

場所はKIT虎ノ門大学院です。詳細はこちらにあります。

参加費2000円で定員50名(先着順)です。

ご希望の方はぜひどうぞ。

 

Business Media誠でインタビュー記事第2回目を掲載いただきました 『“イケてない企業”が陥りがちな、2つのワナ』

本日2014/10/01、Business Media誠でインタビュー記事第2回目が公開されました。

世界で売れてる、日本発のヒット商品:
“イケてない企業”が陥りがちな、2つのワナ

 

私たちはどうしても「多機能で安いモノを、たくさんの人に」と考えがちです。しかしその考え方は、80年以上前に生まれた考え方。

この基本的な考え方から変えていく必要があるのです。

 

9月25日に掲載された第1回目とあわせてお読みいただければと思います。

 

東洋経済オンライン連載 第3回目『”ネスカフェ復権”の裏に「古典的戦略」?』

東洋経済オンライン連載、第3回目が公開されました。

“ネスカフェ復権”の裏に「古典的戦略」?
コーヒー×定石が生んだ、新しい儲けの仕組み
  

ネスレ日本は、国内インスタントコーヒー市場で圧倒的なシェアを持っています。しかし1960年代に成長産業だったインスタントコーヒー市場は、ここしばらく穏やかに縮小し続けています。

圧倒的シェアを持つ企業にとって、その市場の縮小は運命を左右する極めて重大な問題です。

この市場でネスレが取った作戦が、ネスカフェ・バリスタであり、ネスカフェ・アンバサダーです。

日本マーケティング協会から「日本マーケティング大賞」を受賞するほどの斬新な戦略ですが、実は古典的な戦略の定石に従ったものです。

「その戦略なら、言われなくても、私も知っている」という人も多いでしょう。

しかし、「その理論なら知っている」ということと、「その理論を、自分の目の前にあるビジネスに当てはめて実現する」ということには、大きな差を生みだすのです。

 

これまでの連載同様、今回も『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』でご紹介したネスカフェ・アンバサダーの話を、さらに掘り下げて考えてみました。

その考え方は、コーヒー業界以外の方々にとっても参考になる部分が多いのです。

ご興味がある方は、是非どうぞ。

 

大変有り難いことに、本連載はとても大きな反響をいただいています。

■連載第1回目『日本人の”コーヒー偏差値”を変えた、あの一杯』
…「いいね」827件、Tweet 188件はてブ 50件

■連載第2回目『「スタバの次」の時代到来は必然である?』
…「いいね」1848件、Tweet 211件はてぶ 47件

 

連載第2回目の記事は、良記事がたくさんある東洋経済オンラインの中で、掲載当日にアクセス1位をいただきました。

 

これからも連載を続けてまいります。よろしくお願いいたします。

Business Media誠でインタビューを掲載いただきました 『なぜ海外でウケたのか? ユニ・チャームの紙オムツとコミーの業務用ミラー』

昨日2014/9/25、Business Media誠で下記インタビュー記事が公開されました。

世界で売れてる、日本発のヒット商品:
『なぜ海外でウケたのか? ユニ・チャームの紙オムツとコミーの業務用ミラー』

これは「世界で売れてる、日本発のヒット商品」という特集企画で、栄えある第一回目のインタビューに指名をいただきました。

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』では、具体的にバリュープロポジションを作るフレームワークをご紹介しています。当取材ではこの実例として、本書で紹介したユニ・チャームの事例と、業務用ミラーで日本トップのコミーの事例をお話ししました。

この取材記事は前編・後編に分かれています。後編は10月1日の予定です。

 

Business Journal連載第2回目『「成功は失敗のもと」の罠、どう回避?会長反対でも発売、あのヒット商品誕生秘話より考察』

Business Journal連載第2回目が公開されました。

「成功は失敗のもと」の罠、どう回避?会長反対でも発売、あのヒット商品誕生秘話より考察

 

成功体験というのはやっかいなもので、人を成長させてくれることもあれば、成長を阻害することもあります。

今回は、あるヒット商品を例に取って、そのことを考えてみました。よろしくお願いいたします。

 

第16回 世界経営者会議 募集開始

日本経済新聞が主催する「第16回 世界経営者会議」の募集が始まりました。今年は11月11日から12日にかけて、東京・帝国ホテルで開催されます。

「世界経営者会議」という名前ですが、世界のトップ経営者による講演と質疑応答で構成されています。私は昨年、初めて参加しました。

参加費64,800円とちょっとお高いですが、私にとってそれだけの価値がある内容でした。

メディアだけではなかなか伝わらない世界の経営の現場で起こっている最新状況を知ることができ、実に勉強になりました。ここで学んだことは、その後の著書や講演・研修などの活動でも役立ちました。

昨年の様子は、当ブログでもご紹介しました。

2013/10/22 …その1: 1日目:「グローバル化」「透明性」「相互信頼」「日本経営の復活」「イノベーション」

2013/10/23 …その2: 1日目: HUBLOT会長の話に、とても共感しました

2013/10/24 …その3: 2日目: GE・イメルト会長、明確なビジョンと戦略

2013/10/27 …その4: 2日目: 富士フイルム・古森重隆会長。写真フィルム市場崩壊の危機に、いかに事業再構築を果たしたか?

2013/10/28 …その5: 2日目: ロンバー・オディエ、アサヒグループ、アルグレア・インベストメント、旭化成

 

今回のテーマは『競争を勝ち抜く「革新力」とは』

定員500名で抽選になります。詳細はこちら

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』発売から10日経過。これまでの書評、メディア記事をまとめてみました

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の発売から10日が経過しました。反響や、本書を紹介したメディア記事をまとめてみました。

オルタナティブブログでは、9件もの書評をいただきました。ブロガーの皆様、ありがとうございました。

加藤恭子さん「[書籍]戦略は1杯のコーヒーから学べ」

斎藤昌義さん「営業最強の武器:「らしさ」×「顧客価値」」

永井千佳さん「今なぜカフェ文化?それは「私のことを分かってくれている」から」

松井真吾さん「レッドオーシャンは実は宝の山だ!? – 書評: 戦略は「1杯のコーヒー」から学べ」

片岡麻實さん「永井孝尚「戦略は一杯のコーヒーから学べ」 ~主人公と共にビジネス戦略を効率よく学べる本~」

小俣光之さん「永井さんの『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』」

林雅之さん「1杯のコーヒーから学ぶビジネス戦略」

大木豊成さん「あなたの会社の「強み」はなに?当社らしさとは?」

高木芳紀さん「【ブックレビュー】永井孝尚さんの『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』」

 

アマゾンでも現在9件の書評をいただいています。→リンク

またブクログ(紙版Kindle版)、読書メーターMediaMarkerといった書評サイトでもコメントをいただいております。

 

「2時間で一気に面白く読めた」「自分らしさは何か?を考えるきっかけをもらった」「新しいビジネスのあり方、仕事への考え方のヒントが得られた」というご感想を多くいただいています。

お読みいただき、感想をお寄せくださった皆様に感謝です。

 

メディア関係では、発売日の9/11にITmedia Executiveで紹介記事を掲載いただきました。

コーヒー業界から最新ビジネス戦略が分かる――「戦略は“1杯のコーヒー”から学べ」

 

また、東洋経済オンラインで9/13から始めた連載でも、「いいね」やツィートの数をたくさんいただいています。(数字は2014/9/21 11:30現在)

9/13 「日本人の”コーヒー偏差値”を変えた、あの一杯 − セブンカフェ出現で、1万円コーヒーが売れる?」(ツイート 187、いいね 819)

9/20 「「スタバの次」の時代到来は必然である? − ブルーボトル人気の裏にある、人間の本質的欲求」(ツイート 151、いいね 1386)

 

また、日本経済新聞で半五広告も9/17に掲載いただきました。

20140917

 

発売10日間でこれだけの反響をいただき、感謝です。

 

これからも多くのメディアでご紹介いただく予定です。本ブログで順次ご紹介して参ります。

引き続き、よろしくお願いいたします。

 

東洋経済オンライン連載 第2回目『「スタバの次」の時代到来は必然である?』

東洋経済オンライン連載の第2回目が、今朝、公開されました。

「スタバの次」の時代到来は必然である?
ブルーボトル人気の裏にある、人間の本質的欲求

 

あの「ブルーボトル」の写真つきで、いい感じです。

20140920

 

今、スタバが絶好調ですが、コーヒー業界では「コーヒーのサードウエイブ」という次の流れが起こっています。

そしてそれは、コーヒー業界以外の様々な業界にも広く起こっています。

その根っ子にあるモノは同じなのですね。

そこで今回は、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』でご紹介したコーヒーのサードウエイブの話を、さらに掘り下げて考えてみました。

ご興味がある方は、是非どうぞ。

 

ちなみに前回第1回目の記事は、「いいね」815件、Tweet 186件はてブ 50件もいただきました。ありがとうございました!

 

【変更記録2014/9/20 19:00】 オリジナル記事のタイトル修正に伴い、修正しました

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』、発売1日目で重版1万部です

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』発売1日目の9月12日、1万部の重版が決まりました。(増刷部数決定に時間がかかり、ご報告が遅くなりました)

これまでに寄せていただいた書評を拝読すると、

「とても面白い。2時間で一気に通読した」(ご意見多数)
「コーヒー業界がわかりやすく整理されている」
「自分に置き換えて、自分らしさ、自社らしさとは何かを考えさせられた」
「現代の仕事に役立ついろいろな要素がふんだんに盛り込まれていて、スーッと頭に入ってくる」

というご感想を多くいただいております。

本書を紹介くださったオルタナティブブロガーの皆様、メディア各社の皆様、読者の皆様のおかげです。

有り難うございます。

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』広告が出ました

本日2014/9/17の日本経済新聞に、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の広告を掲載いただきました。

20140917_2  

本書の内容がいい感じで表現されていると思います。ありがとうございました。

 

この広告が、多くの方々に本書を読んでいただくきっかけになればと思います。

 

インタビューと記事執筆

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の発売にあわせて、ありがたいことに連載とインタビューの機会をいただいています。

本日はインタビューが2回ありました。

先週はITmedia Executiveに記事を掲載いただきました。

さらに土曜日掲載の東洋経済オンライン連載「コーヒーで読み解く、ビジネス戦略」も、先週から始まりました。

本書とは別ですが、先月末からBusiness Journalでの連載も始まっています。

 

他にも、現在進めていただいている話がいくつかあります。

有り難い限りです。

出版とは、ある種のプロジェクトです。たまたま著者の名前が前面に出ていますが、実際には編集、デザイナー、営業、版元、取次(出版卸)、メディア各社など、様々な皆様のチームで成り立っています。私はたまたま著者として、その御輿の上に乗っている存在です。

 

メッセージが重ならないように、プロジェクトチームの代表として、価値のある内容をお届けできればと思っております。

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の反響、ありがとうございます!

丸善・ジュンク堂・文教堂などと提携しているhontoのベストセラーランキング「経営・ビジネス」ジャンル(24時間)で、なんと2位になっています。→リンク

アマゾンのランキングは、9/13の東洋経済オンライン記事で総合500位まで行きましたが、9/14は3,000位まで一旦下がりました。それが本日9/15には再び盛り返し、なんと総合300位台になっています。→リンク

9/12に発売開始し、まだ広告も出ていない現時点でこの状況は、凄いことだと思います。

 

Twitterでも、本書をお読みいただいた方々からの感想が本日から次々とツィートいただいています。Amazonの書評も、4件になりました。

オルタナブログのはてブ注目エントリーも、5件中なんと4件がブロガーの皆様による書評です。とても嬉しかったのでキャプチャーしてみました。

20140915  

ITMedia Executive記事東洋経済オンライン記事ブロガーの皆様の書評、書店の皆様のご支援、そして何よりも本書をお読みいただいた読者の皆様のおかげです。

ありがとうございます!

 

「戦略は「1杯のコーヒー」から学べ」の書評、ありがとうございます。

9月12日発売の「戦略は「1杯のコーヒー」から学べ」に、早くも4名のオルタナブロガーの皆様から書評いただきました。

加藤恭子さん「[書籍]戦略は1杯のコーヒーから学べ」

斎藤昌義さん「営業最強の武器:「らしさ」×「顧客価値」」

永井千佳さん「今なぜカフェ文化?それは「私のことを分かってくれている」から」

松井真吾さん「レッドオーシャンは実は宝の山だ!? – 書評: 戦略は「1杯のコーヒー」から学べ」

片岡麻實さん「永井孝尚「戦略は一杯のコーヒーから学べ」 ~主人公と共にビジネス戦略を効率よく学べる本~」

小俣光之さん「永井さんの『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』」

 

KADOKAWA中経出版様のご厚意で、ブロガーの皆様に見本を献本いただけることになり、希望されたブロガーの皆様には事前に贈呈させていただきました。

ブロガーの皆様に、深く感謝申し上げます。

 

2014/9/14 18:00追記…片岡さん・小俣さんの書評を追記しました。

 

東洋経済オンライン連載「コーヒーで読み解くビジネス戦略」開始。第1回目は….

本日から、東洋経済オンラインで、連載「コーヒーで読み解く、ビジネス戦略」が始まりました。

第1回は、

日本人の”コーヒー偏差値”を変えた、あの一杯
セブンカフェ出現で、1万円コーヒーが売れる?

 

連載用のロゴも、東洋経済様にとてもいい感じで作成いただきました。

 

20140913  

昨年、全国1万6千店舗で展開をセブンカフェの登場は、実は日本のコーヒー市場を進化させる上で、極めて重要な意味がありました。

また、コーヒー業界に関わりがなかった多くの企業も、コーヒーに注目しています。

今回は、そのことについて考察しています。

 

本連載では、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』をベースに、本書で書ききれなかったコーヒーのビジネス戦略について、さらに深く掘り下げてご紹介します。

本書と併せてお読みいただくと、面白いと思います。

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』Kindle版できました

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』には、Kindle版があります。

なぜかアマゾンでは、紙の方の『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』では買えないようになっていますが、(→9/12 17:00、回復しました!) 下記でアクセスできます。

Kindle版はこちら

紙版はこちら

2014/9/12現在、お互いにリンクが張れていない状態なので、アマゾンに確認中です。当ブログでは両方のリンクをご紹介します。

 

2014/9/12 12:10追記…もともとKindle版を希望され、先に紙の本を予約購入された方には、お知らせが前後してご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。実は私もKindle版がAmazonに出ていることを今朝知った次第です。現時点でアマゾン上では紙版からKindle版にリンクが張られていない状態ですので、修正可能かどうか版元さんに問合せ中です。

2014/9/12 13:00追記… 現在、版元からAmazonに修正依頼中です。

2014/9/12 17:00追記… 修正完了しました。ご尽力いただいた皆様に感謝です。

 

本日発売『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の紹介記事を、ITmediaエグゼクティブに掲載いただきました

ITmediaエグゼクティブ様で、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の記事を掲載いただきました。

コーヒー業界から最新ビジネス戦略が分かる――「戦略は“1杯のコーヒー”から学べ」

 

本書の概要や狙い、本書を書くにいたった経緯をまとめております。

編集を担当いただいた福盛田さん、ありがとうございました。

  

本書は本日発売開始です。

アマゾンでも販売開始になりましたし、書店でも店頭に並び始めます。ぜひお手にとって、ご覧になってみてください。
 

 

「ナンバーワンよりも、オンリーワン」…しかしオンリーワンは、本来勝ち取るもの

SMAPの「世界でひとつだけの花」で、「ナンバーワンよりも、オンリーワン」という言葉が流行りました。

「ビジネスパーソンとして、自分らしさを追求する。オンリーワンを目指す」という人も多いのではないでしょうか。しかしなかなかうまく行かないケースも少なくないのもまた、現実だと思います。

 

ビジネスパーソンは企業の一部です。そこでまず、企業に置き換えて考えてみましょう。

 

プラットホーム戦略で「ナンバーワン」を目指して規模を求めるアプローチがあります。アップルやGoogle等が典型です。しかし、それができるプレイヤーは限られているのが現実です。

むしろ多くのプレイヤーが考えるべきは、オンリーワンになること。

顧客の要望はますます多様化しています。多様化した、特定の顧客の要望に、自社ならではの解決策を提供する。つまり自社にしかできないことを目指すことが必要です。

顧客中心主義の視点でも、「ナンバーワンよりも、オンリーワン」は、本来求められていることです。

 

しかし、ここで注意すべき点があります。

自分の独自技術を深めることだけに集中してしまうことです。

いくら自分の独自技術を深めても、それだけでは、ビジネスにはなりません。

その独自技術を必要とする顧客が存在し、その顧客が価値を認めることで、初めてビジネスとして成立します。

つまり、単に「オンリーワンの存在」であるだけでは不十分で、「それを必要とする顧客にとってのオンリーワン」の存在になることが必要なのです。

では、どのようにそのような顧客を見つけるのか?

他の誰も見つけてくれません。自分で探すしかないのです。

 

つまり、

「自分にとっての、オンリーワン」

から、さらに一歩進化して、

「顧客にとっての、オンリーワン」

でなければならないのです。

そしてそのような顧客は、「オンリーワン」であるための研究開発と同じ労力をかけて、自分で探し出さなければならないのです。場合によっては顧客から学ぶことで、さらに進化することも必要になります。

 

企業の視点で見てきましたが、ビジネスパーソンも同じことだと思います。

「自分は唯一無二の存在だ。自分は、自分らしさを極める」と考えることも大切です。しかしそれだけでは、独りよがり。

さらに一歩進んで、「では、誰がそれを喜んでくれるか」を考えることが必要なのかな、と思います。

 

取引先に提案するだけでは、新事業は立ち上がらない。ではどうする?

法人向け事業で新しい事業を立ち上げる場合、まず取引先に提案していくことが多いと思います。

しかし取引先の言うことだけを聞いていてもなかなか話が進まず、もどかしい思いをする経験をされた方は、多いのではないでしょうか?

実際には、取引先の先に顧客や消費者がいる場合が多いはずです。このような場合、取引先のさらに向こうにいる消費者の意見を聞き、さらに関係者も間見込んでいくことが、とても重要です。

 

たとえば、ある樹脂メーカーの事例です。

取引先である塗料メーカー向けに、「環境に優しい塗料だったら、ニーズがある筈」と考え、新しい化学樹脂を開発し、この樹脂を使った塗料が発売されました。しかし塗装業者の反応は冷ややか。売れませんでした。

そこでこの樹脂メーカーは、塗装業者の実体を調査しました。意外なことに環境性能は二の次とわかりました。一方で塗装業者の費用のうち、塗料はわずか15%で、ほとんどが人件費であることもわかりました。

そこで、乾燥時間が半分の塗料を発売したところ、1.4倍の価格にも関わらず飛ぶように売れました。乾燥時間短縮で、塗装業者の生産性が上がり、人件費削減に繋がったためです。 

(参考資料:ハーバードビジネスレビュー2006年10月号「バリュープロポジションへの共感を促す−法人営業は提案力で決まる」ジェームズ・C・アンダーソン)

このように、取引先の向こう側にいる顧客を理解することはとても大切です。

しかし取引先しか見えていないことも多いのではないでしょうか?

 

虫歯予防ガムの成分になっている甘味料「キシリトール」も、取引先を超えてビジネスを大きく仕掛けて、成功した例です。

キシリトールはフィンランド生まれの甘味料で、1992年に日本支社が立ち上がりました。

以前のガムは砂糖がたくさん入っており、多くの子どもが虫歯になりました。かく言う私も、子どもの頃にガムを噛んで虫歯になったことがあります。

キシリトールは虫歯予防効果があるので、日本の責任者は「虫歯予防で、キシリトールは売れるはず」と考えました。しかし食品メーカーは「砂糖より高い。高いガムは売れない」。乗り気でありませんでした。

そこで流通に直接「虫歯予防のガムを作れる」と訴えたところ、流通は食品メーカーに「ぜひ作って欲しい」と要望。話が進みました。

さらに社会で理解を広めるためには、歯科医の支持が必要と考えました。しかし意外なことに歯科医は「虫歯が減ったら儲からなくなる」と拒否反応でした。

そんな時、キシリトールの事業責任者は「虫歯予防こそ、歯科医の仕事」と考えている歯科専門商社の人と出会いました。そこで、キシリトール入りガムを噛むと虫歯菌が減るという報告と、虫歯菌の数を測定する機器と、キシリトールをセットで持って歯科医を回り、「虫歯にならないために、歯科医に行く」というビジネスモデルを作りました。

1997年、キシリトール認可直後に歯科専用ガムが発売。大きなブームが起きました。現在、ガムの80%はキシリトール入り。キシリトールが入った商品売上は2000億円にもなります。

消費者、歯科医、専門商社、ガムメーカー、キシリトール生産者がともにマルチWinになる仕組みを作った結果です。

(参考:日経プラスワン「私のビジネステク キシリトールを広める①〜④」(2007/1/6 – 27)

 

樹脂メーカーの場合、塗装業者の調査をせずに、取引先である塗料メーカーの話しだけを聞いていたら、…ヒット商品は生み出せなかったでしょう。

またキシリトールの場合も、食品メーカーだけを相手にしていたら、…恐らく、キシリトールのビジネスは立ち上がらなかったでしょう。

 

新しいビジネスを大きく広げて育てるには、取引先だけでなく、その先にいる顧客や、その商品が関わる関係者を大きく捉えて、働きかける必要があるのです。

 

厳しい消費者が集まる日本は、グローバル企業から見ると魅力的な市場

2014/9/4、英ダイソンが世界に先駆けて日本でロボット掃除機を2015年春に先行販売すると発表しました。

2014/9/5に日本経済新聞に掲載された記事『ロボ掃除機 ダイソン参入 まず激戦日本に 「ルンバ」は値下げで対抗』によると、下記の通りです。

—(以下、引用)—

…2015年春に世界に先駆けて日本で売り出す。今秋から日本の消費者と商品改良に取り組み、性能に磨きをかける。

…ダイソンが日本で先行発売するのも消費者の目が厳しい市場で商品を磨き上げるためだ。9月から日本の消費者のモニターを募集し、発売前に準備期間を設けて商品の最終調整をする計画だ。日本市場で磨いた商品で世界市場に挑む。

 記者会見した創業者のジェームズ・ダイソン氏は「日本の消費者は技術を重視する。ロボット分野でも世界トップクラスの地域だ」と語った。

…国内総代理店セールス・オンデマンドの室崎肇社長は「品ぞろえの半分は日本独自仕様だ。排気フィルターの採用など日本の消費者の意見がグローバル商品の開発に生かされている」と話す。

—(以上、引用)—

ダイソンだけではありません。

数ヶ月前に当ブログで書いたエントリーでご紹介した通り、東洋経済オンラインに2014/4/1に掲載された記事『自動掃除機で独走状態、「ルンバ」強さの秘密 アイロボットCEOの描く「10年戦略」とは』でも、アイロボットのコリン・アングルCEOの次の言葉が紹介されています。

—(以下、引用)—

アングル氏は、「日本の顧客を幸せにできれば、世界中の顧客を幸せにすることができる」と言う。開発テストでは、畳の上をはだしで歩いて、細かい粒状のゴミが感じられないかをチェックした。

—(以上、引用)—
 

また、2014/9/6の日本経済新聞の記事「3M、革新は日本から 100%子会社で始動 医療・防災 課題バネに個性派商品」では、米スリーエム(3M)が住友スリーエムを全額出資に切り替えて、日本市場を重視する戦略を進めることが紹介されています。

—(以下、引用)—

….あえて人口減に直面する日本市場に挑み、発想力を鍛える。

….「新興国経済が減速する中で先進国は重要。日本発のイノベーションを世界に広げたい」(インゲ・チューリン会長兼最高経営責任者)との思いがある。…

 「高齢化は大きなビジネスチャンス。電力問題もそう。世界全体で電力不足になる可能性もある」。チューリン氏は課題先進国である日本市場の重要性を強調する。

 ….活気ある研究風土はそのままに、競争激しい日本で発想力を鍛える狙いがある。

—(以上、引用)—

スリーエムもまた、課題先進国・日本が発想力を鍛える場であると捉えています。

 

ネスレ日本も、日本独自のビジネスモデル「ネスカフェ・アンバサダー」を作り上げました。全世界でのネスレグループ展開の可能性もあります。→リンク

 

このように多くのグローバル企業が、消費者の目が厳しい日本市場に注目しています。

なぜか?

それは現在のビジネスでは、顧客の課題をいち早く見つけ、他社に先駆けて解決策を提供することが、差別化の大きなカギだからです。

グローバル企業は、厳しい消費者がいる日本市場で課題と解決先を検証し、それをグローバルに展開するというサイクルを回すことで、常に商品の高付加価値を維持できるのです。

 

一方で日本企業は、国内でこの厳しい顧客の課題に正対し解決策を作り上げているという点で、世界のライバルを先行しています。

解決策を、いかにグローバル展開するか?

日本で培った強みをアジア各国のユーザーにきめ細かく対応することで展開し、12年で売上を3倍に成長させたユニ・チャームなど、事例もたくさん出ています。

自社の強みは日本市場で徹底的に磨き上げて、その強みを世界各地の要望に細かく合わせて提供することがカギなのかな、と思います。

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の見本が到着

昨日、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の見本が自宅に到着しました。

表紙はコーヒー色の地色に、コーヒーカップが金色で縁取られており、いい雰囲気を醸し出しています。

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カバージャケットのそで部分には本書の紹介が書かれています。こんな感じです。

ブラック金融企業を逃げ出した新町さくら。とあるきっかけでコーヒー会社・ドリームコーヒーに入社するが、彼女がはじめて知ったコーヒー業界は「ビジネス戦略」の宝庫だった!外資系のスタバ、異業種のセブン、マクドナルド、ドトールの価格戦略、最大手ネスレのイノベーションなど超強力ライバルを相手に、さくらとドリームコーヒーはどう生き残るのか!?

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最初のページはバルザックの言葉で始まります。

コーヒーが腹中にはいると、即座に活気が出てくる。
ちょうど戦場における軍隊のように 活き活きとしたアイディアが生まれ、
記憶の中に眠っていたものが つぎつぎと その姿をあらわしてくる

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昨日ご紹介した目次です。全部で10の物語で構成されています。

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本書は、来週後半には書店に並ぶ予定です。

  

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の執筆裏話(2)本書の構成

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の裏話を少しずつご紹介しています。

本書は9/12から書店で販売しますが、既にアマゾンで予約も開始されました。

しかし本書の章立ては、まだアマゾンにも掲載されていません。

「100円のコーラ」シリーズ全3巻では、それぞれ10章の物語で構成されていました。全3巻で合計30章ですね。

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』も同じく10章の物語で構成されています。こんな感じです。

1杯目 ドトールが150円コーヒーで成長した本当の勝因 −ブルーオーシャン戦略を実現する4つのアクション
2杯目 「邪道」と言われた缶コーヒーでUCCが成功した理由 − アンケートでは顧客の隠れたニーズはわからない
3杯目 マクドナルドがプレミアムローストで目指したもの − 商品はポートフォリオで考える
4杯目 「コーヒーの香り」を失ったスタバが考え続けたこと − 経営合理化と業績悪化のパラドクス
5杯目 ネスレはなぜコーヒーマシンを無償で提供するのか − 継続的に収益を生むための「ジレットモデル」
6杯目 5度目の正直で大ヒットしたセブンカフェ − 顧客の課題より先に自社の強みを見極める
7杯目 「コーヒー界のアップル」ブルーボトルの第三の波 − オープン&シェアの文化がつくる新しい市場
8杯目 お客様はカフェの何にお金を払うのか − 新規事業の製品設計は3つのレベルで考える
9杯目 サステイナブルではいコーヒーは生き残れない − 企業の社会貢献とマーケティング3.0
10杯目 スタバが広告費をほとんどかけない理由とは − 顧客とのきずなを強化するブランドスパークス

本書の舞台は架空のコーヒー企業「ドリームコーヒー」ですが、事例は全て身近でリアルに感じられるコーヒー業界の事例で構成されています。

コーヒー好きの人にも、そうでない人にも、楽しんでいただける本になったのではないかと思います。

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の執筆裏話(1)コーヒーの参考文献

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の裏話を少しずつご紹介していきます。

本書はコーヒー会社を舞台に、最新ビジネス戦略を学べる物語です。

最初に考えたのは、コーヒー業界をよく知ること。そこでコーヒー関連の本はかなり読み込みました。手元にあるコーヒー関連の本を集めてみました。

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他にもここにない本や、Kindleで買った本もありますし、新聞・雑誌・ネットの記事も参照したので、実際にはこの2倍程度の分量になるでしょうか?

 
ただ本書は単なるコーヒービジネスの本ではありません。

コーヒー業界はあくまで事例。本質はビジネス書です。最新マーケティングやビジネス戦略に関する本も読み込みました。

 

一方で本から学んだだけでは不十分。自分の経験に基づいて書かないと説得力ある本は書けません。

そこで色々なコーヒー体験をしました。方々の喫茶店に行くのはもちろん、コーヒー関連のセミナーに参加したり、コーヒー博物館にも足を伸ばしましたし、コーヒー会社の方とお話しもしました。

そして何よりも大切だったのは、独立後、一緒に仕事をさせていただいたお客様を通じて、リアルなビジネスの現場で必要なことを学んだこと。コーヒー業界だけでなく様々な業界の課題と取り組みも、本書に反映しました。

合計256ページのこの薄い本には、実に色々な情報のエッセンスを、誰でも楽しみながらサクサク理解できる面白いストーリーに凝縮しています。

 

 

『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の表紙が公開されました

新刊『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ』の表紙画像がアマゾンに掲載されました。

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「100円のコーラ」シリーズは白地に各種コーラのデザインでシリーズ感を出していましたが、本書は一転してコーヒーをイメージした色の表紙になります。

並べるとこんな感じです。




 

本書は9月11日発売の予定です。お楽しみに。

 

「2000億円を稼ぐ1事業よりも、500億円稼ぐ10事業」「1事業で1兆円よりも、100事業で100億円」 — パナソニックとシャープの事業変革より

現代は、これまでのやり方が通用しない、企業にとって厳しい時代になっています。

その大きな要因の一つが、顧客のニーズが洗練され、市場での競争が激しくなっていること。では、どのように取り組めばよいのでしょうか?

本日2014/8/28の日本経済新聞の記事「会社研究 パナソニック(上) 復活へ創業来の事業転換」に、そのヒントがありました。

—(以下、引用)—

 「2000億円の営業利益を稼ぐ4番打者は不要。500億円稼ぐ事業を10そろえるのが目標」と、佐藤基嗣取締役は話す。前期は航空機娯楽システムなど20事業部で売上高営業利益率が5%を超えた。一つ一つの利益規模は大きくないが、1980年代のVTRや90年代の大型ブラウン管テレビが営業利益の大半を稼いだのとは収益構造が変わってきた。

—(以上、引用)—

創業以来の大事業変革に取り組むパナソニックはこのように、「長距離砲のパワーヒッターを育てるのではなく、アベレージ・ヒッターを数多く揃えたい」と考えています。

興味深いことに、日経ビジネス 2014/7/28号でシャープの高橋興三社長も、

1事業で1兆円よりも、100事業で100億円ずつ売る。
新陳代謝が続けばシャープは潰れない。

とおっしゃっています。「液晶テレビ」という一大事業で、栄光と苦労を経験されたシャープならではの言葉です。

 

「なるほど」と思いました。

顧客ニーズが洗練され競争が激化しています。しかし顧客ニーズの洗練に伴い、顧客ニーズは細分化されています。それに伴って市場も小さく細分化されているのです。

こうなると、細分化された小さい市場の顧客ニーズを先取りし、ニーズに最適化した商品をいち早く投入し、市場でダントツのトップシェアを確保することで、競争上、大きく有利に立てます。

小さい市場でダントツトップシェアを確保すれば、他社も容易には参入できなくなるからです。

 

ここで大切なのが、バリュープロポジション。

ターゲットとなる顧客と、その顧客の課題を見極めて、その課題にいかに自社ならではの価値を提供するのかを考えることです。

しかしそうやって作ったバリュープロポジションは、必ずしも正しいとは限りません。

ではどうするか?

 

パナソニックの取り組みを紹介している日本経済新聞の同記事に、別のヒントがありました。

—(以下、引用)—

 「電気自動車(EV)の予約状況は」「電池開発のロードマップは」――。大阪府守口市と兵庫県洲本市にあるパナソニック電池部門と米シリコンバレーは毎週、テレビ電話で熱心な質疑応答を交わす。相手は米EVメーカー、テスラ・モーターズの技術者だ。

「顧客の顔が見えるのがプラズマテレビと違う」と伊藤好生専務は話す。テスラとは米国にEV向けの大規模電池工場を建設することで合意したが、一気に作らず段階的に投資する。工場も建物と土地をテスラが、電池の製造設備をパナソニックが分担し、投資リスクを軽減する。顧客との連携強化で、数千億円の投資を繰り返したプラズマテレビ事業のようなやり方を改めた。

—(以上、引用)—

つまり「製品を開発してから、販売に注力する」のではなく、「顧客の状況を頻繁に確認し、仮説検証を行いながら、徐々に製品を仕上げていく」というアプローチを行っているのです。

バリュープロポジションも、このように製品を開発していく過程で、頻繁に顧客に対して検証し、修正していく必要があるのです。

 

売上数兆円の超大企業であるパナソニックやシャープの事業変革は、日経ビジネス・東洋経済・週刊ダイヤモンドなどでも頻繁に特集が組まれています。

超大企業ですが、実際には細分化した市場に取り組んでいます。中小企業にとっても学べるところは大きいと思います。私自身も様々なことを学んでいます。

パナソニックやシャープの皆様のご努力が実ることを祈っております。

 

Business Journal連載開始しました。第1回目は『なぜ日本メーカーはルンバをつくれない?「ニーズの断捨離」で新しい常識と顧客を創造』

このたび、Business Journalで連載を持つことになり、昨日、連載第1回目が掲載されました。

『なぜ日本メーカーはルンバをつくれない?「ニーズの断捨離」で新しい常識と顧客を創造』

当ブログでは、その時その時に得た気づきを毎日書き溜めるようにしています。

一方で、Business Journalの当連載では、そのようにして書き溜めたものを再度吟味した上で、場合によっては何回分かを組み合わせて、読み物として記事にしています。

これから月1-3回程度の連載になると思います。よろしくお願いいたします。