あなたの「弱み」は、「強み」になる

 

ワークショップ後、こんな質問をいただきました。

『「強みを考えよう」ということですけど…。自分の弱みは沢山見つかるのに、強みなんて見つかりません。どのように考えればいいんですか?』

確かに「自分の強みガ見つからない」という人、とても多いのですよね。
実は強みと弱みは表裏一体です。どちらもあなたが持つ「資質」が生み出しています。

たとえば私は、事実に即して考えないと、どうもムズムズします。これが私の資質のようです。

マーケティング戦略を考える際には、現実的に考えますし、筋が悪い戦略に出会うと「この戦略の問題点は、コレ」、よい戦略に出会うと「この戦略はここが素晴らしい」と割とすぐに気がつきます。これは「事実に即して考えないとムズムズする」という資質が「強み」になった例です。

一方で若い頃は、この資質が弱みになっていました。

私は新卒で、日本IBMの製品開発研究所に配属になりました。研究所は機密保持のためにセキュリティ管理が厳重で、入口には守衛がいて社員証を一人一人チェックし、ドアというドアにはセキュリティバッジがないと入れないようになっていました。

入社数ヶ月後、地方の営業所に営業実習に行きました。研究所と違い、営業所は出入り自由。そこで営業実習日誌にこう書きました。

『今日、気がついたこと。営業所では、セキュリティ管理をしていない」

営業実習日誌は、営業所や所属部門の課長がチェックします。営業所の課長は「そんなことはない!」とやや怒りのコメント。数日後、私の上司から電話があり、「永井さん、ああいうことは書くものではないよ」。でも私はこう答えました。

「え?だってセキュリティ管理をしていないのは、事実ですけど」

これは「事実に即して考えないとムズムズする」という資質が「弱み」になっている例ですね。ちなみに「気配り」という言葉を覚えたのは、それからしばらく経ってからのこと。社会人としてはちょっと遅めでした。

資質を悪い面から見ると「弱み」になり、よい面から見ると「強み」になります。

ちょうど「火」の良い点が「ものを温める」、悪い点が「火事の原因になる」というのと同じで、本質的に人の資質は性質であり、「いい」も「悪い」もありません。

せっかくならば自分の資質に向き合い、「強み」を引き出したいものですね。

 

 

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浜松商工会議所様で、ワークショップを行いました

2月15日に浜松商工会議所様が主催された「浜松地域新産業創出会議」で、半日の「お客様が買う理由を、いかに作るか? 」ワークショップを行いました。(イベントのご案内文はこちら

浜松の企業様から、20名以上の方々が参加されました。

浜松は34年ぶりです。日本IBMの新入社員だった1984年、開発部門に配属された私は、ここ浜松で営業実習の機会をいただき、営業の先輩方について数週間お客様を回りました。思えば会社で「お客様」と初めて出会ったのが、ここ浜松でした。34年が経ってすっかり街の様子も変わっていました。

今回は、下記内容で進めました。

13:00-14:00 講義「お客様が買う理由をいかに作るか?」
14:00-14:30 ワークショップ「お客様が買う理由を作る」
14:30-14:45 (休憩)
14:45-15:45 各チーム代表から、ワークショップの成果発表
15:45-16:30 講義「お客様が買う理由を検証する」
16:30-17:00 質疑応答

皆様からのご感想です。

■敷居が高いと思っていたマーケティングの世界にようやく足を踏み込めた気がします!現状と照らし合わせて考えていけたので、とてもわかりやすかったです。早く職場に帰りたい!と、いい意味で思えました。いろいろとやりたいことが湧いてきました。有り難うございました。

■いいものを作っても売れないという疑問への解決方法のスタートが切れそうな気がしました。

■失敗の定義を変えるよう、社内でも働きかけたいと思いました。仮説検証のやり方を改めてみようと思いました。まずは実行!

■徹底的に顧客ニーズを理解すること。仮説を立てること(仮説と目標は違う)と検証すること。この2点は当たり前のようで、やはりできていないことを再認識し真下。今後、すぐにでも取り入れたいです。

■発表に対するアドバイス、有り難うございました。自社の強みを再認識して、ニーズとの組み合わせを変えていきたいと思います。

■徹底的に顧客ニーズを理解する。仮説を立てる。検証すること。など出来ていないことで再確認できた。今後すぐにでも取り入れたい。

■成果を出すため、重要な事を中途半端にしていた事に気づいた。

■自社の強みが自己満足の押しつけになっている事に気づいた

■「チャンスは雨のように降り注いでいる」意識レベルを高くし、チャンスを見落とさないようにします

■事前に本を読んでいたが、モチベーションの話やトルネード式仮説検証など載っていない内容も聞けてよかった。

■わかりやすくていねいな解説で非常に良かった

■始めはついていけるかと不安でしたがワークして行く上で理解が深まりよかった

 

ご参加いただいた皆様、有り難うございました!

 

 

 

間違いだらけの仮説検証。ダメな3パターン

「仮説検証に取り組みましょう」というと、こんな答えがよく返ってきます。

「仮説検証?そんなの当たり前にやっていますよ」

しかし実際にちゃんと仮説検証プロセスが回っているのは、驚くほど少ないのが現実です。

仮説検証プロセスは丸い円で描くことが多いのですが、実際にはらせんのようにグルグル回しながら、あたかもトルネード(たつまき)のように上に進化していくイメージです。

ダメなパターンでは、このトルネードが回っていません。大きくわけて3パターンあります。

■ダメ1:継続しない(1回しか回さない)

こんなパターンです。

「仮説検証、やってみましたけどね。ダメでしたね」
「何サイクル回しましたか?」
「1サイクル回しましたよ」

本来の仮説検証は、何回も回し続けることで学びが急速に蓄積していくもの。1回だけでは学びは溜まりません。

■ダメ2:やりっぱなし(半周しか回さない)

「100%完璧な計画を作ろう」とばかり、計画段階でプロジェクトの大部分のヒトモノカネを投入。根回しも完璧に実施。そしてやって実施します。しかし実際にやってみると問題百出。そこで計画を修正しようとすると、根回しした人たちから「話が違う」と言われたりしてなかなか修正できません。

■ダメ3:そもそも仮説がない(そもそも回っていない)

営業チームで前期の営業成績が悪かった場合の反省会がこうなりがちです。たとえば目標を10%下回った場合、こんな議論をするケースです。

「売上げ目標を達成できなかったのは、X社の案件落としたからだ。営業への指導を徹底しよう」

これは単なる反省会です。対症療法なので問題は再発します。そもそもの仮説がないからです。売上げ目標は仮説ではありません。「その売上げ目標をいかに達成するか」が仮説です。

 

本来の仮説検証はこうなります。

(仮説)現案件40件中、提案20件、成約10件を目指した。
(実行)提案30件、成約9件だった。
(検証)提案は5割増だったが成約が1割減。提案で課題把握が甘かった。
(対応)営業チームで課題把握の徹底を図ろう。

 

仮説検証をちゃんと回せば、問題を生み出している根本原因に近づくことができ、学びが確実に蓄積され、スピーディに成長していくのです。

 

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「義理チョコやめよう」というゴディバに、ブラックサンダーは?

2018年2月1日の日本経済新聞に掲載された1面広告。驚きました。

「日本は、義理チョコをやめよう」

あのゴディバジャパン、ジェームズ・シュシャン社長の署名入り広告です。
こんなメッセージが入っています。

 バレンタインが嫌いだ、という女性がいます。
 その日が休日だと、内心ホッとするという女性がいます。
 なぜなら、義理チョコを誰にあげるかを考えたり、
 準備をしたりするのがあまりにもタイヘンだから、というのです。
 (後略)

 バレンタインを、好きになってください。
 GODIVA

(実物の広告です)

2月14日に職場で義理チョコが飛び交うのは、もはや日常的な光景。
「チョコの会社なのに、立派な意見広告だなぁ…」と思っていたのですが、よくよく考えてみると、これは凄い差別化戦略だと気がつきました。

ゴディバは高級チョコレートです。
高価なゴディバは、本命チョコとして買われることが多いはず。

「義理チョコはやめて、本命チョコへ!」

実はこれがゴディバの狙いなのでしょう。”Share of wallet”(直訳は「(顧客の)財布のシェア」)という言葉があります。現代では、消費者の財布の中からどれだけ自社に使ってもらえるかが勝負。こう考えるとこの意見広告は、ゴディバのバリュープロポジションを周到に考え抜き、”Share of wallet”を最大化するための戦略なのですね。

 

「やるなぁ、ゴディバ」と思っていたら、さらに驚いたことが。

ブラックサンダーを製造・販売する有楽製菓の公式アカウント「ブラックサンダーさん(有楽製菓公式)@プレミアム義理チョコショップ」が、こんなことをつぶやいていてバズっています。

ブラックサンダーは、相手に「これって本命チョコ?」と誤解されるリスクは皆無。安心の義理チョコとして、ブラックサンダーならではのバリュープロポジションを考え抜いたメッセージで返すあたり、さすがです。

ターゲット顧客の心に響くメッセージをいかに発信するか?
ゴディバもブラックサンダーも、Share of Walletを獲得するためにバリュープロポジションを考え抜いているのです。

 

 

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あえて期待値を下げ、新ビジネスを生み出す

朝活勉強会「永井塾」で、こんなご質問をいただきました。

『永井さんはいつも、「顧客満足=提供価値−事前期待」といってますよね。
自分の業界ではお客様の期待値がどんどん上がり、現場での負担が多すぎるのが現実です。
「逆に期待値を下げて、顧客満足を高める」って、アリなのでしょうか?』

実はまさに最近、そんな経験をしました。

私は毎月、決まった理容室でカットします。まずカット数日前に理容室に電話して担当理容師さんを予約。「この日時がいいな」と思っても理容師さんがお休みのこともしばしば。数日後にカットします。軽くマッサージしてくれたり、洗髪や整髪料をつけたりして料金も結構します。1時間ほどかかります。行き帰りも1時間。

つまりサービスは、カット、洗髪(シャンプー・リンス・トリートメント)、整髪料、マッサージ。一方で私のコストは、数千円の料金+合計2時間の時間。手厚いサービスは料金に見合っているとは思いますが、「時間がもったいないなぁ」と感じることもしばしば。

ある日、近所にQBハウスがあるのを見つけました。ご存じの通り10分・1080円でカットしてくれます。
「技術はどうかな?」と思ったのですが、店の入口にある説明を読むとしっかりしているようです。
入口には緑・黄・赤のランプがあり、待ち時間もわかります。この日は黄色で待ち時間5〜10分。2名待ち。「ものは試し」と入ってみました。

まず自動券売機で1080円のチケットを購入。椅子に座り順番を待ちます。座った順番に散髪。場所取り不可という割り切り。店員は理容師さん2名だけなので順番管理はしていません。

すぐに私の順が来ました。以前カットした直後のスマホ自撮り写真を見せ「これでお願いします」。カットが始まりました。バリカン、はさみはすぐ手に届く所にあり効率的です。一通りカットが終わりスタイル確認。意外といい仕上がりです。この後、普通の理容室だと切った髪を洗い流すのですが、ここでは天井から下がっているエアシャンプーという強力掃除機で吸い取ります。ちゃんと吸い取り、切った髪は残りません。

12分ですべて終了。待ち時間込みで20分弱。

いつもの散髪と比べて数分の一の料金。しかも1時間40分も早く終わりました。
おかげでこの日、記事を一本余分に書けました。

QBハウスは「髪のカット」という理容室の本質的なサービスに特化し、カットに関しては必要十分な技術を持っています。そして「洗髪」「整髪」「マッサージ」「店員が待ち順番を調整」といった付随サービス(=過剰サービス)はすべてやめ、「レジ打ちする」作業も廃止、お客さんが自販機でチケット購入するなど徹底的に合理化しています。

さらに洗髪不要なので店の水回り工事が不要になり、出店コストを大きく下げ、出店場所の制約もなくなります。

QBハウスでは常にカット待ちのお客さんがいます。顧客回転数を上げて、数分の一の低価格でもビジネスが成り立っています。

2017年、QBハウスは独自性がある優れた戦略を実行し高い収益性を達成・維持している企業を表彰する「ポーター賞」を受賞しており、「投下資本利益率、営業利益率ともに5年間の業界平均を大幅に上回っている」と評価されています。→詳細はこちら

 

冒頭のご質問の通り、時代と共に、お客様の期待値は常に上がっています。
しかし同時に、時代と共に、お客様が不要と感じる過剰サービスもいつの間にか生まれています。それらについては、あえて期待値を下げてもいいはずです。

QBハウスは一見当たり前の過剰サービスを見直し、それらは顧客の期待値を下げ、「低料金で迅速なサービス」という新たな価値を提供しています。

 

あの旅館「加賀屋」も、かつては宿泊客が到着後、茶菓子・煎茶・浴衣・観光パンフレットと、客室係が一つ一つ、8回訪問して部屋に持ってきていました。1時間かかることもありました。「できるだけ部屋に伺い、お茶を差し上げるのが理想の接客」と考えられていたためです。しかし到着して早く温泉に行きたいお客さんにとっては過剰サービスです。そこで2017年から訪問は3〜4回程度に減らしています。(参考:日経ビジネス2018.1.22 特集『「おもてなし」のウソ やればやるほど顧客は逃げる』)

 

過剰サービスを見直すことは、新たなビジネスを生み出したり、既存ビジネスを強化するための切り口になり得るのです。

 

 

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「解決すべき問題?特にないけど」は、思考停止である

 「まず『解決すべき問題が何か?』を考えましょう」と言うと、こんなご返事が返ってくることが少なくありません。

「解決すべき問題?うーん、そんなの特にないけど…」

 これは、かなりヤバイ状況です。

「解決すべき問題」とは、「あるべき姿」と「現状」のギャップです。

この「あるべき姿」とは「こんな未来にしたい!」というあなたの想いでもあります。あなたがそのような想いを持っていれば、必ず「現状」との「ギャップ」が見つかるはずです。

これを絵にすると、こうなります。

もし「解決すべき問題?そんなの特にないけど…」と考えていたとしたら、それは「あるべき姿」のレベルが低すぎるのです。「思考停止状態」です。こんな人が多いと、組織は衰退する一方です。

ビジネスとは、「あるべき姿」と「現状」のギャップを埋める問題解決そのものです。次々と「解決すべき問題」が見つかる組織は、発展している組織なのです。

では「解決すべき問題」が見つかったら、どうすればよいのでしょうか?

「現状」と「あるべき姿」のギャップを埋めていくことです。
ここで役立つのが仮説検証の考え方で。仮説検証の出発点は、「あるべき姿」と「現状」のギャップ把握から始まるのです。

そのための方法論を「トルネード式仮説検証」と名付けて、次回2月7日の朝活勉強会「永井塾」でご紹介します。昨年11月の永井塾でご紹介した内容を、4月出版予定の新著にあわせて大幅にバージョンアップした内容になります。

ご興味がある方は、ぜひご参加下さい。当勉強会の参加方法は、メルマガでご案内しています。

 

 

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朝活勉強会「永井塾」第11回『質問大会』を行いました

1月10日(水)、第11回朝活勉強会「永井塾を行いました。

今回は、参加される皆様から事前にご質問をいただき、お答えするスタイルで進めました。

こんなご質問をいただき、個別にお答えしました。

■永井さんが起業に踏み切った経緯と、採算が取れると思った根拠はなんでしょうか?

■会社で仮説検証のテーマで講演することになりました。気をつけるべき点を教えて下さい。

■既存事業と新規事業の共存・両立について。会社の規模が大きいほど、社内起業は難しい傾向があります。社内新規事業の成否を分けるポイントや、「これはほぼ確実に失敗する」というパターンを教えて下さい。

■縦割り意識が強い組織を破壊するためのアクションについて。会社もトップが様々なプロジェクトを立ち上げていますが、兼務者が多く片手間になっているのが現実です。

ご参加下さった皆様、有り難うございました。

 

次回の朝活勉強会「永井塾」は2018年2月7日(水)開催です。次回テーマは『売れる仕組みを作る「トルネード式仮説検証」』。4月に出版する本の内容を事前に公開します。メルマガでご案内していますので、参加希望の方はメルマガにご登録下さい。ご参加をお待ちしております。

 

 

「健全な怒り」があるか?

講演で、こんなご質問をいただきました。

「永井さんが本を出版した経緯について、とても興味を持ちました。
本を書く原動力は、仕事の経験や読書から得られた知識なのでしょうか?
あるいは、思いついたアイデアが原動力になっているのでしょうか?」

確かに本を書く上で、知識やアイデアはとても重要です。

私の場合、自分のビジネス経験の棚卸し、色々な本を読みこんで理論の裏付けをとり知識を整理して全体の骨格を決め、アイデアを出しながら書いていきます。このように知識もアイデアも、本を書く上で重要です。

しかしそもそも本を書く原動力は、「これを書きたい!」という衝動、いいかえれば「健全な怒り」です。

「100円のコーラを1000円で売る方法」を書いた時には、「なんでみんな価格勝負をするんだろう?」が、その衝動でした。そこで、価値勝負する大切さや方法論を伝えようと考えて、知識を整理してアイデアを出しながら本を書きました。

 

この「世の中をこう変えたい」という「健全な怒り」を持つことは、とても大切です。

松下電器(現パナソニック)創業者の松下幸之助さんも100年前に、「(当時は)高価な商品を、水道の水のように、無尽蔵に安く提供すれば、極楽浄土がやってくる」と考えて、「水道哲学」を提唱し、大量生産・大量販売の時代に大きく成長しました。

現代では、自動の家計簿アプリで成長するマネーフォワードの辻社長が会社を立ち上げたのも、ソニーの経理部に所属していた時に感じていた、経理業務の面倒さに対する個人的な怒りがきっかけでした。

 

「健全な怒り」が、世の中を変えていくのです。

あなたは、「健全な怒り」を持っていますか?

今年、その「健全な怒り」をどのように解決していきますか?

 

 

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「成熟社会だから、現状維持でいいのでは?」

先日の朝活勉強会「永井塾」で、こんなご質問をいただきました。

「現代は、人口が減っている時代です。『常に変わり続け、成長していくべき』ということですが、『成長は目指さず、安定状態を維持する」という戦略に切り換える考え方もあるのではないでしょうか?」

確かに高成長が望めない今、「ほどほどで安定できればいい」とも考えたくなるのはよくわかります。
しかし実は、現状維持で安定するためには、変わらなければならないのです。

自分は変わっていないつもりでも、周囲は常にレベルアップしているからです。
自分が変わらなければ、周囲と比べると、相対的に衰退してしまうのです。

アップルは2007年にiPhoneを発表、スマホが本格的に普及し始めました。当時のiPhoneは革新的でライバルを圧倒しましたが、その後ライバルたちが登場。しかしアップルは常にiPhoneの機能強化を続け、出荷金額ベースでスマホ市場のリーダーであり続けています。もしアップルが2007年の初代iPhoneのまま何も変えていなければ、あっという間にライバル勢に追い抜かれています。

このようにライバルに圧倒的に優位でも、いつかは追いつかれます。周りの状況も変わり、必ず時代遅れになります。

だから現状維持するためには、常に変わり続けることが必要なのです。

絵にすると、こうなります。

常に変わり続けるか?さもなくば、衰退と死を受け容れるか?

成熟市場だからこそ、現状維持するためには変わり続けることが必要なのです。

 

 

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実験で始まり、実験で見直されるコンビニ24時間営業

24時間営業のコンビニは、もはや私たちの生活の一部。当たり前の風景です。

しかし、一部で見直しが始まっています。

日経ビジネス2017.11.27の記事『「未来のコンビニ」そろり始動」では、ファミリーマート(以下、ファミマ)の実験店舗で、午前0時〜5時の営業を休止し、一部商品を自動販売機での販売に切り換えている様子を紹介しています。以下、記事の抜粋です。

—(以下、引用)—

このような実験に取り組む背景には、人手不足と人件費高騰に対する危機感がある。沢田貴司社長は「現場負担の高まりを痛感している。深夜閉店への反論を(業界内で)よく聞くが、実験してみないことにはわからない」と話す。

—(以上、引用)—

この話を読んだときに思い出したのが、「そもそもコンビニの24時間営業自体、実験で始まった」ということ。

1974年にセブン-イレブン(以下、セブン)がコンビニを始めた頃、コンビニの営業時間は社名の通り朝7時から夜11時でした。この時期、世の中には24時間営業の店はほとんどありませんでした。そんな中でセブンが24時間営業を始めたのは、翌1975年。

当時、深夜まで遊ぶ若者や深夜労働者が増えていました。セブンは「夜中も営業すれば、客の利便性が高まり、売上が拡大するはず」と考えました。しかし当時の常識は今と逆で「深夜に営業しても、客が来るわけない」

そこでセブンは、24時間営業を実験して、本当に売上が拡大するかを確認しました。

場所は当時の店舗で一番北にあった福島県内の直営店。「条件が悪いところで売上が伸びれば、どこでも24時間営業が成り立つ」と考えました。結果は、日販売上は63%も上がり、1日の来店人数も700人強から1200人近くまで増え、大成功。その後、東京江東区や神奈川県相模原市での実験も同じ結果でした。そこで24時間営業を開始した。

1975年、コンビニ24時間営業は、セブンの実験により始まり、常識になりました。
そして42年後の今、今度はライバルであるファミマの実験により。24時間営業の見直しが始まっています。

 

常識をくつがえすようなアイデアを机上でいくら議論しても、なかなか正解には至りません。
それならば、サッサと実験でサクッとやってみて、検証した方がはるかに速いし、確実です。

 

皆さんがお持ちのビジネスのアイデアも、議論に時間をかけすぎずに、サクッと簡単な実験を行ってみれば、新たな発見が得られることが多いはずです。

 

 

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「嫌われる日本人」は、かつて高く評価されていた

先月末の産経新聞の記事「米のハイテク業界で嫌われる日本人 そのわけは?」が、話題になっています。一部引用します。

—(以下、引用)—

日本人が「嫌われている」のだという。米国のハイテク業界での話だ。先日、業界事情に詳しい企業幹部と話した際、最先端ベンチャーが集まるシリコンバレーや、先進的研究で知られる大学を訪れる日本企業に話題が及んだ。(中略)

ところが、日系企業関係者の訪問は「視察」や「情報収集」が主体で、事業への具体的な投資話に進まない。生き馬の目を抜く世界を生きるベンチャー経営者にとって、ビジネスに結びつかない時間がとられるのは「迷惑だ」というのだ。

米国に出向く担当者が、日本の本社から、投資判断や資金決済の権限を持たされていないので、当然の結果だ。そう分析する企業幹部は「『決断しない』日本企業の評判が業界に広まりつつある」と警告する。

—(以上、引用)—

この記事に対して、ネットでは「なんだかなぁ」「すごくわかる」「いまだに視察とか情報収集?」という意見が多く寄せられています。

実はこの日本人の行動、かつてかのドラッカーが高く評価していたことをご存じでしょうか?
ドラッカーの著書「エッセンシャル版 マネジメント 基本と原則」のp.150に、次のような一節があります。

—(以下、引用)—

…日本では、意志決定で重要なことは問題を明らかにすることである。そもそも意志決定は必要か、そもそも何についての意志決定かを明らかにすることが重要とされる。この段階でのコンセンサスの形成に努力を惜しまない。この段階にこそ、意志決定の核心があるとする。…

(中略)

アメリカでは、ライセンス契約の日本側の交渉相手が数力月ごとにチームを送りこみ、交渉のごときものを始めからやり直す理由を理解できない。一つのチームが克明にノートしていく。ひと月半後には、同じ会社の別のセクションが、初めて話を聞くという態度で克明にノートしていく。信じられないであろうが、これこそ日本側が真剣に検討している証拠である。

(中略)

こうして、われわれが決定と呼ぶ段階に達したとき、日本では行動の段階に達したという。日本では、この段階で意思決定の責任を「しかるべき人間」に任せてしまう。誰がこのしかるべき人間であるかを決めるのはトップマネジメントである。そして誰に任せるかによって問題に対する答えも決まってくる。コンセンサス形成のプロセスで、誰がどのような考えを持っているかが明らかになっているからである。

(中略)

日本流の意思決定は独特のものである。日本社会特有の仕組みや組織の性格を前提とするものであって、どこでも使えるものではない。だがその基本は、日本以外でも十分に通用する。それどころか、これこそ効果的な意思決定の基本である。

—(以上、引用)—

ドラッカーはこの文章を1973年に書きました。「日本人がコンセンサスを作るのは、問題を明らかにするため。解決策は担当者に任せ、トップは解決策に関与しない」というドラッカーの洞察は、実に的確です。

なぜ日本企業では、コンセンサス形勢に時間をかけ、仕事がスピーディに進まないのか?
なぜ個人が、なかなかリスクを取ろうとしないのか?
なぜトップが、不祥事が起こっても現場を掌握できないのか?

これらの問いに、まさに見事に答えています。
ドラッカーが「日本流の意志決定は、効果的な意志決定の基本である」と述べた1973年、確かにこれは日本企業の強みでした。

しかし40年以上が経過して、世の中が大きく変わりました。
激しい変化が常に起こるようになり、じっくりコンセンサスを取っていては遅れを取るばかり。
かつての強みは今や弱みに転じています。

問題は低迷する日本企業が、かつての強みが弱みになっているのに、40年前の意志決定方法を変えていないことです。

時代と共に、意志決定方法も、リーダーシップのあり方も、しなやかに変えていくことが必要なのです。

 

 

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一見ユルいチームが、爆発的なエネルギーを生み出す理由

講演を終えたら、こんなご質問をいただきました。

「今日のお話しで、『あるべき姿」と『解決すべき問題』が見えてきました。
 ぜひ社内で新たな挑戦を始めたいと思います。
 その組織づくりのアドバイスはありますか?」

ここで致命的な間違いをする会社員は、決して少なくありません。
「正式な組織を作らなければいけない」と考え、プランを作って、上司に相談するのです。
これは典型的な失敗パターンにはまります。

なぜか?

まず、会社で組織を作るのは、根回しや予算取りなど、意外と大きな労力が必要です。
しかしその労力にかけている間は、『解決すべき問題』は放置されたままです。

また会社で正式な組織作りをしても、『あるべき姿』を実現したいという想いを持つ仲間が集まるとは限りません。色々な「大人の事情」で異動せざるを得ない人が集まることも少なくありません。これでは強力なチームは作れないのです。

では、どうするか?

ユルく出入り自由のチームを作ることです。
まず『あるべき姿』と『解決したい問題』に賛同する仲間を見つけます。
そしてパートタイム感覚で、『解決したい問題』について話し合い、問題意識や方向性をすりあわせていきます。
「なんか違うからやめる」という人は、抜けてもOK。
「噂で聞いたんだけど、参加していい?」という人は、大歓迎。

「こんなユルくていいの?」と思うかもしれませんがOKです。
何よりも大切なのは、自発的でやる気があるメンバーが集まること。
このプロジェクトチームが、志を共有した強力なチームに育ち、爆発的なエネルギーを生み出すのです。

「日本一の星空」の阿智村も、「阿智村の地域づくりをしたい」という少人数の仲間が集まって始めました。

このように、ある目的を達成するために組織を超えて集まるチームのことを、「プロジェクトチーム」と呼びます。

世の中の変化が激しい現代だからこそ、志を同じくするメンバーが、組織を超えて柔軟に集まることが大切なのです。

 

 

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ダメモトで始め、いつの間にか成功する中国人から学べ

中国は「低コストの世界の工場」から抜け出し、ドローンやシェアライド、さらにキャッシュレス社会といった新しいビジネスを生み出し、経済は成長しています。一方で、日本は今ひとつ元気がありません。

私はIBM在職中、中国の人たちと仕事をすることも多かったのですが、「彼らのビジネススタイルからは、学ぶべき点が多い」と実感しています。

たとえば1998年のこと。
当時の中国IBMは、日本I BMや韓国IBMよりもずっと小さい売上でした。
私はIBMアジアパシフィックで、ある製品のマーケティング担当でした。
中国IBMで事業責任者だった中国人女性の口癖は、「中国ビジネスを成長させたかったら、投資!投資!投資よ!」

常に投資を求めてきました。荒唐無稽なプロジェクトも多く、失敗も繰り返していましたが、彼女は失敗しても堂々としています。アジアパシフィック全体会議でも、こう言い切ります。

「私たちの実行はまったく問題ない。原因は〇〇〇だ。だから次は、□□□をして欲しい」

そして彼女の中国事業は、次第に成長してきました。

ちなみに彼女はIBM社歴20年でしたが、その後、「IBMは大きいわね。意志決定が遅すぎ!嫌になったわ」と言って退職し、香港にあるベンチャー企業の社長になりました。

 

一般的に中国人は、日本人が当惑するほど個人のエゴが強いのですが、裏返せば、「私はこれをやりたい」という考えが明確でシンプルだということ。 そしてダメモトですぐに実行します。

日本人の私から見ると、「危ないなぁ」「これはダメでしょ」と思うことでも挑戦し、ダメとわかると即原因を特定し、即修正します。前言撤回は日常茶飯事。やり方もどんどん変えるし、ハシゴを外されることも少なくありません。しかし当初の「これやりたい」という強い意志は決してブレません。そしていつの間にかうまくいきます。

彼らはダメモトで始め、試行錯誤を執拗に繰り返し、いつの間にか成功させるのです。

 

2016年、上海を中心に中国各地で始まったシェアライドも、瞬く間に1億台も普及し、1年後の2017年には市民の足となって大成功しています。その裏には膨大な失敗があります。しかし数多くの失敗から率直に学び続けて、ビジネスを急拡大させているのです。

 

中国のやり方をすべて真似する必要はありません。日本人には日本人ならではの良さもあります。
一方で、現代はもの凄いスピードで動いています。日本人が好きな根回しや計画に時間をかけすぎていては、縮小するばかり。だからこそ、「やりたいこと」を明確に持って、ダメモトで挑戦して学ぶ彼らのやり方からは、学ぶべき点が多いと思います。

 

 

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かね善様合同研修会@東京で、講演しました

2017年11月16日、総合食品商社のかね善様が東京・品川で実施された合同研修会で、『お客様が買う理由を、いかに作るか?「ニーズ対応」から、「ニーズサキドリ」への変革』と題して講演いたしました。今年7月12日に大阪で行った合同研修会の東京版です。

かね善様のお取引先である食品メーカー様を中心に100名の方々がお集まりになりました。

今回も食品メーカー様の事例を加えて90分の講演を行った後、35分の質疑応答を行いました。

質疑応答では、現場で奮闘されておられる皆様ならではのご質問をいただきました。

 

大阪に引き続き、このような機会をいただき、有り難うございました。

 

 

 

 

失敗前提で成長する米国企業。成功前提で低迷する日本企業

朝活勉強会「永井塾」で、こんなご質問をいただきました。

「長年ITビジネスに関わっているので、米国企業と日本企業の考え方が全く違うことを実感しています。たとえばウーバーのように一般人の車をシェアする仕組みは、登場した当初は『荒唐無稽なアイデア』としか思えませんでした。でも今は普通ですよね」

まったくおっしゃる通りだと思いました。
これは、彼らが「競争市場が3つにわかれている」ことを理解しているためだと思います。

シェア独占で圧倒的に儲ける市場(大きいところが勝つ)
たとえば、飲料市場(コーラなど)、ITインフラ市場(Google検索など)

各社横並び競争の市場(圧倒的差別化が難しい)
たとえば、自動車業界、かつての日本の家電市場

早い者勝ちの市場(不確実性が高い)
たとえば、ITビジネス

このうち「各社横並びの市場」は、これまで日本企業が得意としてきた市場です。

「早い者勝ちの市場」は米国IT企業が成長してきた市場。カジノで賭けをするようなもので、10件やって1件当たるかどうかという世界です。FacebookやGoogleはこの市場で生まれ成長し、ソーシャルメディアや検索サービス市場で圧倒的シェアを確保し、「シェア独占で圧倒的に儲ける市場」の世界に入り、莫大なお金を生み出すようになりました。そこで得たお金を「早い者勝ちの市場」に再投資し、次のビジネスを生み出そうとしています。(Googleが自動運転に投資しているのもまさにそうです)

いまITがビジネス全体に広がっているので、「早い者勝ちの市場」は急速に様々な業界へと広がりつつあります。だから海外企業は、ITを活用する際には、「失敗してもいい。早い者勝ちなので、むしろスピード命だ」と考え、失敗前提で次々と挑戦します。

ちょうどカジノで賭け金を分散するようなもので、失敗する事業も多いのですが、数少ない事業が大化けし、全体で成長を続けています。そして大化けした事業が多くの雇用を生み出し、人が集まっています。つまりこの流れの中で人材も活発に入れ替わっているのです。

 

一方で伝統的な日本企業は「失敗してはダメだ」「全部成功させよう」と成功前提で考えるので、組織内で根回しし、じっくりと計画を立てて時間をかける一方で、あまり多くの挑戦をしません。挑戦の数が少ないので、成功する数も少なくなります。

加えて、根回ししたり計画を立てている間は、貴重な時間が無駄に過ぎています。「早い者勝ちの市場」なので成功確率はますます下がります。挑戦する数自体が少なく、タイミングを逸して確率も低いので、全体でますます縮小します。

最近、しきりに「現場に権限委譲しよう」「失敗前提で挑戦しよう」と言われるようになりました。これは根回しをしなくても済むように現場にドンドン権限委譲することでビジネスのスピードを上げ、現場では失敗前提で数多くの挑戦を行い、そこで得られた失敗から学び続けるようにしない限り、日本企業は競争に勝てなくなるからなのです。

 

備考:この3つは経営学者のジェイ・バーニーが分類したものです。「シェア独占で圧倒的に儲ける市場」は「産業構造型」、「各社横並びの市場」は「チェンバレン型」、「早い者勝ちの市場」は「シュンペーター型」が正しい名前ですが、私がわかりやすく名前を変えてご紹介しています。詳しくはハーバードビジネスレビュー2017年8月号に掲載されている「世界標準の経営理論」で、入山章栄先生が詳しく紹介しておられますので、ご興味がある方はご一読下さい。

 

 

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「失敗」の定義を変えよう

こんなお悩みをよく聞きます。

「ウチは失敗が許されない。失敗して×がつくと昇進できない」
「失敗できないから、少しでもリスクがあると見送ることが多い」

新しい挑戦には失敗はつきものです。
だから失敗を避けていると、新しいことはできません。
低迷する組織は、失敗をおそれ、新しいことに挑戦せず、衰退し続ける傾向があります。

「失敗」の定義を変えることが必要です。

ルース・ベネディクトは著書「菊と刀」で、「罪の文化と恥の文化」について述べています。
欧米の「罪の文化」では、過ちは告白や懺悔をすることで軽くなります。
一方で日本の「恥の文化」では、過ちは公になることでさらに重くなってしまいます。
「失敗=過ち」と考えるから、日本人は新しいことに挑戦できないのかもしれません。
そして、失敗も共有されません。

「失敗=過ち=恥」という定義を変え、「失敗=学びという共有財産」と考えるべきです。

たとえばマツダの工場では、「失敗大賞」で新しいことに取り組んだ挑戦精神を表彰しています。

発明王エジソンも、「私は失敗したことがない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」と言いました。

一代で日本電産を売上1兆円企業に育てた永守重信会長も、「うちは徹底的な加点主義だ。社員が失敗しても減点しない。能力不足でもクビにしない。しかしどんなに能力が高くても、チャレンジしない社員には厳しい」と述べています。

世の中が激変し未来が見通せない現代では、新しいことに挑戦し、自分たちで未来を創り上げていくことが必要です。
そのために必要なのは、失敗を評価し組織で共有する組織にすること。失敗を認めない組織は淘汰されていきます。

「新しいことをしたい」という個人の想いを尊重し、失敗を認める組織への変革を加速化することが必要なのです。

 

 

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朝活勉強会「永井塾」第9回『トルネード式仮説検証のススメ』を行いました

本日11月1日、第9回朝活勉強会「永井塾」を行いました。

今回のテーマは『「売れる」仕組みづくりのための「トルネード式仮説検証」のススメ』

激変する世の中だからこそ、完璧な計画にこだわらず、「コレやりたい」と思ったら、少人数でプロジェクトを組んで、即実行して結果を出し、成長していく方法をお話ししました。

皆様のご感想です。

「失敗から学ぶというテーマは非常に勇気づけられました。即、今日から仮説検証を実践し、あるべき姿に近づきたいと思います」

「仮説検証をしているつもりでも、実際にはいつも反省会で終わっており、単なる原因確認に留まっていることに気づきました」

「ダメな組織とうまくいっている組織の違いはよくわかりました。一方でダメな組織の中にいるひとは、このような情報にも興味を示さない傾向があると思います。やる気のある若手発信で行ったプロジェクトや、ダメ組織から良い組織に転じた例をもっと知りたいと思いました」

「自分に照らし合わせて考えやすかった」

参加いただいた皆様、有り難うございました!

 

 

ICレコーダーが家庭向けにヒットした理由

「なかなか商品で差別化できない」というお悩みをよく聞きます。

しかし誰でも売れる商品で、もの凄い売上をたたき出している会社があります。
テレビショッピングで知られる、あのジャパネットたかたです。

たとえばICレコーダーはもともと会議の録音用に開発されたもの。
しかしジャパネットたかたでは、これを家庭用に売り出しました。
普通に考えると、「ICレコーダーなんて、家庭で使えるの?」って思ってしまいますよね。

ジャパネットたかたでは、このように売り出しました。

共働きの家庭では、昼間に親子が連絡を取り合うのは難しいもの。そこでテレビショッピングで「ICレコーダーを使えば、簡単に親子で連絡を取り合うことができますよ」と紹介、ヒット商品になりました。

その後、シニア向けに「最近『妻にこの話しなきゃ』と思っていたのに、どうしても思い出せないこと、ありませんか?私もよくあります。こんな時、ICレコーダーに言葉を吹き込んでおくといいですよ」と紹介して、これもヒット商品になりました。

 

ジャパネットたかたは、商品の機能紹介は最低限に留めています。
その代わりに力を入れて具体的に紹介するのは、その商品で暮らしがどのように変わるのか?

ジャパネットたかたでは、常に徹底したお客様目線で「その商品で、お客様の生活がどのように変わるか」を考え、他社でも販売する同じ商品で、新市場を創造しているのです。

ジャパネットたかたの徹底したお客様目線と、それを伝える力から、私たちが学べることは大きいと思います。

 

 

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基本設計、59年間不変!脅威のスーパーカブ

(写真はホンダのサイトより)

 

ホンダの二輪車「スーパーカブ」の累計生産が1億台を突破しました。本当に素晴らしいことですよね。

1958年の初代誕生から、59年。
「前任者の否定」がホンダの文化であり、スーパーカブもモデルチェンジを繰り返していますが、スーパーカブの基本構造は59年前から変わりません。

モデルチェンジのたびに新しいデザインやアイデアが出てくるものの、開発が進むと「これはお客さんは望んでいないよね」ということになり、元の基本レイアウトに戻ってしまうとか。乗り味も初代と最新型はほとんど変わらないそうです。

初代の基本設計がいかに徹底的に極められたものだったかを、物語っています。

そのスーパーカブがいかに生まれたのか?
2017/10/20の日経産業新聞記事「老いぬカブ ホンダの原点」を読んで、よくわかりました。

 

スーパーカブの誕生は、当時ホンダの大番頭だった藤沢武夫さんが、本田宗一郎さんに言った「50ccで底辺が広がらない限り、うちの将来はない」という危機感がきっかけでした。これを受けて宗一郎さんは欧州を見て回りましたが、当時舗装されていなかった日本に合うものはありませんでした。

そこで宗一郎さんから開発陣への指示は「そば屋の出前のお兄ちゃんが、片手で乗れるクルマ」。仕事に役立ち、悪路でも乗りやすい頑丈な乗り物、ということですね。藤沢さんの指示も「奥さんが買ってもいいと言うものにしてくれ」。

この指示を受けた開発陣は必死に考え、クラッチ操作不要で片手で乗り回せるメカニズムを作り、燃料タンクやエンジンを中央に据えて重心を安定させ、スカートの女性もまたいで乗れるようにハンドルとシートの間に広いスペースを設け、さらにエンジンが露出しないようにカバーを付けました。

「そば屋のおにいちゃんが片手で乗れる」という徹底的な顧客目線、さらに「奥さんが買ってもいい」という価格感と価値観。この徹底したわかりやすい顧客中心思考とバランス感覚、素晴らしいですね。

スーパーカブの基本設計は変わりませんが、常に最新技術を活用しています。新しい排ガス規制にも対応、小まめにメンテしなくても故障しないように耐久性も高め、リッター100キロ走る燃費性能も実現しています。

私たちが街中でよく見かけるカブは、59年前の徹底した顧客中心思考を、常に最新技術で磨き続けてきた産物なのです。

 

その一方で、世界はEV、自動運転、シェアなどの新しい動きが生まれています。今後50年、スーパーカブがどのように荒波を乗り切っていくのか、期待されるところです。

 

 

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富士通様「IPシンポジウム」で基調講演しました

本日2017/10/20、蒲田にある富士通ソリューションスクエアで行われたIPシンポジウムで、基調講演する機会をいただきました。

この会場には富士通社員の皆様が200名、さらに他会場やリモートでもビデオ中継で多くの社員の皆様にご参加をいただきました。

このシンポジウムは、富士通様の知的財産イノベーション統括部が年1回主催して開催しています。知的財産イノベーション統括部では、ビジネス上流段階から「コトづくり」を実現するために、知財でビジネスを強化するお取り組みをしておられます。

講演では阿智村の「コトづくり」への挑戦を中心に紹介し、コトづくりやニーズサキドリのために必要な考え方をご紹介しました。質疑応答でも、とても活発なご質問をいただきました。

 

私を育てていただいた古巣であるIT業界の皆様と、このような形でご縁をいただき、有り難く思います。

 

 

J-Waveに出演しました

2017年10月19日(木)、J-Waveの”STEP ONE”に出演しました。2年ぶりの生放送出演でした。

テーマは「フォロワーの数で人の存在価値は決まるのか?」

番組の様子は、タイムフリーでお聴きになれます。(10月25日まで) →リンク

コーナー終了後、ナビゲータのサッシャさん、アシスタントの寺岡歩美さんと記念撮影です。
久しぶりの生放送出演で、表情固めです。(苦笑)

 

 

やってるつもりで、できていない仮説検証

「仮説検証を、ちゃんとやりましょう」というと、「やっていますよ。(…耳タコなんですけど…)」という答えが返ってくることが少なくありません。しかし現実には、仮説検証のあるべき姿を理解せずに、まったく回っていないことも多いのです。

【できていない仮説検証】
たとえばある営業部のケースを考えてみましょう。
この営業部では、前期の売上目標に対し、売上実績は10%足りませんでした。
そこで営業の鈴木部長が「仮説検証しよう」と営業課長に呼びかけて、反省会が行われました。

鈴木部長 「売上が10%未達だったのは、なぜだろう?」
山田課長 「A社が契約できなかったからです。取れていれば目標達成でした。正直言って、担当営業の粘りが今ひとつだったと思います」
鈴木部長 「担当は誰だっけ?」
山田課長 「佐藤君です」
鈴木部長 「そうか。A社が契約できなかったのは指導不足が原因だな。山田課長は佐藤君にコーチングをお願いします。他には?」
山下課長 「今期出荷予定だった新商品の出荷がずれたことも痛かったですね。あれが出荷されていれば売上が大きかったので」
鈴木部長 「なるほど、問題は開発部だな。商品出荷の件は、私から開発担当の斎藤部長に、『それじゃ困るよ』と申し入れしておこう。他には?」
山田課長 「思いつくのはこの2つですね」
鈴木部長 「以上だな。仮説検証終了。今期も頑張ろうっ!よろしくっ!」

よく見かける光景ですが、これは仮説検証ではありません。
一見すると前期目標を元に反省会を行って議論しています。しかし「犯人捜し」しかしていません。

 

では「あるべき仮説検証」とは、どのようなものでしょうか?具体的に見ていきましょう。

【あるべき仮説検証】
まず、営業プロセスを、次のようにパターン化して考えます。

(1)顧客とのコンタクト → (2)課題と解決策の特定 → (3)提案 → (4)成約

そして期初に、目標売上を達成するために、過去の実績データを元に、このような仮説を立てたとします。(かなりシンプルにしています)

(1)顧客コンタクト数 2000件
(2)課題と解決策を特定した、発掘案件数 400件 (仮説:顧客コンタクト数の20%)
(3)提案案件数 200件 (仮説:発掘案件数の50%)
(4)成約案件数 100件 (仮説:提案案件数の50%)
→ 今期売上 10億円 (仮説:平均案件単価1000万円)

この仮説に対して、結果がこうなったとします。(仮説と違う部分を赤字にしています)

(1)顧客コンタクト数 2000件
(2)課題と解決策を特定した、発掘案件数 600件 (結果:顧客コンタクト数の30%
(3)提案案件数 300件 (結果:発掘案件数の50%)
(4)成約案件数 90件 (結果:提案案件数の30%
→ 今期売上 9億円 (結果:平均案件単価1000万円) →目標に10%未達!!

このように図にするとわかりやすいと思います。

この結果を元に、仮説と実績の差が出た原因がどこにあるのかを議論していきます。たとえばこんな感じです。

鈴木部長 「発掘数と提案数は仮説の1.5倍ですが、成約数が少ないですね」
山田課長 「本来は提案数の50%が成約するのに、30%に留まっています。提案書の品質の問題です。提案書をチェックしましたが『お客様の課題把握が中途半端な提案書が多い』というのが実感です」
鈴木部長 「なぜ提案書の品質が悪かったのでしょうか?」
山下課長 「今期、『売上拡大のために提案数を増やそう』と号令がかかりました。だから発掘数が1.5倍になりました。しかしこの結果、課題把握が不十分な状態で提案する案件が多くなってしまいました」
鈴木部長 「なるほど。言い方は悪いですが『提案書の粗製濫造』ですね…。それは反省ですね。私たちは売上至上主義に陥りかけていますね」
山田課長 「前期の学びは、『数と量を追いかけてはいけない』ということですね」
山下課長 「改めて、『最優先はお客様の課題把握』ということを徹底する必要がありますね」
鈴木部長 「今期は、お客様の課題見極めを徹底して、的確に課題に応えられる案件に集中し、提案の質の向上を目指しましょう」

このように、仮説検証で行うべきは、キチンと当初に立てた仮説に立ち戻り、その仮説を結果と事実で付き合わせて、ギャップが生じた原因を突き止めることです。

両者を比較すると、問題がよくわかります。
前者の「犯人を捜す」の反省会は、仮説に立ち戻らず、結果の数字だけを見た対症療法であり、本質的な問題に踏み込んでいません。
後者の「原因を探す」仮説検証では、数字と事実を元に仮説に立ち戻り、数字に現れない現実を把握している現場のマネージャーと本質的な議論を行い、問題を解きほぐしています。

このように、当初の仮説に立ち戻ることで、新たな学びを得ることができ、仮説を進化させることができるのです。

なお、11月1日に行う朝活勉強会「永井塾」のテーマは、この仮説検証です。現在、参加者募集中です。

 

 

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紀伊國屋書店で「あなたの値打ちを知るワークショップ」を行いました

昨日10月11日、紀伊國屋書店_新宿本店で、少人数による「あなたの値打ちをしるワークショップ」を行いました。

参加された皆様に「自分のバリュープロポジション」を作成して発表いただき、それぞれにコメントしました。

皆様のご感想です。

■自分のアピールの仕方を改めて考える機会となった。検証と繰り返しのループができていないと認識した。マーケティングについてもアドバイスをしていただきましてありがとうございました。

■講義はポイントをしぼっていただきとてもわかりやすかったです。ワークショップで実践でき、理解が深まり、楽しかったです。今後も勉強会などがありましたら、ぜひ参加したいです。

■自分をまとめられたよい機会をいただきました。とても整理されており、今後も考えていきたいと思います。

■自分自身が悩んでいた部分だったので、とても参考になりました。

■前半の講義の部分で、競争しないことの重要性がわかりました。

■また聞きたいです。

 

最後、記念にNHK出版で編集を担当された久保田さんとのツーショットを撮りました。

参加された皆様、サポートしてくださったスタッフの皆様、ありがとうございました!

「セール」でなぜ顧客が離れるのか?対策は?

10年ほど前のこと。

妻と表参道を歩いていたら、ある有名ブランド店で、素敵な女性用ジーンズがありました。定価2万円。とても高かったのですが、思い切って買いました。帰りの電車では手提げ袋を下げながら、「とても高かったけど、いい買い物したね」と二人で話していました。

帰宅する前、近くの駅にあるデパートにある店に立ち寄りました。同じジーンズが売っています。目を疑いました。なんと半額なのです。

最初に自分を責めました。「なんてバカな買い物をしたんだ!」
そしてこのブランドは、二度と定価で買わなくなりました。

 

これは3年前までよく講演でお話ししていたエピソードですが、このほろ苦い10年前の経験を詳しく分析した記事がありました。2017/10/4の日経産業新聞『「セール」消費者利益損なう アパレル業界、商習慣の再考を』です。経産省がアパレル業界の課題を議論するために立ち上げた研究会の報告書について書いています。

—(以下、引用)—

その中の最大の課題の1つが、業界の商慣行だった。報告書は、過剰供給(売れ残り)とセールの悪循環がアパレル商品の原価率や品質の低下につながっていると指摘した。セールが常態化すれば、定価が信頼されず、消費者はセールを待って定価では買わなくなってしまう」

—(以上、引用)—

これはまさに10年前に私が経験したことそのものですね。

記事では、アパレル産業の利益配分イメージの図もありました。

■卸を挟むアパレル
工場製品価格 2,000円
問屋販売価格 6,000円
小売販売価格 10,000円
 →原価率=2割

■ユニクロなどのSPA
工場製品価格 2,000円
小売販売価格 4,000円
 →原価率=5割

普通に売っている服の原価は2割です。消費者から見ると「アパレルの価格って本当に信用できるの?」と感じてしまいますし、ユニクロなどのSPAで服を買う人が増えるのも、無理ありません。

「定価で買うお客さん」は、優良顧客です。この優良顧客が損をして、安値狙いのお客さん(=バーゲンハンター)が得をするのが、セールです。そして次第に優良顧客は離れ、定価で売れなくなり、売れ残りが増え、安値狙いのお客さんしか買わなくなる。利益もますます減る。悪循環です。

かつての大量生産・大量販売の時代、「大量に商品を供給する。売れ残れば値下げし、セールで売り切る」は勝ちパターンでした。しかしこれは既に賞味期限が切れているのです。勝ちパターンは、時間が経つと必ず賞味期限が切れます。昔のやり方を変えない限り、衰退するだけです。

 

今求められているのは、セールを前提とせず、必要なお客様を見極めて、顧客が必要とする服を、適切な価格で提供すること。SPAモデルに転換するアパレルが増えたり、ネット経由で中古やレンタル服を提供する会社が急成長しているのも、新たな挑戦で新市場を開拓した結果です。

つまり対策は、「かつての勝ちパターン」であるいまのやり方を、徹底的に見直して、変えることしかありません。

アパレル業界に限ったことではありません。勝ちパターンには必ず賞味期限があります。いま勝ちパターンを確立し、成長している企業や業界も、必ず賞味期限が切れる日がやってきます。賞味期限が切れた時、「自らを変えられるかどうか」が問われるのです。

 

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小池さんの強みは、「潮目を見切る勝負勘」だけではない


(写真は都庁サイトより引用)

 

衆議院選挙に向けて、急に世の中が慌ただしくなってきました。

安倍さんは今夏に事前調査し、「今の情勢なら勝てる」と判断して衆議院解散を決めた、と言われています。

しかし9月25日に小池さんが「希望の党」を立ち上げ、事前根回ししていたと言われる民進党が呼応し、本稿を書いている10月2日時点で一大勢力となりつつあります。

 

小池さんは「潮目を見切るセンスが抜群」「勝負感が鋭い」と言われています。
しかしそれだけではありません。
それは、私たちビジネスパーソンにとっても、大きな学びがあるのです。

あなたの同僚やお知り合いでも、正確に世の中の動きを見極めている人は、何人かお心当たりがあると思います。実際に潮目を読み切れるだけならば、そういう人は少なくありません。

しかし潮目を見極めた上で、実際に行動に移せる人となると、途端に数はガクンと減ります。多くの人は、潮目を読み切ってもリスクを考え、行動を躊躇してしまうのです。

潮目を見切った後、初動までの判断が極めて短いのが、小池さんの強みの本質だと私は考えています。

昨年桝添さんが東京都知事を辞任後、都知事選の自民党候補がなかなか決まらないと見るや、小池さんが「後出しじゃんけん」で都知事選出馬を公言し、自民党の公認が得られないとわかると、「崖から飛び降りる覚悟で」非公認で立候補した時も、同様でした。

 

モノゴトが変わるスピードは、ますます速くなっています。
だからこそ、潮目を見切った上で、初動までの判断の短さが、勝負を決するのです。

小池さんが愛読する書が、「失敗の本質」 です。
「失敗の本質」では、第二次世界大戦で日本軍が負け続けた要因を分析しています。共通する要因は、

「事実を客観的に見ようとせず、合理的に判断しない」
「個人が責任を持たないので、判断のスピードが遅く、タイミングを逸する」

このために、「トップが責任を持って、合理的、かつ迅速に判断する」米軍に負け続けました。

 

組織の空気のしがらみに囚われ、合理的な判断ができず、タイミングを逸しているのは、低迷する多くの日本企業にも共通する要因です。

「判断して即動くべき時に、リスクを取れずに判断を保留してしまい、動けない」

その結果、せっかく目の前に大きなチャンスがぶら下がっていても、それをライバルにみすみす取られてしまのです。

 

これを克服するのが、初動への判断の短さ。言い換えれば、事実に基づいた迅速で合理的な判断です。そして「リスクよりもメリットの方が大」と判断したら、即実行です。変化が激しい現代では、初動への判断の短さこそが、多くのデメリットを帳消しにする絶大な武器になり得るのです。

初動への判断が短いから、小池さんは「勝負師」と言われるのです。

 

小池さんには、「政局で動いており、政策がない」との批判もあります。
この議論はひとまず保留した上で、私たちビジネスパーソンが小池さんから学べることは、多いはずです。

(なお本稿は、私の支持政党とはまったく関係ありません。また選挙結果を予測するものでもありません)

 

 

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【書店限定企画】「あなたか」出版記念講演@渋谷 #2を行いました

9月28日、渋谷で『あなたか』(『「あなた」という商品を高く売る方法』)の発売記念セミナー第2回目を行いました。今回は約20名が参加。講演の後、皆さんに実際にご自身のバリュープロポジションを作って発表いただき、講評しました。

参加された皆様のご感想です。

■お話を聞いて突破口が開かれた気がします!ありがとうございました。

■今回は本を購入している前提のセミナーなので、前半部分は省略して、ワークと解説に時間をさくべきと思った。

■直接お話しを聞けて、理解が深まりました。ありがとうございます。

■本の内容や書かれていないことが聞けて、とても勉強になります。

■本を買って、セミナーに参加できるということが、とても面白い仕組みだと思いました。本にのっていない内容も聞けて、嬉しかったです!

■もっと速く知ることが出来たら良かったな!と…。でも決して遅くはない…と考えます。

■本当にありがとうございます。自分の強みを活かし私しか提供できない価値を深掘りしていこうと思いました。本もわかりやすく、今後の参考にします。

■バリュープロポジションを通じて今後の自分の仕事に活かしていきたい。ストーリーを描けるようにしたい。

■ご講演ありがとうございました。実際にバリュープロポジションを考えるのはとても難しかったですが、今後どのように働いていくか、メンバーと向き合っていくか、参考になりました。ありがとうございました!

■時間がタイトで焦りましたが、その分、頭をフル回転させて考えられ、楽しかったです。

■有料でよいので、ワークショップの時間を多く取って、個人的な相談ができる形を取っていただけたら有り難いです。その際は、①副業・独立を考えている人向け、②今の会社で上を目指す人向け、とわけていただけると幸いです。

参加いただいた皆様、サポートして下さったNHK出版の皆様、有り難うございました!

 

 

 

 

レディバードクラブ様で講演しました

9月26日に広島で行われたレディバードクラブ様のセミナーで、『お客様が買う理由を、いかに作るか? 「ニーズ対応」から、「ニーズサキドリ」への変革』と題して講演しました。

レディバードクラブとは、印刷産業ビジネスのさまざまな経営課題解決のために、セミナーや情報提供などを行うことで、業界を発展させるために設立された団体です。

中国・四国地区の印刷会社を中心に、105名もの方々が参加されました。有り難うございました。

 

 

会社員の独立で、一つだけ押さえるべきは何か?

『「あなた」という商品を高く売る方法』(あなたか)の講演の後、こんなご質問をいただきました。

「永井さんは、4年前に日本IBMを退職後、独立されたのですよね。
起業や独立にあたって、一つだけ押さえておきたいことは何でしょうか?」

「あなたか」の講演では、このようなご質問を意外と多くいただきます。
「独立に挑戦したい」という会社員は、かつてなく増えているようです。
挑戦しようと考えることは、素晴らしいことですね。

このご質問に対して、私は自分の経験で、次のようにお答えしました。

 

私の経験で言えるのは、「お客様がいるかどうか?」 これに尽きると思います。

私の場合、本を書いていました。たまたまその時は売れていましたが、本は水物なので、今後も売れるかどうかは全くわかりません。ですから、本に頼ることは考えていませんでした。

ただ、日本IBMに在職して本を執筆していた最後の3年間、社外から講演のご依頼をかなり多くいただいていました。残念ながらすべて平日のご依頼でした。平日は、私は会社の仕事があります。ですので大変申し訳なかったのですが、すべてお断りしていました。

そんな中、ある企業様から「それなら、土曜に社員を集めるから、数回にわけてワークショップをして欲しい」というご依頼をいただきました。そこで半日のワークショップを数回にわけて数週間行いました。

この時、「謝礼をお支払いしたい」との有り難いお話をいただいたのですが、会社勤めでしたので固辞させていただき、無償で実施しました。ただ勤務先では人材育成部長をしていたので、同一内容を研修で提供した場合、どの程度の相場になるかは、ほぼ把握できました。

「これは独立しても、お客様がいるのではないか?」と考えました。

私は30代前半の頃から「50歳になったら独立しよう」と考えていましたが、この時は51歳。私は「50代がビジネスパーソンとして仕事のピーク」とも考えていたので、「このタイミングで独立しよう」と考え、この年の6月に退職して、独立しました。

 

ここで大切なのは、

「〇〇〇社の社員だから、仕事をお願いしてくれるお客さん」と、
「□□さんだから、仕事をお願いしてくれるお客さん」

の違いを、見極めることが大切です。

私の場合、有り難いことに、「あの本を書いた永井さんだから」と、仕事をお願いされました。
しかし実際には、「〇〇〇社社員の□□さんだから」と、仕事をお願いするお客さんが圧倒的に多いのが現実だと思います。

また、独立する際には「志」もとても大切です。そして若い時期であれば、お客様がよく見えていない状況で「志」だけで独立し失敗しても、失敗から学んでリカバリーできる余裕があります。

しかしシニアの場合、責任も抱えるものも、若い頃と比べると格段に増えています。会社員で長年経験しシニアになってから、「志」だけで独立して失敗すると、失うものは大きいのです。

一方でシニアは、若者が持っていないものを持っています。「経験と勘」です。失敗の勘所がわかっているはずです。

その「経験と勘」に加え、「自分個人に、お客さんがいる」という状態にして独立をすることが、必要なのです。

 

 

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JTB 協定旅館ホテル連盟千葉支部様で、講演しました

昨日2017/9/20、千葉県の富浦で行われたJTB協定旅館ホテル連盟千葉支部様の会議で、『「そうだ、星を売ろう!」阿智村から学ぶ、コト発想への変革』と題して、講演しました。

千葉県の旅館・ホテルの経営者二十数名が参加されました。

講演後は懇親会も行いました。

 

参加された皆様のご感想です。

■自身の体験と併せて、ストーリー性とマーケティングの考えが非常に効果的に伝わる内容であった。

■たいへんよいお話しをお聞かせいただきありがとうございました。

■商品を作る際の間違いなどがあり、ためになる講演でした。

■強みをどう考え、その後の行動の取り方がよくわかりました。今日の講演内容を持ち帰り、社内にもう一度強みとその後の行動について考え直していこうと思います。

■「意識+行動(力)+志」、大変参考になりました。

■自分の志を持って行動すれば、なにごともできる。部下の指導の面でも参考になった。

■地域の活性化=「最終的に人の力」ということがよくわかりました。今後の業務に活かしていきたい。

■自分の地域の事例に一つ一つあてはめて考えてみます。ありがとうございました。

■マーケティングについて大切なことを多く学びました。ネット販売が多い世の中で、旅館業に役立つと思います。

■わかりやすくてよかった。観光資源の少ない千葉県ですが、なんとなくやる気が出ました。探してみます。

■尽きるところ、すべては人を、いかに自分を、最初に志を高めるかですね!継続は力なり。

■1時間の講演ありがとうございました!もっとお聞きしたい位でした。VRIO検証、今後のチーム作りや商品提供に活用します。「仕事=やりたいこと」、今まさにその状況に自分はいます。もっとアンテナ高く行動を増やして、よい失敗を積み上げていきます。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました!

 

「吉野家はなまるはしご定期券」の裏にある周到な戦略

先日外出中に、急に「吉野家の牛丼が食べたい」と思ったら、すぐ目の前にあったので、入りました。

牛丼並を食べながら食卓の上にこんなものが貼ってあったので、驚きました。

「吉野家はなまるはしご定期券」

ポイントは、

・毎食80円引きの定期券を、9/22まで300円で発売中
・牛丼の「吉野家」、讃岐うどんの「はなまるうどん」の両方で使える
・9/15-10/23の期間中は使い放題。
・期間中であれば1枚で何人でも、何度でも、何食でも利用可能

吉野家自身も、「吉野家史上最大にお得なキャンペーン」と謳っています。

一見すると「こんな大盤振る舞いして、赤字になるんじゃないの?」と思ってしまいますよね。

そこで興味を持って調べて、驚きました。

「吉野家、おそるべし!」

単なる値引きではないのです。

 

ちなみに「はなまるうどん」(以下「はなまる」)は、現在吉野家傘下にあります。

「はなまる」は、それまで日本になかった讃岐うどんのチェーン店を成功させ、順調に成長しました。しかし大量出店があだとなり店の質が低下、売上が急降下し経営危機に陥り、吉野家の傘下に入り、吉野家から38歳の社長が創業者社長とバトンタッチして、店の質やサービスを徹底的に見直し、現在は吉野家グループの中でも優良企業に生まれ変わっています。

その経緯は、拙著「これ、いったいどうやったら売れるんですか?」の第6章で紹介しました。

たとえば「はなまる」は、「期限切れクーポン大復活祭」と銘打ち、「日本全国どんな店の期限切れクーポンでも、お好きなメニューが50円引き」というキャンペーンを行いました。

きっかけは、「新たに女性客に来て欲しい」と思った社長が、「膨れた女性の財布に何が入っているんだろう?」と思い、周りの女性に聞き回ったところ、店でもらうクーポン券が溜まっていたと知ったことでした。しかもその6割は期限切れ。「何とかできないかな?」と考えて始めたものでした。結果、売上が3%増えて大成功。

他にも「健康志向」を打ちだしていた「はなまる」は、「健康保険証を見せれば50円引き」というキャンペーンも行いました。これも健康意識が高いお客さんを取り込む戦略です。

すべて期間限定でやっているのがミソです。単なる値引きではなく、いずれもその時点で自分たちが「固定客化したい」と狙う顧客を的確に狙った戦略なのです。

ちなみに、この当時のはなまる社長が、現在の吉野家の社長に若くして大抜擢された河村泰貴さんです。

 

今回の「吉野家はなまるはしご定期券」も同じです。

マイライフニュースの記事『吉野家、はなまるうどんとコラボした「はしご定期券」キャンペーンを開始、丼・定食・皿・カレーがいつでも80円引きになる定期券を期間限定発売』によると、「はなまるうどん」では毎年「てんぷら定期券」を販売して好評でした。吉野家でも同じような定期券ができないかを考えましたが、せっかくならお互いにコラボした方が相乗効果が生まれると考え、このキャンペーンが実現しましたそうです。

吉野家一店舗当たり600枚を販売予定で、キャンペーン期間中は2割の利用客増を見込んでいます。

一見大盤振る舞いのキャンペーンも、実は「吉野家」の固定客を「はなまる」へ、そして「はなまる」の固定客を「吉野家」へ、それぞれ誘導して、全体の固定客を増やす仕組みとして周到に考えられたものなのです。

 

 

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ジェイカレッジで講演しました

本日2017/9/14、松山真之助さんが主宰されているジェイカレッジで『「あなた」という商品を高く売る方法』の出版記念講演を行いました。

20名以上の方々が参加され、ワークショップも行いました。

 

皆様のご感想です。

■考えることを放棄していましたが、バリュープロポジションで考えるとワクワクしてきました。よい気づきをくださいましてありがとうございます。

■自分の新しい夢をみつけました。

■「競争しないための戦略」がとても印象的でした。

■本を読んでいたときには思いつかなかったことを思いつけてよかった。

■強みを見つけやすくする方法は、一生使い続けます!

■「PDCAは何回も回せ」というのが納得感ありました。

■ワークを完成させるというゴールを目指しての集中した時間を過ごすことができました。

■たいへん充実した時間をみなさまと過ごすことができました。ありがとうございました。

■「最初から答えはない。やりながら徐々に作っていく……」人生そのものですね。ありがとうございます。新たな気づきに。

 

最後はジェイカレッジ恒例、皆さんと集合写真です。

 

ご参加下さった皆様、松山さんはじめスタッフの皆様、ありがとうございました!

 

 

 

『「御社は敷居が高い」って、言われたんだけど…』

講演のQ&Aタイムに、こんなご質問をいただきました。

「お客様から、『御社の商品は敷居が高いですね』と言われたんです。
 当社は高級食材を高価格で定価販売しています。
 このお客様のご意見は、どのように考えればいいのでしょう?
 当社の強みと考えればいいのか、弱みとして考えればいいのか…?」

ご質問の姿からも、お客様の声に誠実に向き合っている姿勢が感じられました。
あなたは、この質問に対して、どう考えますでしょうか?

私は次のようにお答えしました。

 

最初にお客様が「敷居が高い」と考えていることは事実です。
これは事実としてまず受け止めたいですね。

その上で、これをどのように解釈して行動すべきなのか?
それが「これをどうするか?」という考え方、いわゆる「戦略」です。
たとえば「敷居が高い」というお客様の声に対しては、いくつかの戦略が考えられます。

→現在の商品の敷居を下げて、もっと広めよう。
これは敷居が高いことが商品普及の障壁になっている、という考え方です。
現在の商品をより拡販したいのであれば、お客様がもっと買いやすくなる戦略を考えます。
(但し、値段を下げるのは出来る限り避け、あくまで最後の手段として考えるべきです)

→もっと敷居を高めてしまって、ブランド価値を高めよう
現在の商品の売れ行きが満足いくものであり、さらにブランド価値を高めたいと考えるのであれば、この手もあります。より高級感があるパッケージングにしたりして、より高級品を求める顧客にアピールしていきます。

→新たに、敷居が低い商品群を作ってしまおう。
現在の商品のブランドは維持した上で、別ブランドで、より敷居が低い商品を開発して、顧客を広げるパターンです。これまで高級車中心だったベンツが、CクラスやAクラスという普及版ベンツを販売するのもこの戦略です

→敷居が高いままにしよう、
あえて何もせず、現在のブランド戦略を維持するのも、これはこれで一つの戦略です。ただ、お客様は常により贅沢によりワガママになっています。ブランド戦略を維持する場合でも、常にブランド価値向上に努力し続けることも大切です

 

このように、「お客様の声はまず事実として捉える」→「現状認識する」→「その上で戦略を考える」というように、分けて考えるとよいのではないでしょうか?

 

 

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志太経営塾で講演しました

2017年9月7日、静岡県志太3市(焼津市・藤枝市・島田市)の商工会議所が合同で行った「平成29年度 志太経営塾」で講演致しました。

約80名の方々が参加され、『お客様が買う理由を、いかに作るか? 「ニーズ対応」から、「ニーズサキドリ」への変革』と題してお話しを致しました。

 

皆様からいただいたコメントを一部ご紹介します。

■講演を聞いて本当に良かったと思います。もともと永井先生の本を読んでいたので、実際に直接講演を聞くことでよい刺激になりました。新規事業を立ち上げる際に、講演で言われたポイントをしっかり押さえたものであるかを考えたいと思います。またモチベーション3.0についても社内で取り入れて、社員が働きやすい環境にしたいと思います。

■自身の事業が2年目に入り、経営計画を立てています。1年目の売上を超えられるか不安でしたが、バリュープロポジションを見つけ出し、お客様にアプローチしたいと思いました。お客様の生の声を聞きに行きます。本などはすべて読んでいましたが、実際に永井孝尚先生の声で話しを聞いて感動しました。

■オリジナル商品を開発しています、サキドリして欲しくなる商品をつくっていきたいと思います。すぐに実行したいと思います、チャンスはたくさん降り注いでいるので、ぶれないビジョンでどんどん挑戦していきたいと思います。素晴らしいお話しを有り難うございました。

■とても勉強になりました。今までとは違う視点で考えて新商品の開発に取り組んでいきます。また自社の強みをもう一度見つめ直してみます。また機会があったらぜひ講演に参加させてもらいます。

■「いかに感動してもらうか」、社長がよく言う言葉の意味がわかりました。ありがとうございました!

■自社の考え方について非常に勉強になった。今まで感覚だけで仕事をしていた気がする。

■非常にわかりやすくやる気になる話でした。今の考えが「思い込みの強み」かどうか見直すチャンスだと感じました。

■ちょうど経営計画を作りたいと考えていました。その中で、マーケティングに落とし込みたいと思います。

■現在、事業を引き継いでいます。以前勤めていた時には営業をしており、永井先生が言っておられた考え方の人がほとんどおらず、いかに売るかの営業であり、機能(多機能)でアプローチの考え方でしたが、今日は参考になりました。今後に活かしていきます。

■具体的で非常にわかりやすいお話しが拝聴でき、感謝でした。ありがとうございました。

■チャンスは雨のように降り注いでいる。危機意識を持ってチャンスを探したいと思いました。「ぶれないビジョンが多様な人を動かす」は、どんな仕事にも当てはまると思います。

■とても感動しました。自社の強みは何だろうかと改めて人誌雨期するきっかけになりました。無形のものを提供するためには何が必要なのかヒントになりました。

■お客様目線で商品開発をする大切さ改めて実感しました。ぶれないビジョン持ち、人動かせようになる。

■すべての内容そのままを自社クライアントに分言葉で説明ることができる。

■最後の質問で、実際に困っていることに対して、すぐに答えられるのがすごいと思いました。

■自社のバリューを見極め、顧客ニズにこたえる。それは作取りであることが大切で、それが顧客満足度を挙げ利己とを学びました。ぜひ実践したいです。

■VRIO分析法は強みを客観的かつ論理にることが出来ので活用していきたい。

■お客様のニーズに応えて「問題意識+行動+志」を気にしながら仕事をしていきます

 

皆様、真摯な姿勢で参加いただき、本当にありがたく感謝致します。

有り難うございました。

 

朝活勉強会「永井塾」第7回『「あなた」という商品を高く売る方法』を行いました

本日、朝活勉強会・永井塾を行いました。

今回のテーマはこちら。

先月出版した『「あなた」という商品を高く売る方法』をベースに、キーポイントをご紹介しました。

 

皆様からのご感想です。

■強みを確立するためには、やはりある程度の時間は必要だなと感じて、少し焦ります。

■自分で考え実践し、失敗という体験を経験にすることの大切さ、それを繰り返す大事さを学べました。

■自分自身だけでなく、今後の部下指導にも役立つヒントがあった。、

■再度、本の内容を勉強できて良かったです。自分自身のバリュープロポジションとジョハリの窓について考えさせられました。

■新規ビジネスを進める上で仮説検証や強みを見つけることなどが大事であることが参考になりました。

■「強みを活かして独自ポジションを確立」することが容易ではないことがよくわかりました。頭で理解することで満足するのではなく、実際のお客様のところに行って教えていただく。実践あるのみですね。

 

多数のご参加をいただき、有り難うございました!

 

来月の永井塾では、皆様のバリュープロポジションを事前に作成の上、発表いただく予定です。メルマガでご案内していますので、参加希望の方はメルマガをご覧下さい。

 

 

 

 

「ライバルが現れた。どうしよう?」

講演で、こんなご質問をいただきました。

「『バリュープロポジションを作ろう』ということですけど、
 ライバルが参入して来たら、どうすればいいんでしょうか?」

まったくおっしゃる通りで、バリュープロポジションを作り、誰もいない市場でどんどん売れる状況になっているのを、ライバルは決して見逃してくれません。ですからある程度うまくいくと、ライバルは必ず登場してきます。

では、どうするか?

 

参入障壁があっても、ライバルは必ず現れます。
しかしライバルの登場は悪いことだけではありません。

ライバルが登場すると市場は大きくなります。
自分たちが市場シェアを維持していれば、市場が大きくなれば自分たちも成長できるので、それはいいことです。

 

たとえば「自動お掃除ロボット市場」を作ったのはアイロボット社のルンバ。市場シェア60%です。この市場には10社以上のライバルが参入し、消費者が「自動お掃除ロボットは便利だ」と認めた結果、市場は拡大しています。そしてルンバも性能を向上させ続けてシェアを維持し、成長しています。

 

問題はライバルにシェアを食われる場合。つまりライバルに負けている状態です。

なぜ負けるかというと、自分のバリュープロポジションの賞味期限が切れてしまっているからです。ビジネスには、必ず賞味期限があります。そして賞味期限は必ず切れます。

だから、常に新しいことに挑戦し続けることが、とても大切です。
常に新しいことをやり続けることです。
ただ新しいことをやると、失敗することも多いものです。
しかし失敗から学ぶことで、さらに進化が加速します。

 

そもそも、何もしないままではシェアは必ず食われてしまいます。

だからいずれにしても、常に新しい挑戦をし続けることで、新しいバリュープロポジションを作り続けて進化することが、必須なのです。

 

 

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【書店限定企画】「あなたか」出版記念講演@渋谷を行いました

昨晩2017年8月31日、渋谷で『あなたか』(『「あなた」という商品を高く売る方法』)の発売記念セミナーを行いました。講演の後、皆さんに実際にご自身のバリュープロポジションを作って発表いただき、講評しました。

皆様からのご感想です。

■いま、派遣で働いているため、キャリアの知識が非常に重要です。今後のキャリアアップに役立てます。とてもためになりました。ありがとうございました。

■これから就職をしていく中で、先を見据えて働くときのためになると思います。貴重なお話しありがとうございました。

■「考える→実行→検証」「失敗を認め改善していく」「永井先生の出版プロセス」、すべてがリアルにお話しをお聞きすることで、とても響いてきました。ありがとうございます。

■自社で、みんなで今日の研修をやってみたい。そして実践。(仕事で実験してみたい)

■新規事業や社内提案時にマーケティングの観点を持っていなかったことが本日の発見でした。マーケティングを学んでおられる方が多く刺激を受けました。

■学生なので仕事で役立つかはまだわかりません。しかし人生設計には役立つと思いました。難しいお話しをかみくだいてお伝えいただき、わかりやすかったです。これからマーケティングを学び、仕事にも人生にも活かしていきたいです。

当日の渋谷は、サッカーのワールドカップ予選で騒然とした状況でしたが、こんな中、ご参加いただいた皆様に感謝です。

 

実は、紀伊國屋書店本店などの9書店で販売している『あなたか』には、こんなご案内がはさまっています。こちらで申し込んでいただいた方々をご招待しました。

 

第2回目セミナーは9月28日です。参加ご希望の方は、次の書店で本書をお求めいただき、上記のご案内をご覧になってお申し込み下さい。

紀伊国屋書店 新宿本店 →アクセス
ブックファースト 新宿店 →アクセス 
三省堂書店 東京駅一番街店 →アクセス
三省堂書店 神保町本店 →アクセス
啓文堂書店 渋谷店 →アクセス
文教堂書店 浜松町店 →アクセス
虎ノ門書房 田町店 →アクセス
ジュンク堂 池袋本店 →アクセス
くまさわ書店 品川店 →アクセス

 

 

「言うことは聞け。言いなりはダメ」って、矛盾してない?

こんなご質問をいただきました。

「永井さんは、『お客様の言うことをよく聞こう』とよくいいますよね。
でも『お客さんの言いなりになるな』ともいいます。
なんか、矛盾していませんか?」

ごもっともな疑問ですね。今日はそのお話しです。

 

「ゴホンと言えば龍角散」で誰でも知っている龍角散。現在の社長は、お父様から社長を引き継いだ藤井隆太社長です。引き継いだ当時、年間売上は40億円。お父様は事業多角化に積極的でしたが苦戦し、借金は年間売上と同額の40億円。主力商品の粉薬は若い世代に受け容れられず、売上は下がる一方。経営危機を迎えていました。経営陣は「龍角散はもう古い。新しい商品が必要」という意見でした。

そんな中、藤井隆太社長は、龍角散の愛用者を集めてグループインタビューをしました。

すると「時代遅れ」と思っていた粉薬を、愛用者は「伝統があるから安心できる。身体に優しい」と考えていたのです。

特に若い女性は、「妊婦さんも飲めるしね」

よく聞いてみると意外なことがわかりました。妊婦は喉が痛くても、副作用がある強い薬は飲めません。産婦人科で唯一進められるのが龍角散でした。

つまり龍角散の強みは、「伝統があり身体に優しく安心できる」こと。それを教えてくれたのは愛用者でした。 彼らは、粉薬で飲みにくく咳き込んでしまうことも教えてくれました。

そこで顆粒状ののど薬「龍角散ダイレクトスティック」を発売して大ヒット。2016年度の売上は、社長就任時の4倍となる151億円。経営は立ち直りました。

(詳しくは、日経ビジネス2017.8.17号の特集「挫折力」に掲載されている龍角散の事例をご覧下さい)

 

私も同じことを、先日出版した『「あなた」という商品を高く売る方法』で経験しています。

当初、本書の位置づけは「自分のキャリアづくりを考えている若手ビジネスパーソン向け」でした。 そして執筆の真っ最中、今年5月に行った朝活勉強会・永井塾で本書の一部を紹介しました。すると新しい発見がありました。

実は40〜50代のビジネスパーソンが、「今後の自分のキャリアをどうするか?」をかなり真剣に考えていることがわかったのです。いまや人生100年時代を迎え、定年退職後のビジネスパーソン人生をどうするかは大きな課題なのです。改めて考えると、私も同年代なので、この悩みはとても共感します。

そこで年齢でターゲットを絞り込むのではなく、「自分の商品価値を高めたいと考えているビジネスパーソン」というニーズでターゲットを絞り込みました。

 

つまり、「すべての答えはお客様が持っている」ということです。

 

一方で大事なことがあります。
お客様の言いなりにならないことです。

 

たとえば、皆さんのご自宅にあるテレビのリモコン。お客様の要望をそのまま取り入れて、次々と機能を追加した結果、逆にボタンだらけで使いにくいリモコンになってしまっています。

お客様の言いなりになることが、必ずしも正しいとは限らないのです。
お客様は答えを持っていますが、答えそのものは教えてくれないのです。

 

お客様から得られることは、2つあります。

まずお客様の声は、「仮説を作るためのヒント」です。
龍角散は、「妊婦でも飲める」「でも粉薬は咳き込む」というお客様の声をヒントに、ヒット商品「龍角散ダイレクトスティック」を作りました。

そしてお客様の声は、「仮説を検証する手段」です。
私は、朝活勉強会・永井塾で『「あなた」という商品を高く売る方法』の内容を紹介した結果、本書のターゲット読者を修正しました。

仮説を考えないままで、お客様の声をそのまま取り入れ、言いなりになっても、お客様の本当の課題は解決できません。

必要なのは、私たちが仮説を持つことなのです。

 

 

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「あなたか」出版記念講演を行いました

2017/8/23(水)、ITmedia Executiveの主催で、『「あなた」という商品を高く売る方法』の出版記念講演を行いました。

企業のマネージャーの皆様を中心に、合計42名が参加されました。

 

講演後、『「あなた」という商品をつくる』ためのワークショップと発表も行いました。皆様のご感想です。

■自分の強みを考えるきっかけとともに、新規事業の考え方についての入口に立てることができました。

■仕事にあたる上で、社内外に対してどのように進めていくか指針ができました。また他の方の話を多く聞けて、自分のことを考えるきっかけになりました。わかりやすくお話しいただきありがとうございました。

■具体的に、失敗をおそれず、行動するところから始めたいと思います。昔、新しいことを始めて失敗したことがありましたが、くじけず続けることが大事と気づかされました。

■自分の強みを理解すること、他人に強みを教えてあげることで、業務の効率アップに繋げたいと思います。

■キャリアアップのベースにしたい。今後の役に立つ考え方を教示いただき、有り難うございました。

■プロジェクトチーム内で学び、気づきに使わせていただきたいと思います。ワークの進め方も勉強になります。実際に部下に対して「強み」「弱み」分析をさせて面談した際、強みを多く書くように示してコミュニケーションを行ったことがあり、今回の話に通じることがあり、勉強になりました。ありがとうございました。

■マーケティングを個人に落とし込むコンセプトが面白かったです。社内教育で活用します。

■退職後の生活・仕事をいかにするかを考えていますが、有益なお話でした。役立ちます。

■やさしく、かつ力強いプレゼンでよく伝わりました。自分の強みをどう知るか、そしてそれをどう活かしていくかの気づきの場となりました。

■若手のエンジニアを教える機会が多くあり、キャリア形成の考え方は参考になりました。

■とても参考になりました。また参加者の方々とのディスカッションはよい機会になりました。自分の強みを育てられるよう、バリュープロポジションを意識して業務を行っていきたいと思います。

■話がまとまっていて、聞いていて楽しかったです。また他の方がどんなことを考えているのかを知るよい機会になりました。今後を考える上で、役立てていきます。

■客観的に自分や他の社員を分析する力がつきました。広い意味でのマーケティング思考にも役立ちました。今までにない視点でものを視たり考えたりするヒントになりました。

 

参加された皆様、有り難うございました!

 

 

弱点こそが、あなたの強みの源になる

「自分の強みが何かを考えましょう」というと、このようにおっしゃる方が少なくありません。

「自分の強み?弱点ならいくつも思いつきますが…、強みはなかなか思いつきませんね」

実際には見方を変えると、弱点は強みの源になるのです。

 

たとえば私は、今はマーケティングの専門家として見られています。しかしマーケティングをちゃんと学んだのは、36歳になってからでした。その前までは、製品開発や営業で、悪戦苦闘・七転八倒の繰り返しでした。

「こういう商品を作れば売れるはず」→売れない
「お客様をどんどん訪問して売り込もう」→売れない

36歳でマーケティング職になり、マーケティング戦略を体系的に学ぶ機会がありました。そこで目からウロコが何枚も落ちました。

「なるほど、だから売れなかったのか!」

それまでいくら頑張っても売れなかった理由が、ハラに落ちてよくわかったのです。その後、学んだマーケティング理論をもとに、事業戦略を立てていくようになりました。

この経験が、「マーケティングを知らない人に、わかりやすくマーケティング理論を伝える」という今の私の強みの源になっています。マーケティング理論を知らずに現場で悪戦苦闘していたこそ、マーケティングを知らない人の立場がわかるからです。

 

このように、自分の弱点を活かして強みの源にしたケースは、世の中には少なくありません。

 

中日で219勝して名球会入りした大投手・山本昌は、入団当初は球速130Km/h程度でコントロールもなく、まったく期待されていない選手でした。その後、中日が業務提携していたドジャースのキャンプに参加した時も低い評価。「野球をやめてトラックの運転手になったら?」と言われたりしました。

ある日、米国キャンプの練習で見た大リーグの大投手・バレンズエラのスクリューボールに衝撃を受け、遊びで投げてみたところ驚くほど曲がり、これが決め球になりました。

山本昌のスクリューボールが大きく曲がった理由は、股関節や膝関節が外に割れているという独特の骨格のおかげで、ボールが上手く抜けたためでした。実は中日のトレーナーたちは全員、「山本昌の骨格では、野球選手として大成しないだろう」との意見でした。

山本昌も弱点と思われていたものが、強みになったのですね。

 

個人のケースを紹介してきましたが、これはビジネスでも同じです。

米国では、ウォルマートは地域の小売店に恐れられています。ウォルマートは人口1万人以下の地域に出店し、圧倒的な低価格と品揃えでその地域のお客さんをゴッソリと奪っていくからです。

ウォルマート出店が決まった地域に、小さな模型屋がありました。品揃えと価格競争力で圧倒するウォルマートと正面から戦っても勝てません。

あるコンサルタントが、その模型屋にこうアドバイスしましたた。

「これは大きなチャンスだ。ウォルマートで買える商品は一つも置かなければいい」

この模型屋は、熱狂的なマニアやコレクター向けの商品を揃えるようになりました。彼らはどうしても欲しい商品があると価格は二の次。この店はウォルマートが出店してから逆に繁盛しました。

これも「品揃えと価格ではかなわない」という弱みが、強みに転じた例です。

 

「自分の弱点」と思っていることは、実は「他にはない自分の資質」であることが多いのです。だからこそ、それを活かすことで、他の人には真似できない強みになりうるのです。

 

ご自身の弱みを今一度見直してみることは、意外と自分の強みのヒントを見つける早道なのかもしれません。

 

 

 

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ライバルと同じ商品を売っているのに、高収益な理由

こんなことでお悩みの方は少なくありません。

「ウチの商品力が弱い。
 全然売れない…」

でも、問題は本当に商品力でしょうか?

世の中を見ると、ライバルと同じ商品を売っているのに、高収益な会社は少なくありません。

 

たとえば、生命保険(生保)代理店のケースで考えてみましょう。

生保代理店ビジネスはこんな特徴があります。

・商品は、どこも同じ
・立地条件も、大差なし
・販売している人材の質も、大差なし

だからいかに差別化するかがポイントになります。

また、代理店は365日保険のことを考えています。
しかし、お客様は、保険のことはほとんど考えません。「不要」と思っている人もいます。

いかにお客様と関わるかが大切になってきます。

 

千葉県にある保険代理店「ほけんプラザエイプス」(以下、エイプス)のお取り組みを例に、考えてみましょう。

千葉県で35年間の実績があるエイプスは、社員28名。千葉県の金融機関239社中、財務安定性は6位の優良企業です。社長の田切さんにお話を伺ったことがありますが、冒頭、こうおっしゃっていました。

「特別なことはしていません。
誰でもできる、当たり前のことをしているんですが…」

田切さんは、お客さまと会っても保険の話は一切しません。たとえば運送業の経営者と出会うと、こんな話をします。

「運送業の労務管理って、時間管理じゃないですよね」

運送会社は、労務管理が後回しになってしまっている会社が多いのです。運転手の仕事は、A地点からB地点に荷物を運ぶこと。労務管理というと「まずはタイムカード」となりがちですが、これでは労務管理はできません。運送会社の経営者はこう答えます。

「そうなんですよ。わかっていますね!」

しかし田切さん自身が解決策を持っているわけではありません。そこで社労士の先生を招いて経営者と共に勉強会を行って課題解決を図ります。

さらに会社は、労務以外にも、会計・法律など様々な問題を抱えています。そのたびに田切さんは司法書士・会計士・弁護士などを招き勉強会を行います。
経営者は自社の懸案課題が解決できて助かりますし、士業の先生も田切さんが顧客を紹介してくれるので助かっています。この時点でも田切さんは保険の話は一切しません。

そのうち経営者と田切社長との間で、こんな会話が始まります。

「田切さんは保険屋さんですよね。当社はこんな保険に入っているんですけど…」
「この状況なら、こっちの保険商品がいいですよ」

田切さんは、その会社の課題や経営状況を熟知しているので、その会社に最適な保険もわかるわけです。しかしこの段階でも保険は勧めません。

「ご担当の保険代理店さんに、商品を変更するようにお願いするといいですよ」

ここでほとんどの経営者はこのように答えます。

「田切さんの会社も、この保険を扱っているんですよね」
「ええ、そうですよ」
「また田切さんに確認するのも手間ですから、…エイプスさんに保険を切り替えます」

生保代理店はどこも同じ保険商品を同じ価格で扱っています。だからこそ自分の課題を充分に理解して、自分に最適な商品を選んで提案してくれる生保代理店の方がいい。
考えてみれば、当たり前のことですよね。

どこも同じ商品を扱う生保代理店だからこそ、お客さまの課題理解が出発点なのです。

 

他業界の事例を紹介しましょう。
講演である県に出張したときのお話です。そこで会った教材販売業のお客様に会いました。

教材販売業の特徴も、生保代理店に似ています。

・商品は、どこも同じ
・顧客は小中学校(お金はそれほどない)
・立地条件はどこも同じ

だからいかに差別化するかがポイントになります。

この会社は、この県で粘土細工教材のシェアが実に90%だそうです。独占ですよね。同業他社も同じ商品を扱えるのに、なぜシェア90%なのでしょうか?

秘密は、粘土工作授業の手引き書を販売していることです。
小中学校の先生方の悩みは、超多忙なことです。課外指導があったりして、翌日の授業の準備がいつも大変です。そのため、慢性的な残業が発生しています。
校長先生の悩みは、「なんとか先生方の残業を減らせないか?」
粘土工作授業の手引き書があれば、授業準備の負担は大きく減らせます。

「事前準備しなくていい?それに決めた!」

ということになるわけです。

 

共通するのは、「お客様が買う理由を作っていること」。

これに尽きます。

その際に重要なのは、ターゲットとするお客様のお悩みです。

 

たとえ同じ商品を扱っていても強い商品力が宿るのは、ターゲットのお客様のお悩みを徹底的に考え抜いた結果なのです。

 

 

 

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